■ 2017年9月 ブログ

顔か~?

 誰もが自分自身にコンプレックスを持っているもので、私も外見上のコンプレックスはあるものの、この年になると両親のDNAだと諦めらがつきます。ただ、子供が小さい時、部屋に飾ってあった結婚式の写真を見て、「あの男の人だれ?」って尋ねられた時は正直ショックだったものです。確かに体型は丸くなっているし、毛髪は少なくなるわ、妻から「騙された。」と言われても反論できませんでした。

 そんな外見上について、時々お客様から「年齢は?」と尋ねられることもしばしばあるのですが、概ね実年齢よりも高く見られるものでした。ところが昨日は、初めて来店された60代の男女二人から、「50代前半だと話していました。」と言われ、ちょっと嬉しい気分に。多少なりとも若く見られるのは嬉しいものです。そして、いつ開店したのかなどの話をする中で、「その笑顔なら長く続けられますよ。」と言っていただけました。お礼を言いながら、「若く見える顔か~?と思ったら笑顔か!」でも、笑顔だけで商売が長続きするなんて、考えてみれば根拠のない話です。確かに笑顔は大切なんですが、顔占いでもする人なのか?・・でも、どうせ褒められるなら若い女性が良かった。なんて中高年しか利用されない珈琲屋が、横道に逸れた事ばかり考えるのでした。

 そんな笑顔でいられるのも、家族が健康で仲が良いからです。誰かが病気をしていたり、いつも喧嘩ばかりしている環境では、作り笑いはできても心からの笑顔にはなりません。お客様の言葉が現実になるように、ずっと笑顔でいられるようにしたいものです。

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自家焙煎店巡り ~半田市編~

 自家焙煎店巡り ~半田市編~ なんてタイトルだと、何だか他にも〇〇編と続編がありそうな感じですが、まったく予定はなく、単に語呂が良かったからつけただけなのです。早い話、彼岸花を見るため半田市に行ったので、せかっくだから同業者の自家焙煎店を見てまわろうという単純な話です。

 日頃一人でお店の中にいると、限られた情報や物事の捉え方になってしまい、できるだけ自分と関わりのない人や、他の業種の人の話を聞くようにしています。これは今に始まったことではなく、サラリーマン時代にも行っていたことで、客観的に自分を見たり思考する習慣になっています。だから、一定期間動いていないと、ムズムズして出かけたくなるのです。今日は半田市に出かける前にパソコンで検索し、3箇所のお店を巡りました。

 最初は①「VOYAGE]さん(半田市栄町4-79)です。商店街の道路に面した古い店舗を改装しているようで、天井を取り外して材木の張りを見せ、入口から一段高い場所にフロアーを設けています。白い壁は素人っぽく左官作業がされた風合いが感じ良く、カントリー調の店内の雰囲気は若い女性が喜びそうな空間です。私のような還暦近くのおじさんには似合わないので、注文したホンジュラスのコーヒーを飲み干し、早々に退散したしだいです。若い店主と女性スタッフが印象的でした。

 二軒目は②「自家焙煎珈琲 丸喜」さん(半田市春日町2-18)です。コインランドリーと併設した店舗で、「こんなやり方もあるのか!」と思った店づくりに感心しました。店舗内には焙煎機と奥にテーブル席があり、本日のコーヒーのマンデリンを飲みます。よく見ると見覚えのある店の雰囲気で、西尾市のフレーバーコーヒーによく似ています。思ったとおり、フレーバーの中川さんと関わりが深く。店主の方と色々な話をさせていただきました。開店から現在までの苦労話やコーヒーに対する思いなど、自家焙煎店としての十数年の経験は、私にとっては貴重な内容でした。

 最後に行ったお店は、丸喜さんでも話題になった③「自家焙煎珈琲 盧花(ロカ)」さん(半田市横川町2-70)です。半田市で最初に自家焙煎珈琲を始めた方で、東京のカフェ・バッハに影響を受けて開業を考え、実際の開業の際には、フレーバーの中川さんに大変お世話になった話をしていただきました。半田市の中心街からはずれて静かな住宅街の片隅に店舗があり、絵画が趣味の店主との話も展覧会や、絵の話題がとても楽しかったです。注文した盧花ブレンドを飲みながら、焙煎機で苦労した話など、長年の経験豊かな話を優しいトーンで話していただけたので、素敵なコーヒータイムになりました。

 事前に調べた3軒意外にも自家焙煎店はあるようでしたが、時間の関係で今回は盧花さんを最後に帰ることにしました。それにしても、西尾市に近いこともあってか、フレーバーコーヒーの中川さんの影響が大きいことを改めて感じるのでした。

 店主の方と話ばかりしていたので、昼食も取らずに家に帰ってしまいました。お腹空いた! 

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ごんの秋まつり

 「これは、私が小さいときに、村の茂平おじいさんからきいたお話です。」こんな書き出しで始まる新美南吉作の『ごん狐』の舞台となった、半田市内の流れる矢勝川の堤に、彼岸花が1.5kmに渡って300万本咲いていると言われる童話の里へ向かいました。
 近くには新美南吉記念館があり、直筆の原稿や図書、日記、手紙などを通じて、南吉の生涯と文学活動を紹介しており、記念館内部には、ところどころ南吉の人形が年齢ごとに入場者を眺めています。そんな館内を覗いてから、歩いて100m程先の矢勝川堤に咲く、彼岸花を見ながら散策します。
 彼岸花は9月中旬から10月上旬まで咲いているとのことですが、堤の川側は既に枯れ始めているところもありますます。けれど、川と反対側はまだ蕾の場所も多く有り、まだしばらくは楽しめそうです。チラシやポスターのように満開に咲いているところを見るのは、天候に左右されるところがあるため、絵に書いたような風景を見るのは難しそうです。
 この彼岸花は、「ごんぎつね」に登場することから、市民によって平成2年から植栽が始まり、現在では名所として広く知られるようになりました。毎年、秋の彼岸頃になると咲き始め、「ごんの秋まつり」として10月4日まで、多くの屋台が出て賑わうそうです。今日は平日なので人混みはないだろうと思っていましたが、大変多くの観光客が訪れており大変驚きました。

