■ 2018年5月 ブログ

潮干狩りの成果

 今月休日出勤した妻と娘が代替休暇を同じ日の今日に指定し、天気が悪いというのに二人で蒲郡まで潮干狩りに行ってきました。こちらは午前中から雨模様でしたが、現地は午後1時まで降らなかったようで、潮干狩りの成果はご覧のとおりです。
 蒲郡の潮干狩りは、3月2日から市内7か所の漁場で順次解禁され、二人が訪れた竹島海岸は、毎年県内外から約3万人が訪れるという人気の潮干狩りスポットのようです。以前家族で旅行に行った際にも、天然記念物に指定された竹島を眺めながら多くの人で賑わっていました。干潮時には広範囲に浅瀬となり、子供が貝を採りやすい潮干狩り場であることや、近くには竹島水族館もあることから人気のようです。
 出かける前には、アサリが採れないかもしれないと心配していたようですが、期待以上に採ることができ上機嫌で竹島海岸を後にし、日帰り温泉で癒されてから、明日から開催される「あじさい祭り」の会場となる「形原温泉あじさいの里」に訪問したようです。あいにく、祭り前日とあって会場内には入ることが出来なかったようですが、周辺に咲き誇る色とりどりのアジサイを観賞した模様を話してくれました。
 一緒に行くことが出来なかった私は、一晩砂抜きすることが待ちきれず、一人酒蒸しにしてみまると、意外に砂は少なく美味しくいただくことができました。

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サイフォンで遊ぶ

 先日、お客様から頂いた松屋式ネルで遊んでいたら、以前は色々な抽出器具で淹れていたのに、最近は使っていないと反省し、久しぶりにサイフォンで遊ぶことにしました。

 サイフォンでは、本来、円形のネルフィルターを付けた「濾過器」を使用するのですが、使用後のフィルターを乾かしてしまうと、フィルターにしみ込んだコーヒーの成分が酸化していやな臭いのもとになるため、清潔に保つためにも、濾過器に付けたまま煮沸し、付着したコーヒーの粉を完全に取り除き、冷水を入れた容器に漬けて冷蔵庫などで保存しなければいけません。(私のネルフィルターは冷凍庫に入っています。)そんな訳で今回は、サイフォン用のペーパーフィルターを使用することにしました。
 実際にペーパーフィルターの濾過器を使用してみると、一杯分のお湯で淹れたこともあってか、フィルターを固定する軸が攪拌するときに邪魔になります。そして、お湯の落ち方もネルに比べてゆっくりのような気がしました。そうして淹れたコーヒーを松屋式で淹れたコーヒーと飲み比べ、違いを感じながら楽しんでみました。
 このサイフォンコーヒーは、ちょっと前の喫茶店開業本には「喫茶店するならサイフォン!」ってな具合に載っていました。いわゆる団塊の世代には懐かしい抽出義具であり、理科の実験のような器具を使い、湯が湧き上がり抽出されたコーヒーが下がるシーンが目の前で繰り広げられという、演出効果抜群の抽出法でもあります。アルコールランプの明かりに照らされた器具が、魅力的に見えたものです。
 でも、抽出中は目が離せなく、時間を合わせながら攪拌したり火を止めたりと忙しく、適当にやっている喫茶店では苦いだけのコーヒーになっていました。さらに、準備が面倒くさい、出来上がるまでに時間がかかる、後片付けも面倒くさいといった理由からサイフォンを使われなくなり、今では一部の高級店でサイフォニストが活躍するといったイメージです。

 久しぶりに使ってみたサイフォンですが、来月行う予定の公民館講座に持参して、参加者に触れてもらうことにしようと思います。

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岐阜大仏

 「YAJIMA COFFEE(ヤジマコーヒー)」の窓から見える岐阜城を眺めていると、30年前に妻との一泊旅行で、鵜飼と岐阜城を観光したことを思い出しました。そういえば、金華山のロープウェイを降りた後、近くのお寺で大仏を見た筈だと思い、店主に聞いてみると、歩いていけるほどの場所にあることが分かります。確か、大仏を見終わってから境内の茶屋で美味しい菜飯と田楽を食べた記憶が蘇りました。「確かにあったと思いますが、土日しかやってないかも。」という店主の言葉が気になるものの、近くの駐車場に車を留めて歩いて向かいました。
 私が見た大仏は、「岐阜大仏(ぎふだいぶつ)」と呼ばれるもので、岐阜市の黄檗宗金凰山正法寺(おうばくしゅうきんぽうざんしょうほうじ)にある大仏です。日本三大仏の一つと言われることもある(お寺のチラシに書いてあった)、岐阜県重要文化財指定でもあります。
 釈迦如来の大仏は、天保3年4月(1832年)に、38年の歳月を費やして完成されたもので、像高13.7m、顔の長さ3.63m、目の長さ0.66m、耳の長さ2.12m、口幅1.31m、鼻の高さ0.36m。最大の特徴は、日本最大の乾漆仏であるという事です。周囲1.8mのイチョウを真柱として、木材で骨格を組み、竹材を編んで仏像の形を形成し、この竹材の上に粘土をぬり、一切経、阿弥陀経、法華経、観音経等の経典が書かれた 美濃和紙を張り付けて漆を施し、さらに金箔を施してつくられています。
 なお、その経典は当時の住職が読み一枚一枚貼られており、そうしたつくり方から、別名を「籠大仏(かごだいぶつ)」というそうです。 全身が金箔で覆われ、穏やかな顔とあいまって独特の雰囲気があり、奈良の大仏や鎌倉の大仏と異なって乾漆仏の為、 損傷に対して脆いということです。
 日本三大仏という言い方には諸説あり、大仏として有名なのは「奈良の大仏」と「鎌倉の大仏」ですが、三番目については、戦前までは「兵庫大仏」が三番目に数えられていましたが、戦時中の金属回収令で取り壊されたため、三番目を全国各地で争う状況となっています。ちなみに、日本三大大仏を掲げている大仏は、「岐阜大仏」を始めとして「高岡大仏」「兵庫大仏(再建)」「日本寺大仏」「牛久大仏」「東京大仏」「赤田の大仏」などがあります。
 肝心の菜飯と田楽ですが、拝観料を収めた際に住職に聞いてみると、「今はやっていません。あの頃は忙しくって大変で、15年ほど前に止めてしまいました。」とういことでした。30年前の思い出に一人で浸ろうと思ったものの、そう簡単にはいかないようです。また次回に、妻と再び訪れることにしましょうか。

