■2020年8月 ブログ

8月末

 早いもので8月も今日で終了です。今日は定休日となるため、データを整理しボーっと眺めています。コロナ禍で例年の状態と異なり、良いのか悪いのかさっぱり分からないものの、しっかり記録して、お店の生きた証みたいなものを残しておきます。時間の経過とともにその良し悪しも、いずれ分かる時が来ることでしょう。とりあえずデータ画像を二つ添付。

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また笑顔が見える

 『古田肇岐阜県知事は26日、8月末までを期限に発令している県独自の「第2波非常事態宣言」について、解除に慎重な姿勢を示した。岐阜県内の感染状況は落ち着きつつあるが、愛知県が「厳重警戒」を維持している状況などを考慮し、「岐阜県としては、まだ簡単に油断するわけにはいかない」と宣言の継続を示唆した。』(20200827日岐阜新聞Web) 

 ってなこともあり、マスク着用での入店をお願いしたり、雑誌の撤去や間隔を空けたテーブル配置など、いましばらくは継続することとなりました。まあ、新型コロナウイルスが無くなることもなく、ワクチンや特効薬が直ぐに開発される訳でもないので、従来の生活様式に戻るのはかなり先の事になるでしょう。そんな窮屈な状態であってもお客様には来店いただいています。まったくもって有難い話です。 

 そんな事を思っていると、「ひるがの高原に行ってきたから!」と、トウモロコシをお土産にいただきました。いつものことながら、お客様から色々なものを頂いております。ただただ感謝するばかりですが、「頂いて一番嬉しいのは、お客様の笑顔です。」なんてクサい言葉も恥ずかしくもなく言えるようになりました。 

 その、お客様の笑顔が見たくて、カウンターに座っている方には、ついついコーヒーの話を長くしゃべってしまいます。時には、抽出の際に後半お湯を希釈する姿に疑問を持った方へ、松屋式の原理をビーカーを使って説明したり、美味しくもないロブスタまで飲ませたりと、店主の好き勝手にやってしまうものですから、時々、やりすぎだったと反省しております。 

 そんな抽出の方法の一つにとして、今週のフレーバーチャンネルで「高木まろやか式」なるものを紹介しておりました。興味を抱いて発案者のYoutubeも見ると、一般的な抽出では渋みや雑味が出てしまうようなコーヒーでも、まろやか式で抽出すればまろやかで飲みやすいコーヒーができるといいます。 

注目するのは、いくつかある動画の中で「まろやかコーヒー教室」冒頭に説明されている次の文章です。『まろやか式は、良い味に貢献する要素と阻害する要素の相反する性質を利用して、良味要素を多く、阻害要素をより少なく取り出そうとするものです。経験則ですが、その性質とは、良味要素は溶けやすく濃い液にも溶ける、逆に阻害要素は溶けにくく濃い液には溶けないというものです。そうであるなら、抽出のとき濃い状態を多く、薄い状態を少なくすればよいことになります。』と最初に説明があります。なんだか聞いたことのある説明ではないですか。 

具体的な方法については抽出器具ごとに動画があり、「まろやかドリップ初級 動画」を見ると、「抽出のとき濃い状態を多く、薄い状態を少なくすればよいことになります」という手順が分かりやすく説明され、松屋式と共通する部分の多いことに驚かされます。 

そこで、早速、試してみようと思ったものの、「一般的な抽出では渋みや雑味が出てしまうようなコーヒー」が手元にありません。けれど、いっそ美味しくないコーヒー豆ならハンドピックした欠点豆で構わないと気付きます。そこで、欠点豆を一般的なドリップ方法で抽出したものと、「高木まろやか式」で淹れたものを飲み比べてみました。すると、明らかに飲みやすくなります。同じ欠点豆なのにネーミングどおり「まろやか」になるではないですか!実に面白い!! 

これでネタが一つ増えました。欠点豆でもまろやかになる抽出法として、この「高木まろやか式」を試して、また、お客様の笑顔を見る機会が増えることでしょう。 

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ショップカードの追加注文

 レジ前に置いていたショップカードが無くなり、今回、約1年半ぶりに追加注文しました。これで開業時から1,500枚を超えるショップカードとなります。名刺のように一人一人に手渡しする訳でもなく、どうぞご自由にという具合に雑な扱いをしているにもかかわらず、有能なショップカードは多くのお客様の手に渡りました。有難いばかりです。 

 そんな当店で唯一営業活動を行っているショップカードですが、カードの配布枚数と集客効果については今一つ分かっていません。世間には、新規開業する際には必ず必要だとする印刷業者のPRが目立つものの、配布枚数と集客との関連性を示すデータが無いのです。実際のところ、ショップカードを手に取った人が友人知人へ紹介されたのか?自分自身の再来店の際に活用されたのか?まったくもって不明なのです。 

 正直、私でもお店選びの際には、「食べログ」や「Google」に表示されたものを参考にしますし、☆の数は気にしなくとも店舗の外観や内装の画像が気になります。だから、そうした情報を載せていないショップカードに、どれほどの集客効果があるのか疑問視している自分もいるのです。 

 そんな曖昧な状態でショップカードを置いているものの、一つだけ気に入っているのは、表紙に使用したコーヒーの花にミツバチがとまっている写真です。開業前にハワイの農園に行った際、数多く撮影した中で偶然捉えた写真だったこともあり、お気に入りの一枚という訳です。その時のことを思い出し、初心に帰る意味でもショップカードは残したいというのが本音です。 

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営業許可とテイクアウト

 毎年4月または5月には、東濃保健所と多治見食品衛生協会による食品衛生責任者再講習会が開催されていますが、今年は新型コロナウイルスの影響により東濃保健所はてんてこまいのうえ、例年のような200名を超える受講者が公民館等に集まることも出来ず、今年はどうなるんだろうかと思っていました。 