 堤を歩きながら、狐は出てこないか?などど思っては見たものの、この現代には「ごん狐」は現れるはすがありません。ただ、田園風景の続く民家の少ない場所に視野が入ると、何だか南吉の世界に引き込まれるような気分になったのでした。

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金木犀の香る頃

 お店を閉めて家に帰ると、記憶にある強い香りを感じました。金木犀の花が咲いたんです。朝には咲いていなかったのに、晴天が数日続いたこともあってか一斉に開花したようです。トイレの芳香剤の匂いだとか言う人もいますが、私は秋が徐々に深り始めるスイッチのようで、好きな花だと思うのですが。

♫♫♫

 金木犀が香る頃
 垣根を越えて笑う声
 そのしあわせが ずっと
 これからも続くように
 

 さりげなく小さな花に
 気づかない人もいるけど
 優しさを伝えてる 君でいて
 いつも願ってる

♫♫♫ 石野真子(2004年「海の記憶」収録)

 石野真子って誰って?思われるかもしれませんが、年代的には近いのでご勘弁を。日常にある花々の存在で、少しだけでも幸せになる瞬間があるのって素敵です。

 今日も、様々な方々が来店されました。口コミでコーヒー豆を買いにこられた方、いつもの老夫婦、おなじみの面々など。その中で、リピーターへ出した案内葉書に反応して、「葉書もらったから!」と来店いただきました。「割引販売は今度の週末ですよ。」と言っても、「分かってます。」といってコーヒー豆を買われます。有難いことです。

 今週は東京へ出かけたことで一日臨時休業しましたが、それでも葉書を見て来店される方が多く、久しぶりに顔をみる方も何人かあり、葉書が在り来たりのDMにならないで、ちゃんと信書として届いていることに喜びを感じます。「葉書を残しています。」とか、「珈琲屋のマスターには出来すぎ。」と言われると、次回も出そうと言う気持ちになれます。本当にありがたい!

 また、昨日行われた西尾さんの偲ぶ会の報告のため、サークルの仲間が入れ替わり訪れてくれました。今回は準備段階でしか手伝うことが出来ませんでしたが、こうして報告に来てくれることに感謝するばかりです。それぞれの感想を聞きながら、様々な視点で当日の雰囲気を知ることができ、意外と当日参加しなくても満足度が高くなります。

 金木犀の香る頃、秋を感じながら今週の出来事を思い出し、感謝して眠りにつくのでした。あ~疲れた。

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妻木屋の「いもういろう」

 昨日の昼、焙煎した豆をハンドピックしていると、甲高い声を上げて一人の女性がドアを開けます。振り向くと「いもういろうの差し入れ!」といって、紙包みを差し出しました。一見して分かる「いもようかん」です。

 この「いもようかん」は、土岐市駄知町にある妻木屋菓子舗のもので、地元でも予約しておかないと手に入らないと言われる名物。木枠の蒸し器で時間をかけて蒸すため数に限りがあり、午前中には完売してしまいます。それに、季節商品なので秋にしか食べられないというプレミアムものなんです。

 差し入れしていただいた方は事前に予約をしていたらしく、「これから、あちこちに配って廻るの!」と言っていたので、かなり買い込んでいる様子です。こうしたファンがいるからこそ、完売必至の地元の名物なんでしょうね。ありがたく家族でいただきました。甘さ控えめでサツマイモの食感を楽しめ、昔ながらの懐かしいおやつを堪能しました。

 考えてみたら、今月はいろいろなものを頂いてます。北陸の魚醤・いしる、恵那のトマト、信州の林檎、家庭菜園のナス、バターサンド、そして、いもういろう。頂いてばかりで何やってんだか?って感じですが、コーヒーを通じてお返ししていこうと思います。

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SCAJ2017 (2)

 4年連続してSCAJのイベントに行くのですが、展示ブースを見て回りながら新しい情報を知る事と同時に、産地セミナーを受講することにしています。以前、「産地のPRの場だから、そのつもりで聞いた方がいいよ。」と言われたことがありますが、自分にとっては数少ない産地の情報を直接聞く機会であり、可能な限り生産者の顔を見ながら話を聞きたいのです。

 産地セミナーは午前と午後一コマずつ予約しているので、お昼の時間は出来るだけ産地のブースを見て回ります。入口正面に毎回陣取っているコロンビアをはじめ、エチオピア、ブルンジ、ルワンダ、ジャマイカと試飲できるコーヒーは全て飲み、パナマのブースを探すといつもの場所にありません。案内図を見ると少し離れた場所にありました。相変わらず人気ブースで、ドンパチとエスメラルダのゲイシャ飲み比べができるため、入れ替わり多くの人が来ています。昨年はメリハリの少ないゲイシャでしたが、今年はゲイシャらしい個性が感じられます。抽出の上手い下手なのか、豆自体に違いがあるのか、自分には焙煎するチャンスがないので分かりません。

 ゲイシャを話題にしたのには訳があります。午前のグアテマと午後のホンジュラスの産地セミナーも、いずれもゲイシャのカッピングがあったからです。それも、日本を意識してかナチュラルの豆で。ゲイシャブームは現在も続いているのか?って不思議に思えてきます。ロースターの多くがゲイシャの販売に苦慮しているとの話を聞いていただけに、東京はさすがに違うのかな~?って考えたり。でも、産地としては、パナマのゲイシャ人気を見ていただけに、中米各地で盛んに苗を植えた訳で、その苗が充分に育って「よし売るぞ!」ということなのかもしれません。日本への輸出額が意外に少ないホンジュラスも、ゲイシャを土産にセールスにやってきたと考えれば納得できます。

 産地セミナーでは、それまで自分が知らなかった情報も多く、今回のグアテマラとホンジュラスのコーヒー産業やコーヒーの品種にとどまらず、生産者を支える団体が「健康」、「教育」、「食糧安全」といった各分野で活動している様子が分かりました。コーヒー豆だけ見ていると気付かない、生産者の生活に関わる重要な課題が見えてきます。その上にサスティナブルが成立する訳で、忘れてはならない事だと再認識するのです。