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景色も良い店

 今日は、以前にお客様から「面白い焙煎機の店がありますよ!」と教えてもらっていたお店に出かけることにしました。その店の名前は「焙煎香房 ufu CAFE」で、岐阜県各務原市の愛岐大橋を見下ろす丘の上にある、アジア産のコーヒー豆に拘った自家焙煎珈琲店です。ちなみに、ufuとはoeuf(ウフ)という「卵」を意味するフランス語から来ているようで、店主の夢が詰まった小さな「卵」ということらしいです。
 お客様からは、「面白い焙煎機なんだけど、・・・。」という意味深な感想でしたが、ペンション風の「地平線が見えるカフェ」とうたっているだけあって、窓から見える丘の上からの景色は気持ちの良いものでした。コーヒーはアジア産のコーヒーメニューの中から、フェアトレードのラオス・ティピカをいただきながら、店内で行われていた手芸作り体験の様子を横目に焙煎機を見ると、香煎工房(こうせんこうぼう)製造のキャパスタ焙煎機だと分かります。
 お客様が言っていた「バケツのサイクロン」と言っていたとおり、通称バケツサイクロンと言われる、18リッターのバケツを合わせてサイクロンが製作されています。なるべく市販品を使う事で部品単価を低くして、個人の方にも買いやすい価格設定にしたというだけあって、手作り感満載なのはわかるのですが、1Kg焙煎機にしてはドラムが小さいように思えてなりません。部材にアルミやステンレスが多く使われ、蓄熱効果が少ないために温度管理が難しそうです。
 確かに面白い焙煎機で、店内は色々なものがゴチャゴチャしたオモチャ箱のようです。コーヒー豆を販売しているかと思えば「お茶」だったり、古いCDなんかも置いてあります。お客様の「・・・・。」という感想はそんな部分を意味しているのかと思いながら、各務原市まで来たので少し足を伸ばして岐阜市の自家焙煎店まで行くことにしました。
 向かった先は、金華山のふもとにあるオシャレなカフェ「YAJIMA COFFEE(ヤジマコーヒー)」です。清潔な店内に若いご夫婦2人で経営されているカフェで、店の奥には5kgの焙煎機が見えます。窓から金華山の上の岐阜城を望むことができ、岐阜まで来たことを実感しました。カウンターでケーキとブレンドを注文し、にこやかな奥さんと雑談していると、口ひげの一見怖そうなご主人がコーヒーを運んでくれました。よく見ると少し長めの口ひげがナマズのようで、笑うと意外にも親しみのわく優しそうな人柄が想像できます。
 ここから、もう一箇所立ち寄りたいと思ってた場所が定休日だと分かり、しかたがないので帰ることにしましたが、最初の店が高台の景色の良い場所で、ここからは岐阜城が見える場所であり、私の店からは素晴らしい景色を見ることができず、小太りのおじさんしか見ることしかできない訳で、少しはダイエットして見映えだけでも良くしてみようかと思ってみるのでした。

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ある写真集

  泉陶磁器工業組合の人に頼んでおいた写真集が届きました。これは、2016年11月に定林寺公民館(土岐市泉町定林寺)において行われた、「昭和の光と影-父が遺(のこ)した写真展-」において展示した物を写真集として、今年4月1日に自費出版されたものです。

 掲載されている写真は、定林寺で製陶業を営んでいた、故・水野保平さん(享年98歳)が、昭和10年ごろから昭和20年ごろまで撮り続けたものです。カメラが趣味で、定林寺を中心に、東濃西部3市の名所・行事などを収められており、記念写真だけではなく街並みや風習なども写してあり、当時の世相が伝わってくる内容になっています。

 2年前に、水野保平さんの長男、水野正弘さんが、父親の遺品を整理したところ、約900コマのネガが出て来たそうで、そのネガをスキャナーで読み取りデジタル化し、さらに、ゴミや汚れなどをパソコンで修復されたようです。写真集は泉陶磁器工業組合で販売されているため、コーヒー豆を購入されるお客様で同所に働く方へ事前に依頼しておいたのです。
 私がサラリーマン時代に12年間ほど定林寺地区で働いていたこともあり、昔の風景がどのようなものか興味があったのですが、意外にも土岐市外の写真も多く掲載されているので、カウンターに座る年配のお客様にも「懐かしい風景を見て思い出しました。」と好評でした。私自身も「あの橋!」「あの建物!」と現在と一致する物もあるものの、その周りの風景は全く異なり、時代の大きな隔たりを感じます。懐かしさよりも、むしろ戦前の昭和という時代をタイムマシンで垣間見たような気がしました。
 多くの写真の中で特に興味を持ったものが、「喫茶ブラジル」という写真です。説明文によれば、「土岐津駅前にブラジルという喫茶店があった。当時珍しいコーヒーが飲めた。昭和10年頃の中央線沿線に喫茶店は、多治見にあったくらいだった。陶磁器の輸出が盛んになり外国のバイヤーとの商談に使われていたと経営者のご子息である宮向井隆氏、勝氏の両氏は懐かしく語っておられた。昭和30年頃にパチンコ店にかわった。」とあります。
 店内の写真には消防団と警察官らしい3人が写っていますが、その上にはメニューが貼られ、「フルーツミツ豆 15円」というのが読めます。残念ながらコーヒーの値段は分からないものの、こんな田舎町にも陶磁器の輸出で栄えた歴史によって、喫茶店でコーヒーを飲んでいたことを知るのでした。
 ちなみに、写真集の在庫はまだあるそうで、泉陶磁器工業組合で販売されています。(価格は2,000円)