 最近になって、多治見食品衛生協会の地域担当の方から、検便と講習会を別々に行い、講習会を広い会場に変更して実施するそうで、内容も簡略化されると聞きます。とりあえずは、形式的ではあるものの指導を行ったということになるのでしょう。これも、コロナ渦という特別な環境によるものです。 

 連絡をいただいた際にいただいた書面の中には、多治見食品衛生協会発行の「多治見食協速報」があり、記事の中に「テイクアウトをはじめるぞ!!その前に営業許可は大丈夫ですか?」という内容がありました。コロナ禍で多くの飲食店がテイクアウトを始めていることもあり、その際に、「テイクアウトを始める時に、飲食店の営業許可証を持っていれば新たな資格を取る必要はありません。営業許可証を得たキッチンで料理を作り、それを販売することは問題ないようです。」といった情報を多く目にしてきました。けれど、少しばかり内容が違うようです。 

 記事によれば、食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業には飲食店営業許可が必要で、営業許可の種目として、「一般食堂」、「仕出し屋」などがあり、それぞれ想定するテイクアウトサービスの形態が異なります。 

一般的に飲食店とは、お店で食べることが前提で営業許可がおりています。つまり「お客さんが入店 → テーブルについてご注文 → 調理、サーブして → お客さんがいただく」という流れが基本です。また、「出前(注文を受けて調理して届ける)」ことや「来店したお客さんが店外で食べることを告げてテイクアウトする」ところまで飲食店営業許可の範囲内となるため、基本的には新たな手続きは必要ないのです。つまり、お客さんの注文に応じて温かい料理を温かいまま客先へ配達することは出来ます。※そば屋の出前、デリバリーピザ、宅配すし屋 

しかし、お客さんの注文に応じ食品を注文者のところに持ち込む営業となる、仕出し屋、給食センター、ケータリング等は「仕出」、お客さんの注文に応じてその都度店頭で販売したり、注文のあるなしに関係なく食品を調理し販売する場合は「弁当」の業務種目の追加が必要となるということです。どうやら、飲食店のテイクアウトと「仕出」や「弁当」の違いは「温かい料理を温かいまま客先へ」がキーワードのようです。 

県のホームページには、業種種目の追加、変更の欄に、「新たに弁当、仕出し等を始める飲食店営業の方は、業種細目の追加が必要です。放冷設備が必要です。(図面にて確認します。)弁当、仕出し等を提供する行為は、店内での飲食に比べて調理後から喫食までの時間が長くなることから、細菌性食中毒への対策がより一層重要となります。」とあるように、食中毒の原因となる細菌発生に大きな影響のある温度管理が問題なのです。 

 一般的な飲食店が、注文を受けてから調理するのではなく、大量に作り置きして販売する場合には、業種種目の追加の申請が必要のようですが、新型コロナウイルスによって瀕死の状態にある飲食店が一時的にテイクアウトで凌いでいる状況では、保健所としても黙認してきたのかもしれません。ただ、こうして実質的に保健所が作成している食品衛生協会発行の情報誌に記事になると、今後は規制が厳しくなるのかもしれません。 

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3年ぶりの瀬戸焼きそば

 史上最年少となる18歳1カ月での二冠&八段昇段を達成した、藤井聡太王位・棋聖(18)が愛知県瀬戸市出身ということで、瀬戸市役所には御祝の大段幕が市庁舎に掲げられ、市内各所で盛り上がっています。しかし、私としては、「瀬戸市」と言われる度に二十歳の頃に食べた「瀬戸焼きそば」が思い出され、ついついまた食べたくなってくるのです。 

 そこで、2017年に将棋の連勝記録歴代1位の29連勝となった約3年後、再び瀬戸市街の宮前地下街にある、焼きそば専門店・大福屋に行ってきました。ここは、深川神社の門前通りで、神社や隣接する宮前公園より低地に店舗が連なっているため「地下街」と呼ばれており、深川神社の参道で売られていたため、昔は「宮前の焼そば」と呼ばれていたそうです。 

 その「宮前地下街」の一角にのれんを掲げていた「福助」というお店が「瀬戸焼きそば」のルーツという説がありますが、店主が亡くなったことから2002年に閉店しています。私が昔から通っていたのは、「宮前地下街」の入り口近くにある焼きそば専門店・大福屋

です。近くに2店舗並ぶように営業していましたが、圧倒的に人の列が多かったのが大福屋ということもあり、こちらの店しか行ったことがありませんでした。 

 この「瀬戸焼そば」を瀬戸市の名物として全国に広め、瀬戸市のイメージ向上と、瀬戸市民の郷土愛を育み、瀬戸市の地域活性化を図ることを目的に設立されたのが「瀬戸焼そばアカデミー」です。なんだかB級グルメ大会のために急ごしらえしたかのような団体ですが、瀬戸焼そばアカデミーによれば、「瀬戸焼そば」には次のような定義があるようです。 

①麺は、蒸し麺を使用 

②味付けは、豚の煮汁や醤油ベースのタレを使用 

③具材は、豚肉とキャベツが主体 

④せともの(瀬戸焼)の器を使用(お持ち帰りは除く) 

 ただし、この蒸し麺、スーパーなどで見かける一般的な焼そばの麺は黄色ですが、「瀬戸焼そば」に使う蒸し麺は茶色です。これは、しっかりと蒸すことで「かん水」が焦げて茶色になるということです。これにより、水分をよく吸収し、独特の食感があるのも特徴です。 

 藤井聡太くんや将棋とは無縁の私にとって、やはり「食い気」が優先してしまい、わざわざ足を運んでしまいました。満足したところで、家族用にお土産用を二つ購入し帰路に着きます。 