 同時に、両国で使われていた「児童労働」という言葉が印象的でした。具体的な内容については詳しく述べられていませんでしたが、ネットで検索すると子供たちが収穫作業をする姿の画像がいくつもあります。法的規制や農民の意識の問題よりも、そうすることが当然のように行われてきた歴史や背景があり、単に批判することが憚れますが、そんな事実もコーヒー豆の向こうに見える事を忘れたくないものです。

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SCAJ2017 (1)

 10月20日、早朝5時に起床し、土岐市駅6時9分発の電車に乗って、一路東京ビックサイトへ向かいます。目指すは日本スペシャリティー協会の最大のプレゼンテーションの場である、SCAJ2017の会場です。

 今回の目的は、今年のテーマである「革新の時」とは何かを探すこと。いったい革新とは何なのか、会場内をくまなく回って歩きますが、過去最高の約250ブースに毎回立ち止まってしまい、中々思うように歩けません。

 地元岐阜県の美濃和紙を使ったペーパーフィルターや、付知の木曽桧のペーパーホルダーなど、親近感の湧くブースが気になりつつ、UCCでは「NEXT COFFEE CULTURE」をコンセプトに、独自開発したレギュラーコーヒー「LARGO」とクリーミーな泡立ちが特徴のアイスコーヒーを提供する「アイスブリュードコーヒー」を飲みながら、フルーツを加えたアレンジメニューを提供するブースが、昨年からかなり増えていることに気づき、「こんなの革新でもないナ。」と他へ足を向けます。

 カリタでは、アームがテーブルから飛び出して、のノ字を描いて抽出する光景が見に入ります。水量・水温・軌跡が調整可能な自動ハンドドリップロボットだそうで、スタッフに質問すると中国人のようで日本語が通じません。こうした機械仕掛けの抽出器具は

oceanrichのブースでも「ROTATE POUR OVER COFFEE MAKER」という、自動で回転しながらお湯を落とす装置があり、中国人にはハンドドリップよりも機械仕掛けがお好きなようで、これがアジアでは革新ってことなのかと思ってみたり。

 キーコーヒーでは、コーヒーの抽出を可視化することで、店舗スタッフの教育やお客様へ提供する、コーヒーのクオリティー・コントロール・システムを目的に、acaiaと共同で開発された、人間が機械に指示されることが革新ってことなの?はたまた、フレーバーホイールの色を使って、味覚のニュアンスを丸や三角で組み合わせた、まるで万華鏡のような味覚の可視化が革新なのか?誰が理解するのか不思議な気分になりました。

 横を覗くと、パナソニックのスマートコーヒー焙煎機「The Roast」のブースが、石光商事の横に仲良く並ぶ様子に微笑みながら、「パクリは革新でもないしな。」とハリオのブースに進みます。そして、ハリオの器具をガチャガチャに仕込んだ玩具を、アンケート用紙に記入しミニチュアを手に入れます。横にあったウォータードリッパーFURIKOの軌道を見ていたら、まるで催眠術にかかったように会場の奥へ。

 正面のパネルを見ると「メイドインジャパン デカフェ」が目に留まり、日本国内で初めてカフェインレスコーヒーを開発したという、Un Cafe Sucre 株式会社の

「二酸化炭素による臨界抽出法」の解説を聞きます。エチオピア・ナチュラルの試飲をしてみるとデカフェと感じないコーヒーです。欧米では10%を超える需要があるにもかかわらず、日本では1%以下という需要が、革新の技術で欧米並みになるのか?ちょっと気になるのでした。

 「革新」とは何だったのか?結局、単に目新しいことなのか?そもそもコーヒーに革新を求めてどうするのか?曖昧なまま帰りの電車に乗り込むのでした。 

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栗粉餅

 昨晩からの台風接近で、深夜まで強風が吹き荒れ、風や木々の揺れる音が気になって中々眠れませんでした。そんな浅い眠りの状態であっても、いつもの時間には目が覚めてしまい、睡眠不足な状態で、祝日でも仕事のある次女と朝食と取ります。外に出てみると晴れ渡る秋空となっており、台風から解放された気分です。

 そこで、お彼岸も近いことから、友人の壮行会に合わせて返ってきた長女と、私と妻の三人でお墓参りに出かけることにしました。お寺の横にある墓地周辺は、昨晩の台風の影響で枝葉が散乱し、お坊さんが掃除をしています。私たち三人もお墓の周りの草刈りをしながらお線香をあげ、お彼岸を前に少しだけ清々しい心持ちになったのでした。

 そんな秋の日には!と、町内の旭軒製菓舗で「栗粉餅」を購入し、お茶菓子としていただくことにしました。東濃地方では、秋になると「栗きんとん」が定番のお菓子となりますが、栗粉餅は「栗きんとん」をつきたての柔らかいお餅にまぶして仕上げてたものです。店によっては「栗きんとん」をソボロ状にしてまぶすところもありますが、正直ソボロ状になっているため溢れて食べにくく、おはぎのような形態のものが好みです。栗きんとんとお餅の相性は絶妙で、秋の味覚を堪能できます。栗きんとんと違って、お餅を使用していることから、賞味期限が作った当日中になることや、提供される期間がどこの店でも短いために、地元だけで楽しめる銘菓なのです。