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花壇の植え替え

 今日は、遠方から来客があったこともあって、お店を臨時休業にしました。そして、残った時間を利用して花壇の植え替えを行ったのです。

 冬の花は夏の暑さに耐えきれす、哀れにも多くが枯れてしまっていました。そのため、毎回のごとく、妻に手伝ってもらいながら事前に購入しておいた日々草を植えます。

 枯れてしまった花を取り除き、チューリップの球根を秋に再度植えるために掘り出し、培養土と肥料を加えて日々草の苗を植えるのですが、屈みながらの作業は慣れない者には辛いものです。短い作業時間であっても、改めて農家の方々を尊敬してしまいます。

 初夏と冬の年二回の植え替え作業を続けており、これからも続けることになるものの、果たしていつまで続けられるのかと思いながら、疲れた体をお風呂で癒して、老いていくであろう自分たちを想像してみるのでした。

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まだまだ、青い。

 下石(おろし)町は、江戸時代から続く徳利の産地です。その中で裏山地区の窯元の若者たちが、徳利の、ゆるキャラ「とっくりとっくん」を制作し、街角いたるところに、遊ばせています。その生みの親「徳造社中」の代表である「荒神窯」(加藤 土岐光)の家には、朝ドラ「半分、青い。」にちなみ、半分青い釉薬を掛けた傘を持った「とっくりとっくん」が壁の上に座っています。そして、その向こうには窯元らしいレンガ造りの煙突も見えます。
 実は、先月NHK岐阜放送局が「半分、青い。」に関連するリポート番組を放送し、その際に「この街のどこかに半分青いとっくりとっくんが隠れていますよ!」と紹介したことから、お店に立ち寄られた方から「見つけられなかった。」と言われた経験があったのです。そこで、徳造社中の代表のところへ直接訪ねに行ったという訳です。(なにせ同級生なもので) 

 そんな事をしていた今週、先日お菓子作りを学んだ洋菓子教室「ポットベリー」へ開業報告をしに行ったこともあって、「ポットベリー」の先生とスタッフが激励の訪問をしてくださいました。お菓子作りを学んでいた頃には、叱られることはあっても褒めらたことはなかったのですが、「いいじゃないの!」「素晴らしい!」と体が痒くなるくらい褒めていただきました。唯一「マカダミアナッツ・クッキーは俺のほうが美味しい。」と言われたくらいで、職業としての店づくりや心構えについて等、色々な話をすることができたのです。
 珈琲屋としても、お菓子作りを行う者としても半人前で、まだまだ青二才の状態ですが、たとえヨイショで褒めてもらっていると分かっていたも嬉しいものです。「半分、青い。」の「とっくりとっくん」を見ながら、ゆっくりと時間をかけて腕を磨きたいと思ったのでした。

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中身は変わりません

 今までコーヒー豆のパッケージに使用していたクラフト紙の袋が、ボチボチ無くなる頃だから注文しておこうと業者のサイトを見ると、なんと「入荷待ち」になったきり暫く届かないことが判明。先日の朝ドラ絡みで、NHK風に言えば、「ボーっと生きてんじゃねえよ!」と、チコちゃんに叱られそうです。
 でもね、こういう場合は不可抗力というもので、「無いものは仕方がない!」と早々に諦め、イベント用に残しておいた赤いパッケージを使用することにしました。すると、お客様からは「特別な豆でも販売するのか?」と言われてしまいましたが、「中身は変わません。」と理由を説明したしだいです。
 結局、昨日と今日に焙煎したコーヒー豆で殆んどのパッケージが赤くなり、何だかイベントを実施しているようにも見えますが、はやり「中身は変わりません。」と説明する機会が増えそうです。面倒ですが、気分を切り替えて「夏のパッケージにしてみました。」って言ってみようかな。でも、赤色が夏をイメージするかは少し微妙な気もします。
 赤色の心理効果を調べてみると、「活力を感じ気持ちを前向きにさせる。」、「アドレナリンを分泌し興奮を促す。」、「熱や暖かさを感じる。」、「食欲を増進させる。」、「時間経過を早く感じさせる。」、「目を引き関心を集める。」などがあり、目を引き関心を集める以外は暑くらしい気分が増したり、コーヒーの癒し効果とは反対のようで逆効果なのかもしれません。
 そんな事が分かってしまうと、ますます「ボーっと生きてんじゃねえよ!」って声が聴こえてきそうで落ち込みますが、確かにそうした部分もあったんだろうと反省しながら、入荷待ちにになったクラフト紙のパッケージが届くことを待つのでした。