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楽しい出会い

今週も楽しい出会いがいっぱいでした。 

 「初めてなんですが、いいですか?」そんなことを言いながら、店のドアを開けてきたお客さま。オイ!オイ!この店、いったいどんな店だと思っているの?そんな格式の高い店の訳ないし、店主のカッコを見ればわかるでしょ!テキトーそうな店だって!そして、店内をキョロキョロ見渡す挙動不審な様子の後、「ここでもいいですか?」と言ってカウンターに座ったと思ったら、案の定コーヒーオタクっぽい人でした。初対面で随分盛り上がった会話が出来ました。 

 「また来ました!」と低音ボイスで入って来たのは、中年男性二人と若い女性です。見覚えのある男性だと思ったら、「前回はバイクで来ましたが、今回はミニクーパーです。」そうそう、オジサン二人が大型バイクでツーリング中に偶然立ち寄って、店内にいたバイク乗りの人と盛り上がった人達でした。「今回はアウトレットの帰りですか?」と尋ねると、「ここが目的で来ました。」と言ってくれました。若い女性との取り合わせが気になってしまいましたが、娘さんだったのネ。怪しい関係かと思っちゃいました。 

 「アレ!アレ!まだ有る?」元気のいいオバサマが入ってきました。どうやら案内状で紹介したコロンビアのアナエロビックです。「どんなの?」と問われ、「こんな感じですよ!」とコーヒーの香りを嗅いでもらいます。「何これ?」。「変な香りでしょ。普通のコーヒーの香りじゃないですから。」そう答えると、「どうなの?」。「好きだと言っていって買われる方もあれば、嫌いだと言って帰る方もあります。」、「じゃあ止めとく!」。そのあとの方は「面白そう!」と言って買われました。反応が色々で楽しい! 

 「お土産!」そう言って渡されたのが、ダイソーの手挽きコーヒーミル(500円)です。確か、以前にネット記事を読んだ際に買いに行ったら売り切れで、「買ってみたかったけど在庫なかった。」と話したことを覚えていたのネ。「売れ行き良かったみたいで再販したみたいですよ。」というので、早速、使用してみます。ハンドルを3回廻すとミルの部分が1回廻るギア付きで、力をかけずに挽ける仕組みのようですが、なら3倍の時間が必要じゃん!店のミルとコーヒーの飲み比べをするとダイソーのミルは苦味が強く出ます。じゃあ確かめようと、挽いた粉をザルと粉ふるいを使って3段階に別けてみると、明らかに微粉の量が多いのが分かりました。「挽いた後に茶こしを使えばいいね。500円だもの!」 

 いろいろな方が「まめ蔵」にやってきます。みんな「こんな時だから飲みたい一杯が有る」のでしょうね。 

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アナエロビック

 先日SCASpecialty Coffee Association)のテクニカル・ディレクターであるマリオ・フェルナンデスのレポートを紹介し、多くの農園で試験的に行われている発酵過程について、彼は次のような5つの区分をしていると書きました。  

Extended or intense fermentation:長時間発酵、または強烈な発酵  

Microbial starters:微生物スターター  

Fermentation adjuncts:発酵補助剤  

Flavoring agents-before drying:乾燥前の香味付  

Flavoring agents-during or after drying:乾燥中又は乾燥後の香味付 

発酵のことはファーメンテーション(Fermentation)といい、1年前のブログでも、発酵の工程の違いを示す言葉として、エアロビック・アナエロビック・カーボニックがあることも記しており、そうした発酵過程によって大変ユニークなフレーバーを放つコーヒーになります。私自身も幾つかのコーヒー産地のカッピングで、驚きの体験をしたものです。 

そこで、今回、コロンビアのエルパライソ農園で精選されたアナエロビックのコーヒーを少量仕入れ、「こんなコーヒーもあるんだ!」という体験をしてもらうことにしました。アナエロビック(Anaerobic)ファーメンテーションは、嫌気性発酵と言われ、酸素を遮断した状態での発酵プロセスです。摘み取ったコーヒーチェリーをエアロビックのようにタンクに入れて水で覆い、タンクに逆止弁を取り付け、中身が空気に触れないように密閉した状態で醗酵させます。ミューシレージの発酵によって発生する炭酸ガスの圧力によって、パーチメントコーヒーの中に通常以上のミューシレージ成分を浸透させようというのです。 

エルパライソ農園はカウカ県ピエンダモ地区の標高1,700m以上の場所にあり、カスティージョという品種の豆を嫌気性発酵や乾燥方法に工夫を加えています。具体的には、チェリーの状態で48時間、18度の温度下で嫌気性発酵を実施し、脱果肉後96時間、19度の温度下で再度嫌気性発酵しています。そして、水洗工程では、初めに40度のお湯で洗い、その後12度の水で再度洗っています。さらに、乾燥工程では、温度35度、湿度25度の環境下で34時間乾燥させ、水分値11%にしています。 

こうして作られたコーヒー豆はユニークな香りを放ちます。ユニークと表現したのは正直な気持ちで、全ての方が美味しいと感じて頂けるかは???だからです。そんなユニークなコーヒーは大量生産が出来ませんし、大変手間暇かかることもあって仕入れ価格は高くなります。普段ならまめ蔵の店頭に並ぶことのない価格帯のコーヒーを、数量限定で謝恩価格の半額でご提供することにしました。興味のある方は一度お買い求めください。

なお、今回は過去半年間にご利用のあったリピーター様へ葉書をお出ししました。 

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We Will Win!