 清々しい気分になったついでに、お店の前の芝生を芝刈り機で綺麗にします。夏場よりも芝の伸び方が少なくなることに気づき、こんなところにも秋を感じるのでした。

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盛岡の「ふだん」を綴る本『てくり』

 お客様から、岩手県盛岡市の新世代ミニコミ誌『てくり』(編集・発行:まちの編集室)をいただいました。新世代ミニコミ誌?とは何なのかよくわからなかったのですが、編集・発行元によれば、「ミニコミ」というと活字だらけで写真が無い、ガリ版刷り(?)なイメージですが、その「綴る」という気持ちを残しつつ、「タウン誌」でもなく「情報誌」でもない、ほっと一息つけるような「カフェ的」雰囲気のビジュアル誌をイメージしているらしい。確かに一般的なタウン誌や情報誌とこ異なり、広告が一つもなく、使用している紙質が厚い。尚且つ紙面が39ページで、売価600円という価格で採算が合うのか不思議に感じた。これは新世代と言ってもおかしくない!
 そんなことはさておいて、お客様がこの雑誌をくださった理由は、今回の記事が盛岡の自家焙煎珈琲のお店を紹介し、巻頭に「大坊珈琲店」の大坊勝次さんと、「機屋」の関基尋さんとの対談が掲載されているからでした。そのご好意に甘えて早速読んではみたものの、正直、二人の会話には特別新鮮なものは感じられません。(悪いって訳じゃないんです。)でも、この雑誌の紙面づくりには盛岡を愛している想いが詰め込まれ、盛岡出身の大坊さんが自然に馴染んでいるように見えます。色々な場所に登場する大坊さんを見ますが、しっくりしていると感じるのは、やっぱり故郷だからでしょうか。
 大坊さんの写真を見ながら、お客様とコーヒー談義で盛り上がったのですが、大坊勝次という個性的な人を知るに付け、その本人よりも奥様の事が気になり始めました。いわゆる珈琲馬鹿を傍らで見続けている人であり、珈琲に酔いしれて対談する男たちの内容とは違った、いわゆる別次元の話が聞けそうな気がします。
 今回の最新号『てくり』紙面には、盛岡市内の「機屋」をはじめとする個性的な自家焙煎店が9軒も登場します。以前から感じていた「東北には自家焙煎店が多くない?」って改めて思うのです。人口比率から言っても個性的な店が多いと思うのですが、気のせいなのかな~?その点をミニコミ誌をいただいた方と話したのですが、東北人は質素な生活だけど、一点豪華主義でコーヒーには強いこだわりを持っているのではないかということでした。流行に左右されやすい都会と違って、自分の意思で選択する東北の人々が想像でき、妙に納得するのでした。
 紙面の後半は「まめ」の話です。表紙に「マメなはなし。〜または、珈琲豆と枝豆と。〜」とあり、紙面構成は

・盛岡スコーレ高等学校 「花まめ」に託すもの。

・土地の豆に惚れた人々。〜秘伝/黒平豆

・つくってみました 豆料理いろいろ
 とマメな話が続きます。「まめ蔵」との親近感を持ちながら、ローカル・ネタだけどホッとする内容に、思わず「東北っていいよな~。」と思うのでした。震災の年に妻と岩手県内を巡りましたが、落ち着いた空気が大好きです。盛岡にも行ったのに、一箇所も珈琲屋に行かなかったことを後悔してしまいます。

 今日は台風が近づいてくるから、きっと来店数も少ないし、もう一度ゆっくり読み直しながら、盛岡の街を思い出してみます。 

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葉書の印刷終了

 コーヒー豆の購入リピーターへ定期的に葉書を出しているのですが、10月1日の「コーヒーの日」に向けた葉書の準備をしていたものの、何かとさぼっていました。そんな訳で、焦りながら印刷をしたのです。

 「これで月曜日には配達されるぞ。」って言ったものの、良く考えてみると月曜日は敬老の日で祝日です。念のために日本郵便のホームページを見てみると、「祝日における普通郵便物等の配達は、1月1日を除き、原則として休止しています。」

 ハァ~?以前は祝日の休配日は1年間に3~4回だったのに、どうしたんだと調べてみると、どうやら2016年度から今のように原則休止しているようです。配達に係る雇用確保の問題があるのだろうけど、明らかにサービス低下になっているではないか。個人の信書が減少の一途でDMばかりの郵便では、致し方ない現実かも知れないですね。(妙に納得)

 そうなると、今日の昼に投函した葉書は火曜日に配達されるので、翌日水曜日の臨時休業日の案内効果もあるからいいのかと、自分が怠けていたことを反省するばかりです。

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過去を振り返る時

 23日に行われる、西尾征一郎さんを偲ぶ会の準備のため、当日欠席する私は、西尾さんに関する画像や動画を整理しています。当日の会場内で思い出の映像として流すために、当日までに行える後方作業としては適任の仕事かもしれません。
 西尾さんは聴覚障害者の画家として活躍していたこともあり、NHKの聴覚障害者の時間で紹介されたり、通訳研修用のモデルとして登場したり、京都で個展を開催した際の取材ビデオなどが存在します。それらの動画を西尾さんが登場する部分だけに短く編集し、出席者の方々に過去の映像を通して、もう一度振り返ってもらうのです。

 西尾さんが描いた絵画は自宅や倉庫に保管されており、家族の方が整理するために一枚一枚画像として収められています。それらの画像をスライドショーで流せるように一つずつチェックしているところです。横になった絵を縦に修正したり、背景の家具や人と写っている画像をトリミングして直したり、合計460枚を超える作品の画像確認だけで結構な作業となります。

 そうした過去の映像や作品を見ていると、年齢を重ねていく姿や、独学で始めた絵画が徐々に変化し、画家として確立されていく様子が作品から感じられます。発表された作品に似た絵が複数有り、構図や配色を何通りも描いていることから、苦労して生み出している姿を傍らで見ているような気持ちにもなりました。昔、徹夜で描き続け、一晩で10数枚の作品を描いていたことを思い出しながら、芸術家のエネルギーに驚いたものです。

 今回は、自分以外の人の過去を振り返る経験をしましたが、自分自身の人生を振り返る時は、まだまだ先になりそうです。よく、「昔話に花を咲かせる」なんていいますが、「今やりたい事」、「近いうちにやりたい事」、「将来やりたい事」など、やりたいことだらけなので、昔話で盛り上がるよりも、近い将来の話で盛り上がりたいものです。限られた人生の時間だからこそ、最後まで充実したものにしたいから。

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アンバシャcooking

 エチオピアでは、来客があった際に行うコーヒーセレモニーで、欠かせないお菓子の一つが「ダボコロ」。そのダボコロを先月に作りましたが、今回は、コーヒーセレモニーで登場する美しい文様のパン、「アンバシャ」を作ってみます。