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ロケ地散策

 恵那市岩村町に住む恩師に会いに行く途中、朝ドラ「半分、青い。」のロケ地となっている岩村町の街を歩いてみることにしました。
 「楡野鈴愛と萩尾律が渡っていた飛び石」、「楡野仙吉が自転車で転倒した場所」、「楡野晴と楡野宇太郎が子供を産むかどうかを話していた川沿いの道」、「BOUTIQUEおしゃれ木田原」を横目で見ながら歩き、「ふくろう商店街」という設定になっている本通り西町商店街を散策します。
 各商店には、ロケのために昭和風セットされた使用前・使用後が分かるようパネルが飾ってあります。また、観光客用の休憩所も「ふくろう休憩所」の看板を掲げたり、「ようこそ、ふくろう商店街」とかかれた顔出し看板が設置されるなど、ドラマのふくろう商店街を前面に出して、「ここは岩村じゃないの?」って昔から知っている者にとっては少し違和感も持ってしまいます。
 5月5日には、「昭和の演出!ふくろうまつり開催!」として、連続テレビ小説「半分、青い。」に登場する、ふくろう商店街のロケが行われたことを利用し、本通り西町商店街の町並みを昭和色に演出。昔懐かしい商店街らしく、駄菓子屋、メンコ大会、大衆酒場「葵」、ミゼット展示などで盛り上がったそうです。その日の人出は凄まじく、地元の人いわく「有史以来の人出!」だったそうです。(誰が調査したのか?)
 なお、この「ふくろうまつり」は今後も開催される予定で、
6月17 日(日曜日)
7月28 日(土曜日)※土曜夜店と共催
8月 5日(日曜日)※夏まつりと共催
8月26 日(日曜日)
10 月6日(土曜日)※秋まつりと同時開催
11 月4日(日曜日)※おかげまつりと共催
といったスケジュールになってます。
 実際、平日の10時半頃にも関わらず、駅周辺には個人やグループで訪れる人、酒蔵周辺には観光バスから大勢の人が歩いてくる様子を見ると、「販売する吾平餅がなくなった!」とか、「テレビで紹介されたソースカツ丼が昼前に完売しちゃった!」という話が現実の話として理解できます。
 岩村町として話題性もあって観光名所としての知名度もアップしますが、急激な観光客増加で駐車場とトイレの整備が間に合わず、抜本的に税金を投入して整備を行うにしても、朝ドラ終了後の反動も危惧されることから、当面は平日に出かけることが一番良いのかもしれません。
 個人的には、ふくろう商店街よりも「岩村城下町」としての魅力の方が強いと思いながら、定番土産の「かんからもち」を買い求めるのでした。

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二人の先生

 コーヒーに関わる人の中では、「先生」とか「師匠」といった言葉が使われることがあります。今年参加したセミナーでも、講師のコーヒー生豆を扱う社長さんが、「このカッピングの仕方は師匠から教わったものです。」と言われたように、「先生」や「師匠」という言葉で師弟関係を表しているのです。

 もちろん、全ての人が使う訳もなく、私なんかは自分以外の人は勉強の対象であり、尊敬したり学ぶべき人だと思っているので、特に「先生」とか「師匠」はいません。

 今回、久しぶりにお会いした二人の先生は、中学三年生の担任の先生と、珈琲屋を開業する前に通った洋菓子教室の先生であり、いわば本物の先生なのです。

 西陵中学校3年B組の担任だった先生は恵那市岩村町に在住で、卒業以来何度も同窓会を行っている、数少ないクラスの担任でもあります。早期退職して第二の人生を始めるにあたり報告に伺った後、お店で先生を交えて同窓会を開いたこともあって、3年を経過した現在のことを話しながら、先生の様子を見に行ったのでした。

 第二の人生の先輩でもある先生は、自治会長、裁判所の調停委員、鳥獣被害対策実施隊などの仕事や、ヘボ(地蜂)や日本ハチミツの飼育、園芸、果樹の栽培などと、本人曰く「広く浅く」暇なしで活動されています。充実した人生を送っておられると同時に、人生の終盤部分を迎えていることから色々考えることも多いようです。

 私の第二の人生については、ブログを頻繁にチェックしていただいているおかげで、現状は充分把握いただいているようなのでありがたいばかりです。普段は意識していないものの、誰かが自分のことを見ていただいているというのは嬉しいものです。見守られているような気持ちになります。帰り際には、自家製味噌をいただいたので、豚肉を漬け込んで焼肉で美味しく食べさせてもらいました。

 もうひとりの先生は、JR新守山駅近くで「洋菓子教室ポットベリー」を開いている方で、主にプロとして開業を目指す人たちに洋菓子作りを教えておられます。約4年ぶりの訪問とあって忘れかけておられましたが、突然の訪問にも関わらず、なんとか思い出しいただけました。

 「ポットベリーはケーキスクールではありません、製菓学校でもありません、プロとして製造・販売できる人を育成します。」とホームページで前面に出しているように、短期間でプロとなるよう厳しく、叱られることの多い教室でしたが、それ以上に学ぶこともが多く、現在に生かされていると思っています。

 今日は、定休日を利用してお世話になった方々への訪問に費やした一日となりました。慌ただしかったものの、一つ区切りがついたようでホッとした気分です。

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作品 ①

 同級生の鍛冶屋さんが、岡崎市のギャラリー葵丘(ききゅう)で、6月9日~17日までの間、鉄と布とガラスの素材の異なる、「初夏の共演~素材の魅力と力」と題して個展をするというのに、「定休日の月曜日がギャラリーも休みじゃんか!」言ったところ、「こんなん作ったよ!」と作品を持ってきてくれました。

 そこで、個展開催までの間に店内で飾ろうと、彼からもらった水牛の香炉とトンボのペパーウエイトを並べ、本棚の上に並べてみました。ちなみに、彼が持ってきたのは蚊取り線香が乗っかっている物です。(作品名不明)

 その他にテーブル等を含めて15点程展示するようですが、何よりも作品を作る喜びを素直に話してくれたことが嬉しかったのです。仕事のベースとなる依頼は継続的にあるようで、とにかく作品作りを楽しむ様子が伝わり、そんな心の余裕が作品に現れるのではないかと楽しみにしています。でも、見に行けませんが。