 今朝、お客様から1枚の絵ハガキをいただきました。「残暑見舞いに何か良いものはないかと山岡で写真を撮ってきました。」といって渡されたのが、私が昨年訪れた恵那市山岡町の「田んぼdeアート」の光景です。昨年のデザインは、元号の令和の文字とともに恵那市のマスコットキャラクター「エーナ」の絵柄でした。今はコロナ禍ということもあって、様々なイベントが中止となっていることから、「たぶんやってないのでは?」と思って見に行かなかったため、正直、嬉しい驚きです。 

今年のテーマは、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」が放送されることに合わせて、明智光秀をモチーフに取り入れています。武将が新型コロナウイルスを切り裂き「コロナに負けない」、「コロナに打ち勝つ」ことを願ったデザイン「We Will Win!」です。 

67日に山岡駅南300mの田んぼで「田植え作業」が行われ、ちょうど今、「田んぼdeアート」の見頃を迎えているそうです。そのため、展望台の上には多くのカメラマンが明智鉄道の列車と一緒にファインダーに収めようと、密集状態だったこともあり、展望台の下から撮影したと話していました。 

こんなところにも、コロナ禍だからこそ見える光景があります。できれば来年は明るい話題のテーマになればいいのですが。 

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古井の天狗山

 岐阜県で「第2派非常事態」が発表され以降も、県内各地で感染者が毎日発生しています。その中でも、東濃3市の多治見市30人、土岐市6人、瑞浪市12人(816日現在)と、土岐市の感染者数が人口比を考慮しても少ないのが幸いです。店の前に置いた「アマビエ」の置物のご利益と考えにくく、単に運が良かったということでしょう。新型コロナウイルスによって重篤になるよりも人災の方が恐ろしいので、何とかこのまま感染しないように注意します。 

そこで、「アマビエ」よりもご利益のありそうな神社仏閣はないものかと調べていると、「願い事は何でも叶う」という驚きの場所が近くにありました。そこは、美濃加茂市の字名である古井(こび)地区の名と合わせ、「古井の天狗山(さん)」と呼ばれる場所です。山之上果樹園へ行く際には必ず通る道沿いにあり、大きな天狗の像が毎回気になっていたものの、通り過ぎていた場所でした。 

「古井の天狗山(さん)」とは、美濃加茂市古井(こび)にある荒薙教(あらなぎきょう)という宗教施設のある山のことで、「荒薙教」は明治33年に戸田よきという方が開かれた神道系の宗教団体です。主祭神は荒薙大神、配祭神は御岳大神、白神明神最上稲荷、子育地蔵尊、観音様と、なんでもありといった感じです。事実、祈祷の際には、祝詞(のりと)で六根清浄大祓(ろっこんしょうじょうおほはらへ)の後に、般若心境を唱えるという神仏習合の形態が残っているようです。 

境内の駐車場に車を留めると、北西の一段高い場所に座る大天狗像(高さ12mで日本一)が目に飛び込んできます。さらに奥へ歩いていくと、大神のお遣いの天狗の大小の像やお面が多数あり、その数は3,400体を超えるといいます。そもそも天狗とは、日本で昔から信仰されている伝説上の生き物です。昔はコダマ(妖精)などと言われていて、中世以降は山伏姿(修験者の服装)で鼻が高く赤い顔をして、羽うちわをもって自由に空を飛び、人に福をもたらす霊神として祀られるようになりました。 

社殿近くに行くと、天狗が履いている下駄が置いてあります。そこには貼紙があり、 

『これは天狗さんが使用した一枚歯の下駄で実用的なものでした。 

クイズ なぜ一枚歯なのでしょうか? 

(答えは下の社務所で確認してください) 

ご希望の方はお試しください。 

ただし、下駄に不備があっても怪我などの責任は一切負いません。』 

とあります。一枚歯の理由は知っていたので確認しませんでしたが、さすがに、試しに履く勇気はないので触るだけにとどめておきました。 

さて、本来の目的である新型コロナウイルス退散を願い、本殿の前に立って宗派に関係なくお祈りします。ついでに、何でも願いが叶うというので、お店の商売繁盛も願っておきました。さらに、先日購入したサマージャンボ宝くじも念入りにお願いします。だって、何でも願いが叶うか確かめねばなりません。さて、結果は? 

 今回は、何度も見ているけれど、一度も参ることのなかった「古井の天狗山」に行きました。これも、コロナ禍だから行くきっかけになったわけで、普段と違う行動を取れるのも怪我の功名と言えるのかもしれませんね。 

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コロナ禍のお盆休み

 今年のお盆休みの期間は、コロナ禍とあって少し違った雰囲気を感じます。来店客数は例年の2/3くらいで、帰省でこられた方が家族で来店される光景も無くなり、日々静かな時間を過ごさせてもらっています。とりあえず、お店の中だけは平和なのです。少し違った雰囲気を感じるというのも、グループで食事に出かけた帰りに立ち寄る方などが減り、ここを目的として来店される方が中心となったことから、私自身が心地よくいられるからでしょうか。 

 コロナ禍で見えてきたもの、それは、「それでも来たい。」、「だから来たい。」といったお客様の存在が鮮明になったことです。出来るだけ外出を控えるべきである時期だけど、やっぱり「まめ蔵」でコーヒーを飲みたいという方や、他店でもコーヒー豆は買えるけれど、ここのコーヒー豆がいいと言ってもらえると、お店の存在意義を感じるというものです。ましてや、感染防止を意識して席数を減らすなどの制限を行っている中にあっても、真面目に取り組んでいるから安心できると言ってもらえると、とても心強くなれます。 

 そうしたお客様の声を直接聞けるのも、自分自身で接客や対面販売をしているからで、ストレートにお客様の反応を感じ、嘘のない意見を聞ける立場にあるからでしょう。今朝も、「時々もらう絵手紙のハガキを実家の母が玄関に飾っています。これからも送ってください。」なんて言われて、早速、次回の絵手紙の構想を練ったりしているのです。 