 何千年も前から食べられている為「古代のパン」とも 呼ばれている物です。焼いたらすぐには食べずに置いて、ある程度固さを出すことで歯ごたえをだします。 ライ麦がブレンドされていれば、ほどよい酸味も楽しめます。

 森林から砂漠まで、豊かな多様性を持つエチオピアの大地では、さまざまな穀物が栽培されています。ほのかなスパイスが香るこのパンは、新年や結婚式などの慶次にもつくられます。最も古い製法では雑穀、イースト菌は使わずに作られるようですが、エチオピアの家庭で作る動画を参考に再現してみました。レシピにある「カルダモン」は、エチオピアにあるスパイス「コラリマ」を使用するらしいのですが、日本では入手が困難なので、カルダモンで代用してあります。

■材料(4人分)■
小麦粉(強力粉) 300g
ドライイースト  小さじ2
卵        小1個
はちみつ     大さじ2.5
ぬるま湯     60~70ml
牛乳       50ml
溶かしバター   大さじ1.5
カルダモン粉   小さじ1/2
シナモン粉    小さじ1/2
塩        小さじ1/2

■材料を混ぜで、よく練る
 ボウルに材料を入れ、分量の温水を少しずつ加えます。7~8分よく練り、滑らかな生地を作ります。表面が滑らかな光沢になるのが目標です。

■生地を発酵させる
 布をかけて温かいところに置きます。生地が2倍に膨らんだら、1~2分練って丸い形にします。

■飾りをつける
 切る大きさ筋を入れて、アンバシャ独特の飾り(車輪のような模様)を入れます。※模様には、様々な種類がありますが、今回は十字に線を入れ、フォークで全体を押さえて跡を付けました。
■ケ-キ型に入れますが、現地ではバナナの皮で包んで焦げるのを防いでいます。再び布をかけて温かいところに置き、2倍に膨らむのを待ちます。※今回は5号型2個に別けました。

■焼く
 膨らんだらオーブンの中段に入れ、200度で15分焼きます。もし、上の方が焦げてきたらアルミ箔を被せるとよいでしょう。
  焼きあがった「アンバシャ」を食べてみましたが、カルダモンとシナモンの香りが漂うエスニックな味わいです。明日はエチオピアのコーヒーを飲みながら「アンダシャ」を楽しみたいと思います。お客様にも少しだけお裾分けしようかな。

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ポチッと!

 コーヒー本といわれるコーヒーをネタにした本は山ほどありますが、内容には満足できるものは少なく、特別な情報や知識が盛り込まれているわけではなく、業界に配慮した都合の良い知識や、一部の考えに方に偏った情報が記載され、正直がっかりする事も少なくありませんでした。
 しかし、中には読み応えのある本も存在し、最近では2016年2月に発売された「コーヒーの科学 : おいしさはどこで生まれるのか」旦部幸博著 (講談社ブルーバックス)は秀逸でした。『今では、我々の生活に欠かすことのできない嗜好品となったコーヒー。その独特の香味はどのように生まれるのだろうか。自家焙煎店で培われた職人の技術と知恵を科学の視点で徹底分析。味をコントロールし、自分好みのコーヒーを淹れる秘訣が見えてくる。科学論文に基づく知見を踏まえて、コーヒーのさまざまな謎に迫る!』(書評抜粋)と、業界の外から客観的に捉えた科学的視点が魅力的です。
 その著者が今度は、コーヒーの歴史本を秋に出版するとの情報を得ていたので、以前から楽しみにしていたところ、いよいよ10月18日に講談社現代新書から、「珈琲の世界史」のタイトルで発売されることになったのです。説明文の『コーヒーブームを生んだのはナポレオン!?モカ港はなぜ衰退した?日本最大のブームはいつ?誰も書かなかったコーヒー1200年史!』を読んだだけで興味がムとクムク湧いてきます。思わず、アマゾンの予約注文ボタンをポチッと!クリックして申込んじゃいました。
 待ち遠しいナ~!って思いながらも、アマゾンの書籍配達がヤマト運輸から日本郵便に移ったこともあって、到着日が一日遅れになっていることを思い出し、どうしたものかと思い悩むのでありました。早く読みたい。

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収穫祭?

 来月には地元の神社のお祭りのため、お店を臨時休業にしますが、秋には農産物の収穫を祝って、いわゆる収穫祭としてのお祭りが各地で行われます。「コーヒーの日」も10月1日で収穫祭っぽいですが、これは生産国の都合というより、消費国の販売上の理由が大きいように思います。だって、ブラジルは南半球なので「秋」じゃないですし、その年の収穫への感謝と翌年の豊かな収穫を祈る祭である「フェスタ・ジュニーナ」は、ブラジルの6月の風物詩とも言えるお祭りなのですからね。

 そんな事を考ながら、開店準備を進めてラジオを聞いていると、愛知県小牧市に「豊年祭」という奇祭があると話していました。小牧市?近いじゃないかということで、そのお祭りが行われる田縣神社へ向かいました。田縣神社の御歳神は素戔嗚尊(スサノオノミコオ)の孫で、大歳神(オオトシノカミ)の子です。農業をつかさどる神様で五穀豊穣の守護神であり、古来より五穀豊穣はもとより、家業繁栄、開拓の祖神として崇められています。そして、大同二年(807)に編纂された古典『古語拾遺-御歳神の条-』の故事に基づいて、男茎形を奉納し祈願する「豊年祭」が行われるようになったそうです。「産むは生む」に通じて、恋愛、子宝、安産、縁結び、夫婦円満、商売繁昌、厄除開運、諸病の平癒の守護神として、全国の人々が訪れるだけでなく、世界各国の人々から注目される神社となっているというのです。

 この「豊年祭」は、毎年3月15日に執り行われ、この祭のために直径60cm、長さ2m余りの大男茎形(男性の性器)を毎年新しく檜で作成し、それを厄男達が御輿に担ぎ、御旅所から行列をなして神社へ奉納祈願する祭です。当日は国内外からの参拝者で境内が埋まり、「見くらべて 笑えこの梅 あのさくら」の詩歌の如く、国境を越えて皆が微笑む祭で、まさに「天下の珍祭」なんだとか。