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端くれなので

  珈琲狂の「コーヒー関係者は必読!」というツイートを見て、一応その端くれという自覚があるで、読みかけの『スペシャルティコーヒー物語 最高品質コーヒーを世界に広めた人々』(著:マイケル・ワイスマン 日本語版監修・解説:旦部幸博 訳:久保尚子)を横において、「WORLD COFFEE RESEARCH」の年次報告書2017日本語版を読んでみました。
 この「WORLD COFFEE RESEARCH」(ワールド・コーヒー・リサーチ)というのは、本拠地をアメリカ合衆国テキサスに置く、世界的なコーヒー関連事業における非営利の研究機関であり、そのミッションは、良質なコーヒーを育み、保護し、その供給を強化するとともに、コーヒー生産者の生活を向上させることだとか。
そのために、
・コーヒーの品質向上
・コーヒー農場の生産性向上
・コーヒー生産者の収益性向上
を研究目的として、品種改良、遺伝学やゲノミクス、作物栽培学、植物病理学、知覚や化学、社会経済学といった分野における高度な応用研究を活用し、気候変動や害虫、病気をはじめとする重大な脅威に取り組んでいるよこれまでうです。
 これまでは、米国スペシャルティコーヒー協会(SCAA)とワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)が共同開発したフレーバーホイールでの印象しかなかったので、今回の年次報告書を読むことで活動内容が理解できました。
 確かに、コーヒー産地の農家にとっては、これまで「爺さんの代から、ずっとこの苗を植えているから。」といった、品種の知識すらなかったものから、「この土地にこの品種植えたら、病害にも強いし、気候にも合い、収穫量も増えて儲かる!」という知識を得ることが出来きます。けれど、その苗をどうやって手に入れるかとなると、やはりワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)から買うことになるんだろうな。
 そう考えると、アメリカによるコーヒー苗の独占販売となりそうで、またもや市場をアメリカが支配するんじゃないだろうかと勘繰って見たりするのでした。それと同時に、2050年には美味しいコーヒーが飲めなくなるんじゃないかと危惧しながらも、この世にいない自分も想像してみるのでした。

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マークはいらない

 今週は、車椅子を利用してのお客様が2名ありました。車椅子が入れるドアの幅やスロープなど、バリアフリーを意識した店舗にしているので、より多くの方が今後も利用されることを期待しています。初めて来店された方から、「なんだか敷居が高そうで入りづらかったわ。」と言われることがありますが、敷居が高いどころか敷居がないお店なのです。
 でも、このバリアフリーという言葉にも複雑な思いがあります。平成18年12月に「バリアフリー新法」が施行されましたが、この「バリアフリー新法」の正式名称は、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」といい、従来のハートビル法と交通バリアフリー法を一体化させたもので、「障害者や高齢者のために…」という枕詞が必ずついています。「住民の幸せのために」ではなく、高齢者や障害者のための表現が、一部分の人たちのためという限定的なものに聞こえてなりません。
 誰でも便利にという意味では、ユニバーサルデザインというものもあります。このユニバーサルデザインとは、文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)をいいます。そして7つの原則というものもあり、
<ユニバーサルデザインの7原則>
1. どんな人でも公平に使えること
2. 使う上で自由度が高いこと
3. 使い方が簡単で、すぐに分かること
4. 必要な情報がすぐに分かること
5. うっかりミスが危険につながらないこと
6. 身体への負担がかかりづらいこと(弱い力でも使えること)
7. 接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること
 一見素晴らしいもののようで、実はこうしたユニバーサルデザインにはコストが伴うため、身の回りの物に普及するには時間がかかりそうです。
 お店には車椅子の方や聴覚障害者の方が来店されますが、一見、一般の方と同じように利用されているようですが、他のお客様がいない時間帯や駐車場に車が無いことを確認されてからドアを開けられているのです。要は来店される側が気を使うなんて、コーヒーで癒される以前のバリアがある訳です。
 こうした「心のバリアフリー」とでもいうのでしょうか、偏見や固定観念など私たちの心の中に潜む目に見えない壁をなくし、年齢・性別・障害・国籍の違いに関わらず、誰もが気にせず住みやすいバリアフリーとは難しいものです。
 「この店はバリアフリーです。」なんてマークを掲げる必要もなく、普段どおりに気軽に誰でもコーヒーが飲めるお店にしたいと思いながら、車椅子で帰られる方をお見送りするのでした。 

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見られないじゃん

 同級生の鍛冶屋さんでで、お店のコーヒー豆のドアノブを作ってれた友人が、久しぶりに作品展を行うと言うので、案内葉書を持ってきてくれました。岡崎市のギャラリー葵丘(ききゅう)で、6月9日~17日までの間、鉄と布とガラスの素材の異なる、「初夏の共演~素材の魅力と力」と題して展示されるようです。

 以前は作家活動を行っていたものの、ここしばらくは鍛冶屋として個性的な窓枠やドア、ランプシェードなど、魔女の家のようなアパート、猫カフェなどで一品物を作っていましたが、断れない方からの依頼で久しぶりに作品作りを行ったようです。「自分は職人でありたい。」と言っていた彼が、作家として創作活動を再開し、どのような作品を作ったのか興味があり、お店の中に置かれた「水牛の香炉」や「トンボのペーパーウエイト」とは異なるであろう作品を見てみたいものです。

 ところが、なんと!月曜日が休館になっているではないか!まったく、月曜日が定休日というのは都合の悪いものです。

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コーヒーシフォンケーキ

 暑い日が続いたせいか、先週はプリンが多く出ます。そんな訳で今回の補充分は少し多めに作り、さらに、残った卵の卵白を利用し、久しぶりにシフォンケーキを作ってみる事にしました。