 ところが、「知人が〇〇の喫茶店が美味しいといって連れて行かれたけど、ここが一番美味しい!」なんていう言葉には、実のところ全くワクワクしないのです。正直、「嗜好品のコーヒーなんだから好みはいろいろ。」ってな気持ちになるし、そもそも、一番になりたい訳でもないので、「あなたの好みに合うだけでいいじゃないの。」と思うのです。まめ蔵に好みの豆が無ければ、躊躇なく他店をいくつかお勧め出来るのも、お客様の好みに合うコーヒーを飲んでもらいたいだけですから。 

 他店と比べてどうだとかより、比べるのは昨日の自分と今日の自分、そして明日の自分だけだと思っているし、興味のあるコーヒーを飲んでみたいという好奇心だけを優先しています。ですから、「お客様に、こんなコーヒーをお勧めしたい。」といった建前で様々なコーヒーを仕入れてはいますが、本音は「自分が飲んでみたい!」という至極単純なものです。 

 いわゆる「顧客満足」というよりは、「店主満足」を行っているため、マネジメント的にはありえない状態です。ところが、組織で行う経営管理として機能しないものでも、個人事業として店主の個性が重視される場合は、時として顧客の心をつかむことになり、「顧客を創造すること」になるから不思議です。5年間継続して珈琲屋をやってみて、「こんなんでもいいんだ。」と感じることがしばしばあり、好き勝手やって「顧客を創造すること」ができるなら、ドラッカーのいうやり方とは異なるけれど、結局、通じるものがあるんだと思えてくるのです。世の中には、蓼食う人もいるのです。 

 のんびり店内で過ごすお盆休み期間に、テキトーな店主がドラッカーを持ち出し、自分自身を言いくるめているのでした。 

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根本焼

 先月、仮オープンした多治見西浦記念館を訪れた際、説明をしていただいた方から、「多治見美濃焼ミュージアムで根本焼の展示もしとるで、これも見に行って!」と言われたこともあり、8月10日の最高気温日本一となった38.6℃の多治見市へ向かいます。 

 実は、この企画展「代官 坂崎源兵衛と根本焼」を見るまで、「根本焼」の存在も知りませんでした。衰退してしまって現在に残っていないこともあって、西浦焼とともに幻の焼物なってしまった「根本焼」について、今回の企画展では、幕末から昭和にかけて多治見市根本町で生産された「根本焼」と、その開窯を後押しした代官坂﨑源兵衛のドラマにフォーカスして展示されています。 

 そもそも、「根本焼」は幕末に瀬戸で磁器生産の技術を習得した小助が商品化に成功し、礎を築いた染付磁器です。当時、旗本林丹波守が支配してい地域に代官所を置き、任されていた代官坂崎源兵衛は、飢饉や災害に苦しむ当時の村を立て直そうと、ため池を整備したほか、小助の開窯を新規取立の窯(御用窯)として許可したのです。 

 ところが、根本焼開窯をはじめとする産業開発には多額の資金を調達するため、税の取り立てや取り締まりを厳しくして領民の反発を招き、代官坂崎源兵衛は殺害され変死体となって発見されることになります。なんと哀れなことでしょう。 

 「根本焼」の特徴は、高価な呉須を用い絵付けを施しており、色に柔らかみがあり、料理を引き立てることから冠婚葬祭や年中行事でもてなしの器として人気を集め、明治中期から大正時代にかけて最盛期を迎えたそうです。ちなみに、呉須とは酸化コバルトを主成分とした鉄・マンガンを含む鉱石のことで、陶磁器の染付に使われる呉須はこの鉱石を粉末にしたものです。中国の呉須鉱石の産地名から、日本では“呉須”と呼ばれるようになりました。 

 明治20年代から大正10年頃まで発展、最盛期を迎えるものの、第一次世界大戦後の不況期に入り、徐々に勢いを失っていきます。製陶業から一時盛んとなった養蚕にものなど多くが農業に戻って職人が減って、根本焼の窯も一基のみとなり、太平洋戦争後の昭和30年頃には歴史に幕を下ろしました。 

 小助が作ったとされ、坂﨑家の神棚に供えられていたとっくりをはじめ、根本焼の茶わんや皿、陶片約75点を時代ごとに紹介している「根本焼」を見ながらタイムスリップし、少しだけ暑さを忘れる時間を持ったのでした。(単に冷房の効いたところに居ただけか) 

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桃色吐息

 梅雨明けした定休日、県内の移動で、屋外、人混みが少ない、という選択肢の中で遊びに出かけたのが、岐阜県郡上市にある「ひるがの高原スキー場」です。子供たちが小さい頃、ゲレンデ近くのペンションに泊まってスキーを楽しんだ想い出の場所でもあります。しかし、今は夏ですから、当然スキーを楽しむことは出来ません。 

 実は、2年前まで「ひるがの高原コキアパーク」として、アスレチックや秋に紅く染まるコキアを楽しむ場所でしたが、昨年から、運営会社の中部スノーアライアンスが名称を「ひるがのピクニックガーデン」として、標高1千㍍にあるゲレンデ山頂の1万平方㍍の敷地に4万株のペチュニア「桃色吐息」が植えられているのです。 

 「桃色吐息」というのはペチュニアを品種改良したもので、南房総出身の園芸家 杉井明美さんと千葉大学との共同開発で生まれた品種です。そのため、千葉県にあるマザー牧場では既に2014年に植えられ、多くの観光客を楽しませてきました。私としては、1984年に発売された、高橋真梨子の10目のシングル「桃色吐息」のイメージが強すぎて、ついつい、♪♪咲かせて 咲かせて 桃色吐息 あなたに 抱かれて こぼれる華になる♪♪といったフレーズが出ちゃいます。 