 豊年祭なのに秋ではなく春に行われるかは不明でしたが、とりあえず境内に入って社殿に参拝します。境内には、奉納された男茎形らしい自然石が幾つもあり、首を傾げながら奥の院の方へ向かうと、今年、神輿に担がれた物が「で~ん!」と鎮座しているではないですか。さらに、その横を見ると珍宝窟(ちんぽうくつ)と書いた石版と丸い石が2個置いてありました。石版には次のように刻まれています。
  珍宝窟
双玉ノ右ヲサスリ家内安全
商売繁盛・金運ノ願イ
双玉ノ左ヲサスリ恋愛成就・
子宝・安産・夫婦和合
願イ事叶ウト言イ伝エラレ
遠近ヨリノ参拝者アトヲ
タタズ霊験イヤチコナリ

何だか怪しい雰囲気ですが、一応、商売繁盛を願って摩っておきました。

 コーヒーとは全く関係のない話になりましたが、横道にそれたついでに追加の情報をもう一つ。田縣神社の近くには大縣神社(おおあがたじんじゃ)という名前の由緒正しい歴史ある神社があります。この神社では、毎年03月15日直前の日曜日に、女陰をかたどった山車(だし)や行列が練り歩くことで有名です。けれど、ビジュアル的に田縣神社の豊年祭の方が人気が高いようです。

 

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世界一周散歩

 コーヒー産地を巡る世界旅行に出かけられないので、替りといっては規模が小さくなるのですが、愛知県犬山市にある、世界の家と暮らしをテーマとした野外民族学博物館「リトルワールド」へ世界一周散歩に行ってきました。※下記のコーヒー生産量順位はFAO(国連食糧農業機関)の2014年データによります。

①ペルー大農園主の家
 グアテマラに次ぐ生産量9位の国であるペルー。ペルー国内の主なコーヒーの産地はフニン、カハマルカ、クスコ、サン・マルティン、アマソナス、パスコ、プーノ、アヤクーチョの各州です。これらの産地で共通しているのは、肥沃な土壌、年間を通じた一定の湿度、摂氏20度から30度で安定した気温など、コーヒーの木の成長に理想的な自然条件を有していることです。
②インドネシア トバ・バタックの家
 コーヒー生産量4位のインドネシアですが、生産品種はロブスタ種が中心で、全体の90パーセントを占めていおり、特にジャワ島で生産されるジャワ・ロブスタは、ブレンドの際の好適品としてよく利用されています。アラビカ種はスマトラ島、スラウェシ島を中心に生産されており、スマトラ島のマンデリンは世界的にも評価は高く、インドネシアを代表るコーヒーとして知られています。
③ケニア レンディーレのテント
 コーヒー生産量20位のケニアですが、北部の砂漠地帯でラクダの遊牧をするレンディーレのテントのある場所から、中~西部の標高1000メートル以上の高原地帯でこうした地域でコーヒーが栽培されています。
④タンザニア ニャキュウサの家
 コーヒー生産量は21位で、タンザニア南西部の山地に住む農耕民、ニャキュウサの家の方にもコーヒーは栽培されているようですが、やはりタンザニアといえば「キリマンジャロ」コーヒーの故郷である、北部高地のキリマンジャロ山の山間部が有名です。

⑤インドケララ州 地主の家
 意外と知られていないのが、コーヒー生産量6位のインドです。インドのコーヒー栽培は400年以上も前から行われており、世界中のコーヒー産地の中でも有数の歴史と伝統を誇ります。17世紀後半、聖職者ババ・ブータン(Baba Budan)師が7粒のコーヒー豆を中東はイエメンから持ち帰ったことが始まりと伝えられています。そんなことから、コーヒー産地名、Baba Budan Hills (ババ・ブダンヒルズ)の由来にもなっています。インドでのコーヒー栽培は以前はロブスタが中心でしたが、アラビカの栽培が盛んになり、カルナータカ州、ケララ州、タミル・ナドゥ州の3州を中心とした標高1000メートル以上の高原地帯ではアラビカも栽培が行われています。

 もちろん、他の国々の展示施設も見て回りましたが、やはり目に止まるのはコーヒー産地の国ばかりです。ネパールやタイなどの生産量の少ない国も見ながら散歩して、開催中の「世界のパン祭り」にちなんだパンをお土産に購入して帰路につきました。

 ちなみに購入したパンは、・イタリアの固焼きパン「アルベロベッロ」・ブラジルの鶏肉とクリームチーズの入った「エル・パティオ」・トルコのピザの原型と言われる「クルピデ」・アフリカンプラザで買った、ダチョウの肉の入った「サバンナパン」です。

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コーヒーに憑かれた男たち

 秋を感じる季節になり、読書の秋ということで、久しぶりに「コーヒーに憑かれた男たち」(嶋中労著:中公文庫)を読み直してみました。というか、今日はケーキ作りも焙煎も一息ついたので、のんびりしているんです。

 この本は、主に日本を代表するコーヒーにこだわりを持つ、三人の男が紹介されています。コーヒーの生豆を10年以上寝かせた玉露のようなコーヒー、すなわちオールドコーヒーを売り物にした関口一郎(銀座「カフェ・ド・ランブル」店主)。自家焙煎コーヒーを世に広めた最大功労者の一人で、コーヒー業界きっての理論家、田口 護(南千住「カフェ・バッハ」店主)。コーヒーに生きがいのすべてを捧げており、自らを「コーヒー馬鹿」と称する標 交紀(しめぎ ゆきとし 吉祥寺「もか」店主)です。
 本のタイトルにあるように、コーヒーに憑かれた男たちは、コーヒーに対するこだわりが尋常ではなく、常人では考えられないほどに、味にこだわり、最高のコーヒーを淹れるべく試行錯誤を続ける模様が描かれていいます。コーヒーへの執念というような、美味しいコーヒーというのはどういうものかを徹底的に探求する姿があり、自家焙煎に対する手法も三人とも異って、それぞれのやり方が丁寧に語られています。
 この三人はコーヒー屋の「御三家」と言われる超有名人のですが、実際のところ私はお店に行った経験がありません。東京は遠いですから。岐阜県の田舎に住む身としては、気楽に東京へは行けませんし、「オラ、東京さ行くだ~!」ってくらい気合を入れないと行けなったのです。でも、そのおかげで特定の人の信者になったり、師と仰いだりすることもなく、自分の進む道を一人で探すことが出来たのかも知れません。