 せっかく作るのだから、4月に大阪で食べたコーヒーシフォンケーキにしてみようと、コーヒー豆を極細挽きにしたものと、自家製のコーヒーリキュールを使ってみたものの、あまりにも久しぶり過ぎて、少々膨らみが足らなくなる結果に。けれど、お客様からは「美味しかったです!」のお言葉をいただき、正直ホッとしたしだいです。

 このシフォンケーキは、1927年にアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスの一介の保険外交員で料理愛好家、ハリー・ベーカー(Harry Baker)によって、卵白のみを用いて作るエンジェルフードケーキを元に考案され、食感が絹織物のシフォンのように軽いことから名付けられたそうです。

 フランス語のシフォン(chiffon) は、薄く柔らかい織物とい意味で使われ、婦人用のベールや肩掛けをイメージさせます。けれど、シフォンケーの多くのレシピにはサラダ油が使用されているため、膨らんだ状態が維持されるものの若干硬くなります。私が学んで作っているレシピはノンオイルなので、柔らかい反面、型崩れしやすさもあるもの、食感はとてもフワフワなのです。参考までに材料を紹介しておきます。

■17cm型を使用した場合■

A:全卵     152g(卵白で調整)

  グラニュー糖  76g

  薄力粉     76g

  コーヒー豆の極細挽き 2g

  コーヒーリキュール  10cc

B:卵白     177g

  グラニュー糖  96g

Aは、泡立てた後に薄力粉を混ぜ、そこにコーヒー豆とコーヒーリキュールを加えます。そこへ、泡立てたBに混ぜて型に淹れ焼きます。

※実際に美味しく出来上がるかは保証しません。

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幻のコーヒー豆?

 Googleで「幻のコーヒー豆」と検索すると、うんちコーヒーの「コピ・ルアック」や「ブルボン・ポワントゥ」のサイトが表示されます。でも、今夜放送される、テレビ東京系報道番組「日経スペシャル ガイアの夜明け」では、なんと「パナマのゲイシャ」を「幻のコーヒー豆」として取り上げるようです。何をいまさら感でお腹いっぱいになると同時に、そもそも「幻」って言葉ってのは営業トークの常套手段であり、怪しい言葉なのだと笑えてきます。
 本来の「幻」は、実際にはないものが、あるように見えること。また、存在の確認が難しいもの。というのが正しい表現であって、もう既に世間に知れ渡っているのは決して幻なんかではないのです。むしろ別の意味で、「いつわる。人の目をくらます。人をまどわす。」で使用されることが多く、世間を騙すための表現の方が多いように思います。それとも、「たちまちのうちに、はかなく消えてしまうもの。」という意味で、「ゲイシャ」ブームが過去のものなるのかもしれません。

 メディアが発信する情報は、作る側の都合やお金の動きによって操作されるものだと理解した上で、どのように脚色されているかを探しながら楽しむべきものなのですが、まあ、私の場合は、後日のネット配信でゆっくり突っ込み入れながら見るのだけれど。

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食品衛生責任者講習会へ

 この時期になると毎年行われているのが、「食品衛生責任者再講習会」です。今回も定休日に合わせて実施される会場に向かいましたが、講習会の時間が有意義なものにならないのが毎回残念です。

 消化試合のようなスケジュールと、保健所を退職した方の再雇用先のような食品衛生協会の講師には、「こんなんで大丈夫か?」って思いたくなります。けれど、毎年発行される講習会テキストのクオリティーは高くなっており、現職の獣医師による説明は分かりやすく的を得た内容で評価できます。

 受講者の業種も異なり、年齢層も幅広い事を考えると致し方ない部分もあるでしょうが、本格的に制度化されるかもしれない食品衛生管理手法のHACCPに対応できるのか心配になってしまいます。でも、飲食店の喫煙に対する制限もあやふやになりそうだから、小規模店舗には影響なくなるのかもしれません。

 そんな事を考えながら、「倍、倍に増えていくからバイ菌なんですよ!」なんていうダジャレと眠気に耐えた時間を過ごしたのでした。

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焙煎は楽しい

 今日から、新しい豆の焙煎を始めました。タンザニアでケニアとの国境近くの、タリメ地区において生産されている豆です。これまでは、同国最西端でブルンジ国境近くに位置する、キゴマ地区の豆を使用しており、香りと酸味を楽しめる浅目に焙煎してきました。けれど、今回の豆は少し深目に焙煎してみます。

 ケニアの国境に近いのに、ケニアの豆の品種は主にSL28、SL34に対して、タンザニアはN39と異なる上、キゴマ地区の標高1500mよりも高い1700mと、タンザニアのコーヒー生産地区の中で最も高い地域の一つであることから、焙煎によってどのようなコーヒーになるのか楽しみです。 

 焙煎した豆はケニアの豆とそっくりなのに、試飲してみると随分と雰囲気が違います。毎日行う焙煎も緊張しながらしているのですが、初めて使用するコーヒー豆で焙煎するとさらに緊張感が増すものの、思いがけない美味しさに出会えることが何よりも楽しみです。

 今回、事前に自宅にあるサンプルロースター(電熱式)で試行錯誤しながら準備してきましたが、お客様がどのような反応をされるか不安とともに期待も膨らみます。さて、明日にでも提供して確かめてみましょうか。

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パン作りをする方に渡そう

 いつものようにパソコンに向かっていると、『これからのパン職人の仕事。』と題した特集記事の雑誌「料理通信」(発行:料理通信社)を見つけました。これならパン作りをする方に渡せると思い、さっそく取り寄せてみたのです。

 この雑誌を渡そうと思った方は、コーヒー豆を時々購入され、パンやケーキ作りが趣味で、これまで何度か美味しいパンを頂いていました。将来はパンやケーキを提供するカフェをしたいとの夢もあるようです。そんな方の参考になればと思った訳です。