 「桃色吐息」なんて名前を付けた人も、たぶん年代的には60代ではないかと思われますが、何と妖艶なネーミングにしたものか?「桃色」とは、桃の花の色、つまりは薄い赤色、ピンク色のことです。転じて、男女の間の色情(しきじょう)を表すこともあります。「吐息」とは、ふと気が緩んだときやがっかりしたときに思わず出てしまう息のことです。つまり、溜め息(ためいき)のことですね。そんな、男女間のやり取りを知ってか知らずか、カップルで訪れた男女がリフトで登るのを見ながら、ネーミングの由来に疑問に思っておりました。 

 リフトで頂上に着いてみると、ピクニックガーデンと呼ばれる場所からは「桃色吐息」ではなく、吐息だけが出てしまう寂しい光景です。ホーページに「現在の様子」として出された「桃色」は微かな状態なので、周辺を歩いてみると確かに下からの絵面は桃色いっぱいであり、何だか騙された気持ちになります。「まあ現実はこんなものか!」と諦めながらも、高原の涼しい風に当って避暑地気分を味わうのでした。 

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試してみました

 イタリアンレストランのサイゼリヤが、新型コロナウイルス感染防止策として「食事用マスク」と称する「しゃべれるくん」を発表したようです。いったい何だ?と画像を見ると、マスクを半分に折って口がふさがれないようにし、紙ナプキンをマスクの上から折り込んで、垂れ下がるような形にするようです。料理は真下からナプキンを暖簾のようにあげ、口に運んで食べたり飲んだりできるという仕組み。これならマスクを着けたまま飲食できるとPRし、8月下旬から店舗に順次導入し、無料で提供するとか。 

 一般的な紙ナプキンでも代用でき、動画投稿サイト「ユーチューブ」で使い方を公開し、他の飲食店でも取り組んでほしいというので、早速、真似て作ってみました。まあ、アイデアは面白く、シンプルで導入しやすいけれど、そうまでして外食しなけりゃいけないの?まめ蔵に来店される年配者には、そんな遊び心や危機感もないんじゃないの?なんて思えたから、当店での導入はしないことに決めました。 

 若者の利用が多い店舗なら、SNS映えとかでやってはみるものの、その姿が「新しい生活様式」になるとは考えにくいのです。サイゼリヤは、「作る、つける、処理するところまで、ウィルスの感染リスクを可能な限り少なく、なおかつ使い捨てできる、汚れたら何度でも作り直せる気軽さを重視して開発しました。」と苦心されたことは分かるのですが、高齢者が使用する光景が想像できませんでした。 

 今後も、こうしたアイデアや工夫が続くのか、コロナ禍が終わるのか、先の見えない飲食業界であることだけは確かです。 

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長い夏休み

 明日、88日(土)は臨時休業の予定でした。妻の実家の法事に出席するはずでしたが、新型コロナウイルスにより岐阜県で独自の「第2波非常事態」が発表されたため、当初の親戚が多数集まる内容を中止したとの連絡があり、お店も通常通り営業をすることにしたのです。 

また明日は、土岐市内の小中学校において、88日(土)から816日(日)まで夏休みが始まる日でもあります。始まるといってもたったの9日間と、どうやら、日本一短い夏休みだそうで、従来の夏休みのイメージとは程遠いものになるでしょう。ちなみに、県立高校では81日から20日となっています。このように、今まで経験したことなかったコロナ渦では、様々な変化が社会で起こっており、お店の中にいても感じることが多くなってきました。 

 地元の窯業界では、国による新型コロナウイルス対策の雇用調整助成金を利用し、従業員を休ませている事業所が出てきました。この雇用調整助成金は、2020930日までは新型コロナ対策ということで設けられたもので、申請の方法が簡素化されたり、受給額が従来の上限8,330円から最大15,000円に拡充されたため、利用する事業所が徐々に増えました。 

しかし、雇用調整助成金は、まず事業者が従業員に休業手当を支払って、その後、国からその一部が助成される制度ですから、家賃などの固定費を支払いを行って、さらに休業手当の支払いを行うというのは、特に資金に余裕がない中小の事業所にとっては死活問題となるため、全ての事業所が申請するとは限りません。ましてや、家族経営の小規模な窯元においては、雇用保険の加入もないことら、そもそも助成金を受けることが出来ないので、同じ窯業界でも立場は大きく異なってきます。 

子供達の短い夏休みと異なり、地場産業の窯業界では長い夏休みが続きそうで、お客様の行動変化に表れてくる日も近いかもしれません。長い長い夏休みとならないよう願いながら、暦の上で秋が始まる立秋を迎えるのでした。 

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よくわからない発酵

 お店で扱うコーヒー豆の選択は、産地、品種、精選方法を考えながら、商品構成のバランスを考えています。また、短期的なスポット商品として自分が気になる豆を選び、経験の幅を広げるように心掛けており、精選方法に特徴のある豆が気になって、ついつい取り寄せているのが実態です。 

 コーヒーの実の果肉を取り除いて水洗いしたウオッシュド、コーヒー実をそのまま天日乾燥させたナチュラル、コーヒーの木の上で干しブドウのような状態になったもの収穫するドライオンツリー、果肉を一部残したパルプドナチュラルやハニーといわれるもの、中には、ゆっくり乾燥させるスタティックボックスといったものまで、色々なものをお客様に提供してきました。 

 昨年9月には、ブラジルのダテーラ農園で取り組まれている、エアロビック・アナロビックといった、味わいの多様性を産み出すプロセスのコーヒーをカッピングし、精選過程の発酵時に様々な実験的な取り組みをする話を聞いて驚いたものです。正直、後から様々な香味を加えるフレーバーコーヒーとの明確な区別が分からないほど、なんでもありの状態です。 