 東京へ行けない代わりに、開業までの間にコーヒー関連本を幾つか読んだのですが、その中には今回の本に登場する田口 護氏のものがあります。

・コーヒー味わいの「こつ」(柴田書店:1996年3月)
・田口護の珈琲大全(NHK出版:2003年11 )
・カフェを100年、続けるために(旭屋出版:2010年10月)
・田口護のスペシャルティコーヒー大全(NHK出版:2011年5月)
・コーヒー おいしさの方程式(NHK出版:2014年1月)
・「カフェ・バッハ」のコーヒーとお菓子(世界文化社:2014年10月)

 今回、改めて「コーヒーに憑かれた男たち」を読み返してみた思ったのですが、コーヒーの知識も少なく、漠然と読んできたものが、実際にコーヒー屋を始めて2年半程経過した今読むとでは、まるで伝わる物が違っていることに気づきます。合図地を打つ箇所や、「いったいどんなコーヒーなんだろう?」と強い欲求が生まれたり、別世界の人のような不思議な感覚になったりと。でも、今を生きる私にとっては、この場所で、この町の人にコーヒーを届けることなので、自分なりのベストなコーヒーを目指すだけだと思うのでした。 

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「コーヒーの日」

 9月に入ったかと思ったら、もう一週間が経過しようとしています。こんな感じで直ぐに10月になってしまうので、10月1日の「コーヒーの日」に合わせたイベント葉書の準備を、できるだけ早めにしなくてはと思っています。

 この「コーヒーの日」については過去のブログで記載しているため省略しますが、「〇〇の日」というのは毎日存在し、車に乗った際にナビが「今日は〇〇の日です。」といって教えてくれ、とても覚えられるものではありません。
 ところで、「コーヒーの日」以外でも、関連する「〇〇の日」が色々あるんです。先ずは、4月13日の「喫茶店の日」。明治21年(1888年)の4月13日に東京・上野に日本初の喫茶店「可否茶館」が開業したことに由来するそうで、「喫茶(きっさ)」とは、もともとは鎌倉時代に中国から伝わったお茶を飲用し、効用をたしなむ習慣や作法をさす言葉だったそうですが、今は「喫茶店」といえばコーヒーや紅茶などの飲み物、ケーキや軽食を出す飲食店のことになっています。ちなみに、「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市別ランキング(平成26~28年平均)」によれば、「喫茶代」への支出金額の1位は地元の岐阜市です。一般的に喫茶店のモーニングといえば名古屋だと思われがちですが、岐阜市もモーニングが有名なんです。

 「コーヒーの日」があれば、11月1日の「紅茶の日」もあります。1791年(寛政3年)の11月1日に、伊勢の国(現・三重県)出身の船頭・大黒屋光太夫という人物が、ロシアの女帝・エカテリーナ2世のお茶会に招かれ、日本人として初めて本格的な紅茶を飲んだ、という逸話からきているそうです。紅茶といえば、比較近くの場所にある尾張旭市は「日本一おいしい紅茶の街」として町おこしをしています。10月22日(日)に紅茶フェスティバルが行われ、紅茶の製茶体験や紅茶のセミナーが実施されるので、紅茶に興味のある方にはオススメです。

 また、6月1日の「牛乳の日」もあります。酪農の盛んな地域では、新しい草が伸びる頃から放牧を始め、冬を牛舎で過ごした牛たちは野に放たれ躍り上がって喜び、思う存分青草を食みます。生命力あふれるこの時期、ミルク、これをもたらす命や自然、働く人々に感謝するお祭りやお祝いが世界各地で行われることから、日本酪農乳業協会(現 Jミルク)が平成19 年に6月1日を「牛乳の日」と定めました。

 面白いところでは、8月1日の「カフェオーレの日」なんてのもあります。「牛乳の日」の6月1日と、「コーヒーの日」の10月1日のちょうど真ん中をとって、8月1日を「カフェオーレの日」に定めたそうです。確かに「カフェオーレ」は、まろやか風味のミルクと、香り高いコーヒーのバランスを追求して、その割合50:50にこだわった商品です。つまり、牛乳とコーヒーの中間が「カフェオーレ」というわけで、グリコ乳業がロングセラー商品の「カフェオーレ」をPRするために、8月1日を「カフェオーレの日」と制定し、日本記念日協会の認定を受けたんだとか。大阪でカフェオーレが出てくる蛇口なんてのを、テレビのニュースでやってましたね。

 横道に逸れてしまいましたが、「コーヒーの日」に合わせたイベント葉書のイラストでも考えなくっちゃ!

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詐欺に御注意!

 隣の市に住む姉が一枚のハガキを持ってきて、「こんなハガキが配達されたけど、人を騙すためのハガキだよね?」と心配そうに差し出しました。差出人は法務省管轄支局 民事訴訟管理センターで、内容は以下のとおりです。(長いですが全文を載せます)『総合消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ この度、ご通知致しましたのは、貴方の利用されていた契約会社、ないしは運営会社側から契約不履行による民事訴訟として、訴状が提出されました事をご通知致します。管理番号**** 裁判取り下げ最終期日を経て訴訟を開始させていただきます。尚、ご連絡なき場合、原告側の主張が全面的に受理され、執行官立ち合いの元、給料差し押さえ及び、動産、不動産物の差し押さえを強制的に履行させていただきますので裁判所執行官による執行証書の交付を承諾していただくようお願い致します。裁判取り下げなどのご相談に関しましては当局にて受け賜わっておりますので、職員までお問合せ下さい。尚、書面での通達となりますのでプライバシー保護の為、必ずご本人様からご連絡いただきますようお願い申し上げます。
※取り下げ最終期日 平成29年9月5日
法務省管轄支局 民事訴訟管理センター
東京都千代田区霞が関3丁目1番7号
取り下げ等のお問合せ窓口  03-5962-※※※※
受付時間 9:00~20:00(日、祝日除く)』

 9月4日に配達されて最終期日が9月5日と切迫しているので、焦る気持ちを利用したタチの悪い詐欺ハガキなんです。「大丈夫!詐欺のハガキだから決して相手に電話しないように。」と届いたハガキを預かっておきました。以前から時々見られる詐欺目的のハガキが又流行りだしたのかと思い、独立行政法人 国民生活センターのホームページを見ると、あるある!既に注意喚起がされていました。

 「民事訴訟管理センター」からの架空請求ハガキは無視してください!