 編集人が君島佐和子で、発売が角川春樹事務所というのが少々気になったものの、内容は多角的で詳細に書かれており、パン作りをしない私でも興味が湧くものでした。さて、どんな反応をされるのでしょうか。

 そんなパンの特集記事の次に掲載されていたのが、「本気のアイスコーヒー入門」です。どれどれどんな内容なのかな?と読んでみると、個性的なお店のアイスコーヒーが紹介されています。全て東京都内のお店というのが手抜きっぽい感じもしますが、大きなビール缶にコーヒー豆2kg、水11Lで作る水出しコーヒー、水出しコーヒーにチッ素ガスを充填して黒ビールみたいに提供したり、松屋式の金枠でコーノのように淹れる店など、見てて飽きないけれど試してみたいと思わない物ばかりです。

 最後に「冷たいコーヒーに、新しい波」と題して旦部幸博氏の文章が掲載されており、アイスコーヒーの発祥に興味を持ったものの、タイトルの「新しい波」という表現が本文中に無い事の気づき、編集者の意向なのかと思いながら読み終えました。

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目を閉じて

 公共料金支払いのためコンビニに立ち寄ると、飲料水のコーナーに見慣れない商品がありました。パッケージはアイスコーヒーっぽいのに、液体は透明な水のようです。よく見ると、アサヒ飲料から発売された「アサヒ クリアラテ from おいしい水」(税抜き124円)でした。

 なんとこの水、見た目は完全に水なのに、味はカフェラテらしいのです。以前から登場しているフレーバーウォーターの一種で、透明なミルクティーや透明な紅茶の延長線上の商品なんだとか。アサヒ飲料独自の製法「クリアラテ製法」とやらで作られ、コーヒー豆からエスプレッソ抽出したコーヒーエキスと生乳由来の乳清ミネラルを、天然水に配合しているといいます。

 大人向けのやさしい甘さと、すっきりした後味が特長の、これまでになかった新しいタイプのラテ!よぶんな「カフェイン」「脂肪」を含まず、さらに「低カロリー」なので、罪悪感なくゴクゴク飲める、なんていうのがウリなんだそうです。でもね、実際に飲んでみると「ミルメーク」を牛乳の代わりに、水で作った味ってのが一番近い感じがします。

 クリア(clear)が「澄んでいる」「透き通っている」の意味であると同時に、

「不要物や障害となる物を(次の行動に向けて)きれいにかたづけること。」だとすれば、原材料に含まれる添加物をクリアにしてもらえればと思うのだけれど、そんなことをすると単なる水になってしまうか?などど考えながら目を閉じて飲んでみるものの、カフェラテには程遠い味がするのでした。

 それにしても、次々とこうした商品が登場することに、とても不思議な気分になったしだいです。本物の方が美味しいのに!

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雨の日は

 昨晩から雨が降り、天気予報を見ても今日は一日雨模様です。雨の日はヤル気が削がれた気分になり、せっかくの定休日にも関わらず元気が出ません。とはいっても、じっとしていられない性格なので、4月に移転予定だった「時間旅行」さんの所を覗いてみたいと多治見へ向かいました。

 以前は多治見駅裏のテナントには入っていたお店は、多治見市池田町5丁目に自宅兼店舗として移転されました。地図で見ると国道19号近くにありそうなのに、実際に行ってみると見当たりません。何度か周辺を車で走らせると、板張りの建物が見つかりました。窓にはブラインドがかかっているものの、入口ドアの電球に明かりが灯っているので開けようとすると、アレレ!鍵がかかっています。???まさかと思って近くのブラックボードを見ると、「定休日は第2・第4日曜日と月曜」となっていました。何てこった!定休日が変更になっているではないですか。定休日が同じ月曜日なら、当分は訪問することもできないと諦める羽目になったのです。

 このあたりはJR太多線近くになるため、それならばと太多線の線路沿いに根本駅まで走り、駅裏にある「優貴珈琲工房」へ立ち寄ることにしました。幸いにも営業中でホッとして店内に入り、カウンターに座ってタンザニアの深入りを飲みながらマスターと雑談を始めます。連休中のことや時間旅行さんのことなどを話しながら、くつろぎの時間を過ごすことができました。

 雨の日は楽しいことは少ないけれど、ほんの少しでも心和らぐ時間が持てると「また晴れの日もあるさ!」って前向きになれるのでした。

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お久しぶり

 連休も終わって正直一息ついたところです。5月初旬はオープン記念と重なることもあり、昨年と同様に繁忙となりましたが、昨年はコーヒー豆の割引サービスを行い、今年は記念品の配布とイベント内容が異なったものの、来店数や売上が昨年と大きく乖離することはありませんでした。けれど、コーヒー豆の販売状況には偏りも見られることから、5月中の推移を後日改めて再度検証したいと思っています。
 そんないつもより来店の多い連休中には、普段は来店されない帰省で地元に帰って方が立ち寄られることもあり、今回は高校卒業以来の再会となる同級生とも対面することができました。お客さんの兄弟という縁で再開することができ、縁というものは何処かで繋がっていると感心するばかりです。互いに年齢を重ねた姿を見ながら、近況などを話すことができる機会が得られ、人が集まる場所を作って良かったと思うのでした。

 そんな連休の最後の夜は、我が家には妻が実家から貰ってきた朴葉寿司が食卓に並びます。毎年6月頃に親戚が集まって作る朴葉寿司ではないので、具材の方は少なめなのですが、これも約一年ぶりに食べられました。これを食べると、直ぐに梅雨に入る季節になるんだと感じます。