 先日、あるツイッター上に、SCASpecialty Coffee Association)のテクニカル・ディレクターであるマリオ・フェルナンデスのレポートのリンクが貼ってありました。彼はそのレポートの中で、精選されるコーヒー豆の定義、個々の性質やその純度について議論して、一定の線引きが必要なのかもしれないと言っています。 

 例えば、ビールの本場であるドイツでは「大麦麦芽、ホップ、酵母、水のみを使用して発酵させたものをビールとする」とありますが、アメリカでは麦芽以外に米、穀物、ふすま、ブドウ糖、砂糖、糖蜜のほか、香料なども使用されています。それと同様に、コーヒーの場合、焙煎チコリ、焙煎大麦、あるいは焙煎ひよこ豆などのコーヒーの代替品を使った製品を「コーヒー」と呼ぶのかという議論に始まり、現在、多くの農園で試験的に行われている発酵過程にも言及しています。 

 彼の表現を使用すれば、 

Extended or intense fermentation:長時間発酵、または強烈な発酵 

Microbial starters:微生物スターター 

Fermentation adjuncts:発酵補助剤 

Flavoring agents-before drying:乾燥前の香味付 

Flavoring agents-during or after drying:乾燥中又は乾燥後の香味付 

 といった区分がされており、なるほどと思えると同時に、ワインの発酵処理にも通じるものだと改めて感じます。 

 ただ、こうしたコーヒー豆という製品に付加価値を与えるための公正なイノベーションと、明らかな不純物混入との間の線引きについて、業界の喫緊の課題であると言いながら、結局は市場にその判断を委ねてしまっているようです。「彼らは革新者の味方をするのか、純粋主義者の味方をするのか。」などといっても、市場は金になるかどうかでしか判断しないのだから、作る側にも意図的に行っている以上、責任があるのではないかと思ってしまうのです。 

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消毒費用

 コロナ禍により毎日自粛中のような生活で、どこかに出かけたくてウズウズする日々です。しかし、何処行くあてもないため、いっそご馳走でも食べようと、日曜日に姉夫婦を誘って駄知町にある「四季彩料理 藤美」へ行ってきました。子供たちもしばらく帰ってこないことから、久しぶりの会席料理を楽しみます。(美味しかった!) 

 そんな楽しい会食の場でも、話題の中心は新型コロナアウイルスです。その中で、感染者が出た場合の施設などへの消毒作業に、専門業者へ依頼するとかなりの高額になるという話が出ました。確かに、これまでクラスターが発生した病院や商業施設では、再開に向けて専門業者によって消毒が行われたと聞きます。あってはならないけれど、万が一「まめ蔵」に感染者が出入りしていたことになれば、他人事ではありません。そこで、少し調べてみました。 

 新型コロナウイルスの除菌消毒を行う業者はいろいろ有り、食毒液に使用する薬剤や価格もバラバラです。消毒を行う規模によっても差があるようですから、実際、どこを選んでよいのか分からないというのが本音です。 

A社 

ダイヤモンドプリンセス号の除染消毒を行った実績あり。 

使用薬剤:加速化過酸化水素 

料金:ダイヤモンドプリンセス号と同等レベルの作業方法の場合、床平米6000円で、オゾン燻蒸、ドアノブ、手摺、机・イス、床、壁、バイオ仕上げと細部に渡って行われます。 

B社 

東海地区で最もレベルの高い除菌消毒サービス提供するというフレコミ 

使用薬剤:次亜塩素酸水 

料金:5LDK/6DKの広さで、アパートマンションの場合は105000円、一戸建・メゾネット125000円 

C社 

関東を中心とするエリアが主 

使用薬剤:塩化ベンザルコニウム・次亜塩素酸・アルコール(70%)など 

料金:5LDK/6DKの広さで、アパートマンションの場合は180000円、一戸建・メゾネット200000円 

事務所・施設・店舗の場合は、 (例)81150㎡で施工面積×単価@900 

 新型コロナウイルスによる患者が発生した場合、保健所が疫学調査を行い、感染拡大のおそれがある施設に対して消毒を指示します。消毒は、保健所の指導のもと、以下のいずれかの方法で実施されるようです。 

(1)その場を管理している者(管理者)が消毒する

・自宅の場合は患者もしくはその家族

・会社の場合はその会社の職員 

(2)管理者から消毒業者へ消毒を依頼し、業者が消毒する 

 どちらの方法にしても消毒にかかる費用は自己負担となります。自治体によっては消毒に係る費用の補助金を出すところもあるようですが、土岐市においては具体的な文書を探すことが出来ませんでした。先ずは、お店に感染者が来店されるケースがあったとしても、他のお客様に感染させない。自分自身も感染しないことが一番求められることになります。 

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継続することが大切

 土岐南多治見インター付近に、地域連携コンセプトショップの「まちゆい」があります。テラスゲート土岐という、日帰り温泉施設やスーパーなどの複合商業施設の一つとして、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)グループが運営しているものです。東濃地域の観光やアウトレットでのお買い物の帰りに立ち寄ってもらい、お土産を販売したり土岐をぷらぷらする拠点として活用してもらう事目的として、「街を結う(まちをゆう)」という想いを名に込めてはいるものの、現実は結うところまでいたっていないという印象です。 

 そもそも集客が上手くいっていないこともあって、「まちゆい」内で一番大きなテナントであった「青いクマ」が、オープン時の20155月から2年後には撤退していきました。関係者から聞いたところでは、主力のパフェを中心とした昼間の来店が少なく、モーニーングばかりに集中し、収益性に問題があったそうです。その後、2017年7月には「そば茶寮 秋や」がオープンするも、やはり3年後には撤退し、今年、20208月に株式会社黒潮が運営する「蕎麦 岐水」がオープンしました。 