「民事訴訟管理センター」からハガキが届いても、決して相手に連絡せず、支払わずに無視してください。不安を感じたり対処に困ったりした場合には、すぐにお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188(いやや))に相談してください。「民事訴訟管理センター」と名乗る機関からハガキが届いたとして全国の消費生活センター等に寄せられた相談が今年3月下旬から急増しています。消費者に、過去に利用した業者への未払いがあると思わせ、それに関して「裁判所に訴状が提出された」「給与、動産物、不動産物の差し押さえ」などと脅して不安にさせたうえで、訴訟の取り下げ等について相談するよう、誘導しています。消費者が「民事訴訟管理センター」に連絡をしたところ、弁護士を名乗るものを紹介され、最終的にはコンビニでプリペイドカードを購入し、お金を支払ってしまったとの相談も寄せられています。

 と、こんな感じで注意を呼びかけています。また、いくつかの市町村でも独自に注意メッセージをだしているので、こんなもので引っかかる訳が無いと思うのですが、現実には多くの人が騙されるようです。本当に腹の立つ事です。とりあえず、姉のような人のためにとブログにアップしてみました。

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秋刀魚の季節

 昨日は久しぶりの出会いが沢山ありました。同級生が久しぶりに家族と来店してくれたり、20年以上前の部下だった社員が、噂を聞きつけて覗いてくれました。また、最近ご無沙汰だったお客さんも閉店間近に「いい?」って声をかけていただき、ご無沙汰になった家庭の事情などを話していただいたのです。それぞれ時間の刻み方には色々あって、話をしながら立ち寄っていただける場所っていいもんだと思いました。

 そんな良い気分で自宅に戻ると、軒先で妻が七輪を使って秋刀魚を焼いています。「何やってんの?」って尋ねると、「秋刀魚が特売だったから、美味しく食べれるように七輪で焼いてるの。時間もあるし。」そう言って、数年前に「焼肉は七輪で焼かなくっちゃ!」と娘と話して買った七輪を小屋から出してきて、秋刀魚を焼くだけのために時間をかけて炭を起こしたんだそうです。思わず「面白いじゃん!」と焼きあがる様子を眺めていました。

 秋刀魚に脂がのっていないのか、意外と炎で煙が立ち込めることも少なく、比較的綺麗に秋刀魚が焼けます。炭火の遠赤外線効果のおかげで中まで火が通っており、美味しくいただきました。秋刀魚の季節を視覚と味覚で味わうことができ、特売がさらにお得感を増幅させ、全員が満足した夕食となりました。 

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アウトドアで飲みたい季節

 窓を開けて寝ていたら、寒くて目が覚めてしまうほど涼しくなりました。こんな季節になると、アウトドアでコーヒーを飲みたくなります。

 子供たちが小さい時には、県内のオートキャンプ場へよく出かけていました。テントやタープ張って、折りたたみテーブルと椅子をセットし、ランタンの灯りの下でバーベキューをしたものです。そして、コーヒーはガスバーナーを使ってパーコレーターでお湯を沸かし、インスタントコーヒーを飲んでいました。

 今ではインスタントコーヒーは飲めなくなったので、小型のミルで挽きたてをドリップで淹れたいのですが、先日デイバッグに収納しようと思ったら、結構かさばってしまって諦めてしまいました。まるで出張珈琲屋みたいに色々詰め込んでしまい、ハイキングどころではなくなってしまうのです。毎回、旅先でネルドリップされる方を尊敬しちゃいます。

 そんな気分に憧れて、早朝からガスバーナーやパーコレーター、ミルなどを出して絵手紙を描いたものの、やっぱり実際にアウトドアで秋を感じながらコーヒーを飲んでみたいものです。秋空の下で飲んだら格別な味がするんだろ~な。

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当面の臨時休業日

 朝晩はめっきり涼しくなり、秋を感じるようになりました。ただ、日中の暑さは続いているので、寒暖の差によって体調を崩す人もいるのかも。悩ましい季節ですが、こうして徐々に冬に向かうのでしょうね。今日から9月に入ったので、特に季節の変わり目を感じるのかな?

 という訳で、当面の臨時休業日をホームページにアップしました。

■9月20日(水)

東京で開催されるSCAJ2017へ出かける予定です。日帰りで東京を往復するため結構しんどいのですが、前泊するほどのこともないため、早朝に出発します。既に手に入れた招待券とスケジュール表を見ながら、どう見て回ろうかと楽しみにしているところです。

■10月8日(日)

10月の第二日曜日は、地元の八剣神社のお祭りです。隣町の妻木町では、八幡神社で行われる土岐市無形文化財の流鏑馬が有名ですが、八剣神社は神輿が練り歩くローカルなお祭りで、私もお神酒を振る舞ったり、子供たちを見守りながら町内を歩くことになります。ちなみに、八幡神社の流鏑馬は元和9年(1625年)から続いている伝統行事で、6人の少年騎手が陣笠陣羽織を身にまとい、勢いよく参道の急坂を駆け登る勇壮なものです。また、流鏑馬に先立って、火縄銃の実演や子供たちによる、手作り鎧の武者行列も行われるなど、見どころ沢山のお祭りなのです。

■10月31日(火)

春から計画していた旅行で、草津温泉へ車で出かける計画です。台風でボツにならなければ良いのですが。

 現在までに分かっている臨時休業日の予定ですが、弔事などの突発的なものが入れば、ツイッターやホームページでお知らせします。

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