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松屋式ネルで遊ぶ

 連休中、お客様が「差し上げます!」といって紙袋から取り出したのが、松屋コーヒーのフランネルフィルターでした。いわゆるネルという物です。けれど、良く見るとネルの形状が一般的な物と大きく異なり、円錐ペーパーフィルターと同じように底が縫ってあります。縫いも丁寧で、金枠を入れる筒状の部分も補強されており、いかにも松屋コーヒーのオリジナルといった作りです。

 今回頂いた物は2~4杯用ということですが、金枠のサイズに合うサーバーがないため、コーヒー粉が枠からはみ出ない2杯出しで試してみました。とはいうものの、ネルは直ぐに使用できないため、熱湯で煮沸したりコーヒー液に慣らしたりと意外と面倒なのです。(ネル派の人に怒られる)

 そんなこんなで準備をし、ネルとペーパーフィルターで飲み比べをすることにします。コーヒー豆は深煎りのケニアを使用し、ネルはペーパーよりもお湯の通りが良いので細く丁寧に注ぎます。出来上がった抽出液を見比べると、透明感はペーパーの方があるように感じ、カップに注いで試飲すると、「!」違いが歴然です。ペーパーのスッキリした味わいが、ネルになると実に口当たり良くまろやかで、後から甘さを感じてきます。商品パッケージに記された『フランネルフィルターで「まろやか」コーヒーを楽しんでみませんか?』どうりに楽しめました。

 抽出器具でコーヒーの味わいが違うのは、実際に試してみると良く分かる事が多く、ついつい新しいものを見つけると使ってみたくなりますが、今回は幸いにもお客様から頂くことができ、本当に有難いことでした。感謝!感謝!

 久しぶりにネルを使用しましたが、松屋式ネルの使い勝手に満足したものの、お店で常時使用したいかといえば正直迷ってしまいます。使用するたびに洗わなければいけないうえ、保存方法にも気を配らなければいけないデリケートの物だけに、大ざっぱ性格の私には不向きだと思うのです。でも、ネルを使用した時の味わいは捨てがたいしな~

 そんな事を考えながら、お客様が途切れた合間に一人、松屋式ネルで遊んでみるのでした。

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無料で鑑賞する贅沢な時間

 文科省の社会教育調査による美術館数ランキングによれば、全国にある美術館の総数は1,101軒で、人口10万人あたり0.87軒の美術館があることになっています。人口10万人あたり美術館数が最も多いのは長野県で4.92軒と、全国平均の5倍以上とダントツに1位です。総数ベースで見ても長野県の107軒は全国最多で、日本の美術館の約10%が長野県に集中していることになっています。ちなみに、岐阜県は第9位の34軒で、人口10万人あたり1.62軒となり、25位の東京でも0.79軒、40位の愛知県が0.52軒と比べてみると、美術を鑑賞するには環境が良いことになっています。
 今回訪れたのは、そうした県内の美術館のひとつ「とうしん美濃陶芸美術館」で、「喫茶文化美濃 カップ&ソーサーの歴史」を見に行きました。東濃信用金庫が運営する美術館とあって、入場無料という環境なのだから、さぞかし賑わっているのかと思いきや、祝日だというのに入館者は私一人という状況で寂しい限りでした。おかげで学芸員の方にマンツーマンで解説いただくという、めったにない恵まれた状況で鑑賞することができました。
 あらかじめ予習した西浦焼きを始めとする、明治初期からの海外輸出向けのカップ&ソーサーを見ながら、美濃で焼かれた明治から昭和の海外向け作品を見るのですが、その多くが個人所蔵であり、窯元で保存されていた作品がほとんどないことに驚きました。廃業した窯元が多いのもあるでしょうが、有名な幸兵衛窯であっても昔の作品は残っておらず、「売れるものは全て売りつくす」といった商売に徹したおかげで、後世に残すべき物がないことに寂しさを覚えます。確かに、昔は窯出しの際に商人が窯の前に集まり、窯から出す商品をその場で一つ残らず買い取っていったという話を聞いており、本当に全て金にしていたんだと実感しました。
 「とうしん美濃陶芸美術館」を後にし次に向かった先は、多治見市本町オリベストリートの「陶都創造館」です。ここは、少し前まで「たじみ創造館」として運営されていましたが、多治見市が多治見陶磁器卸商業協同組合に譲渡し、「陶都創造館」としてリニューアルオープンしたばかりです。そこの3階に新設された、地元商人や美濃焼の歴史を紹介する博物館「多治見商人物語」が目玉ということで、「第1回企画展 明治150年 西浦家の陶業」を見て、西浦焼きの誕生した経緯や衰退の歴史を確かめます。
 ここも入場料無料ながら見学者は私一人です。ここのホームページに掲載された内容を実物などで確認できるのですが、焼き物として展示されている作品は少なく残念でしたが、貴重な資料を見ながら美濃から世界に羽ばたいた歴史を見ると、なんだかワクワクしてきます。

 展示ブースの奥にもギャラリーがあるので、ちょっとばかり覗いてみると、そこには、東濃地方などを舞台に放映されている朝ドラ「半分、青い。」を焼き物を通して応援する企画展、「やきものの現在(いま) 青き精神(ココロ)のカタチ」が行われていました。

 この展示は、多治見市陶磁器意匠研究所の研究生とOBの若手陶芸家計40人が153点を出品したもので、5種類の青色の釉薬を塗り分けたグラデーションが美しいオブジェのほか、焼成した後に釉薬をはがして、地中から掘り出した遺物のような質感を出した作品などが並びます。でも、これって「半分、青い。」とどうリンクしているの?って感じてしまいました。

 無料で鑑賞する贅沢な時間を過ごしたものの、美術館の数に比例して芸術に関心のある人々が多い訳ではないと、複雑な思いで帰路に着いたのでした。

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