 蕎麦の後に、又、蕎麦を持ってくるのか?という疑問もあって、午後1時ごろ覗いてみると、意外にも混雑していません。とりあえず、ざるそばを注文して待つ間にメニューをみましたが、前の「そば茶寮 秋や」の方が個性があったように感じました。(正直な感想ですいません)店を出ると、20176月に「まちゆい」のスペースを使ってカフェコーナーを作った場所が改装中となっており、89日には、土岐市曽木町の「パンの店 カッタン」が2号店を出すらしいのです。 

 先月、関市のカフェ・アダチで「カフェをはじめてみませんか?」というイベントが行われることを書きましたが、大手企業が運営する施設のテナントであっても、これだけ短期間で入れ替わる訳ですから、個人が新たにカフェ事業に参入するからには、それなりの準備が必要であるか分かるはずです。収益をどうやって生み出すか、または、少ない収益でも継続できる態勢をどうやって準備するか、リスクに対してどうやって対処するか等、自分自身も改めて考えるきっかけとなります。 

 「あの店よかったのに、また来たらなくなってる」と言われないためにも、継続することが大切なのです。 

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第2波非常事態

 731日の新型コロナウイルスの感染者は、東京都463人、愛知県193人、福岡県170人、沖縄県71人など、それぞれ1日当たりの過去最多を更新し、全国で新たに1579人が確認され過去最高をとなりました。 

岐阜県での感染者数は19人で、県内の感染者数は331人となっており、新たな5つのクラスター(感染者集団)として、名古屋市内の飲食店関連のクラスターが3つと美濃加茂市の格闘技関連、可児市のスポーツジム関連が認定されています。また、格闘技関連とスポーツジム関連のクラスターは感染者の多くが外国人で、格闘技関連は感染者7人中少なくとも4人、スポーツジムのクラスターは、11人中少なくとも8人が外国人だったそうです。 

 こうした感染者の急増を受け、岐阜県では独自に「第2波非常事態」を発表し、県民への感染防止取組強化や医療福祉対策などが取られることになりました。それが、岐阜県新型コロナウイルス感染症対策本部が新たに変更した、「コロナ社会を生き抜く行動指針」に盛り込まれています。 

 お店に関わる部分を抜き出してみると、飲食店(接客を伴う飲食以外)の項目があり、食事をする際にマスクを外す(飛沫感染のリスクが高まる)、会話が多い等の飲食業の特性から、以下の感染防止対策を実施するよう求められており、随時修正しながら行動指針に合わせていくことにします。 

■テーブル間にパーティションを設置:現在においても、パーティションの設置やテーブル間を2m空けて観葉植物を置いており、この状況を続けていきます。 

■テーブルでの会計実施:現在も随時行っていますが、混雑する状況にないのでレジでの会計に問題がないと考えています。 

■入場待ちの行列ができる店は、予約制、整理券等を導入し、入場をコントロール:対象外。 

■家族利用に限定することも考えられる:県作成のポスターにも家族以外での集団の利用を制限する旨を明記に、来店時に対応します。 

■列の間隔を確保する床サイン等を実施:混雑はないので対象外。 

■酒類の提供時間の短縮やテレビ上映の停止等により、滞在時間を短縮:対象外ですが、滞在時間を短くするよう入口のボードに明記。 

■個室など密閉した部屋は、換気を徹底。入店時の手指消毒の徹底:従来から実施。 

■多数の人が触れる部分(特に口が触れる物)は、重点的に消毒を実施:従来から実施。 

■新聞・雑誌の撤去、使い捨て物品の利用等、共用物品を最小化:雑誌撤去した旨を表示。 

■可能な限り大皿での取分け方式を控える:従来から大皿の使用無し。 

■多数の人が共通の調理器具を使うビュッフェ方式(サラダバーを含む)も控える:対象外。 

■歌唱を伴うパフォーマンス等、店内イベントを控える。利用者への呼びかけ(ポスター、放送等)を実施:対象外。 

それ以外に、「食事を終えたらマスクを着用しましょう」というメッセージを込めてPOPを作成し、各テーブルに置くなどしています。また、「県行動指針に沿った感染防止対策を実施していただいている施設や店舗におかれましては、従業員や利用客の皆様が安心して施設等をご利用いただけるよう、以下のポスターを印刷し掲示いただくなどご活用ください。」とあったポスターも入口付近に貼りました。 

 こうやって「コロナ社会を生き抜く行動指針」に沿った取り組みを行っても、結局のところお願いであり、お客様自身に行動を委ねるしかありません。たぶん、どこよりも早く行動指針に沿った小規模店舗だと思いますが、そんな危機感を持つことになったのも、ここ最近の来店客数の増加にあります。その来店客数の増加が「お客様の気の緩み」としか考えられず、一人気をもんでいるのです。 

 最後に、1月から8月までの来店客数推移と、国内初の感染が確認されてからの各要請や発表の経緯を見ながら、今後を考えていきます。 

116日:国内初の感染者が確認 

225日:政府による時差出勤・テレワークの推奨やスポーツやイベントの中止・延期などが要請 

32日:全国の公立学校の休校が始まる 

47日:新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言 

411日:岐阜県独自の「非常事態宣言」が発令 

516日:岐阜県が国の緊急事態宣言の対象から解除 

525日:東京など首都圏の1都3県と北海道でも解除 

731日:岐阜県独自の「第2派非常事態」発表 

 お店の経営においては、来店客数の増加は必須ではあるものの、感染防止の意味合いとの整合性は保たれません。全員がコーヒー豆の購入だけになれば良いのですが、収益性を考えれば、まだまだ店内での飲食も必要不可欠です。この辺のバランスを考えながら、入店人数の制限や席数の削減も視野に入れる必要があります。お客様全員が危機感を持ってしまったら、結局、誰も来店されなくなったでは困りますからね。 

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