■ 2017年7月 ブログ

お千代保さんへ

 昨晩の焙煎体験会の後片付けと店の掃除をしながら、数種類のコーヒー豆を焙煎し、約半年ぶりにお千代保さんへ行ってきました。羽島インターから降りた後に農道を走っていると、右側にひまわり畑が広がっています。思わず寄り道をして、ひまわり畑を眺めることにしました。

 このひまわり畑は、市之枝農業組合が管理している休耕田で、約2.8ヘクタール広大な敷地に169万本の黄色いひまわりが咲き誇ります。この休耕田では春にレンゲ、秋にはコスモスが植えられ楽しませてくれますが、ひまわり畑の時期には訪問したことがなく、初めての景色を眺めさせてもらいました。

 もう少し進んで海津市に入ると、こんどは蓮の花が咲いているのが見えます。海津市はレンコンの産地として有名で、運良く蓮の花も楽しむことができました。今回はお千代さんへの道路沿いで見かけましたが、河口付近まで下がると大規模なレンコン畑があり、もっと多くの蓮の花が見られるそうです。

 ひまわりと蓮の花を楽しんで、目的地のお千代保稲荷へ到着です。今日は31日ということで、月末の深夜から翌日までが賑わう月跨ぎの日ですが、夜には出かけられないので半分だけ御利益をいただくことにしました。いつも通りの手順でお参りし、決まったお店に立ち寄ります。最後は必ず名物の串カツを食べて締めくくりです。

 暑い夏の日の定休日。ちょっと気分を変えて、一人お千代保さんへと行っていきました。家族へのお土産もしっかり買いましたよ!

 

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夕涼み焙煎体験会

 昨年は日曜日の午後7時から9時まで開催する「夏の夜長の焙煎体験会」でしたが、今回は夕方5時から7時までという、「夕涼み焙煎体験会」としました。夜の方が時間が作れると午後7時開始としたものの、夜にコーヒーを飲むと眠れなくなるといった意見や、夕食の時間帯と重なるからという声を聞き、午後7時までに終了するスケジュールに変更したのでした。

 前回は焙煎する豆を3種類に限定しましたが、今回は希望する豆にしてもらい、エチオピアとコスタリカの豆で挑戦してもらいます。コーヒー豆の基本的な知識と簡単なクイズを行った後、焙煎機の操作方法を繰り返し練習してもらい、排気を固定して、ガス圧の調整をしながら温度計とタイマーで焙煎の進み方を管理してもらいます。

 バインダーに固定した焙煎プロファイルに、参加者が1分ごとに声を掛け合って記録し、温度変化を気にしながら焙煎途中の豆の色を確認します。1ハゼの音の始まりを感じ、「パチパチ」から2ハゼの「ピチピチ」の音と聞き分けながら取り出す人、2ハゼ前に取り出して煎り止めする人と違いがあるものの、色と香りを楽しみなが満足そうに煎りたてのコーヒーを飲み、記念のコーヒー豆をお持ち帰りいただきました。

 お客様が業務用の焙煎機を体験で使用する機会はまずありません。プロになる訳でもないのに業務用焙煎機に触れてもらう理由は、スーパーの店頭に並ぶ工場で作られる製品との違いを肌で感じ取ってもらうことです。コーヒー豆にどれだけの時間をかけ、焙煎後に手作業で欠点豆を取り除き、袋詰めされて手元に届いた豆の存在と価値を知ってもたった答えが、「大事にコーヒー1杯飲まなきゃネ。」って言葉になって表れたと思います。

 そんな地味な行為を地元でコツコツと続けることに意味を感じ、「また、やってみようかな。」って後片付けをするのでした。

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ピボセントラ

  Google Earthで今日も世界旅行です。目的地はブラジルのミナスジェライス州にあるセラード地帯。ここでは、ブラジルで生産される大豆、コーヒー豆、フェジョン(主食の豆)、とうもろこしの多くが作られています。

 セラード地帯とは、ブラジル高原の中央部にあるサバンナ地域の総称で、面積は2,045,064km²(メキシコの面積に相当、日本の5.4倍)、ミナス、ゴヤス、バイア、トカンチンスなど9州にまたがって広がっており、緩やかな起伏とともに広がる荒れた高原です。年間平均温度が25ºCで、一年を通じて明るい太陽の光が燦燦と降り注ぐ反面、一年の内半年は一滴の雨も降らない乾期があるため、従来から農業には適さないとされた場所です。

 そのあたりをドラッグしながら眺めていると、ありました!円形の畑がいくつも見つかります。これは、緩やかな地形を生かした灌漑設備のピボセントラ(ポルトガル語:Pivô Central)です。北米ではセンターピボットといわれ、乾燥地域でも大規模に作物を栽培できるよう、流域河川の水に肥料を混入した後、自走式の散水管に圧送し、平均は半径400m、大きいものは半径1kmにもおよぶ円形農場に水をまくものです。散水器の周回数は気候や土壌、作物により異なり、おおよそ一日112回程度で、移動速度の速い周辺部の散水量を多くして、散水の不均一を防ぐ工夫もされています。

 こうした農園ではコーヒーも栽培されていることから、コーヒーの木が見えないか何度もストリートビューに切り替えてみますが見つけられません。あまりにも広いエリアなので都合よく発見できないかもしれませんが、今回は諦めるとして、次回は新しい発見ができるかもしれないと上空からの眺めを楽しみたいと思うのでした。 

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鰻です!

 今年の夏の「土用の丑の日」は7月25日と8月6日だそうです。毎年のことながら、私の誕生日である7月26日と近いこともあり、誕生日祝いを口実にして鰻を食べに出かけます。今年は、少し足を延ばして多治見の店で会食となりました。

 「土用の丑の日」には鰻を食べるのが定番となっていますが、鰻以外にも蜆(シジミ)を食べる習慣があるとか。日本で採れる蜆(シジミ)には、真蜆(マシジミ)、大和蜆(ヤマトシジミ)、瀬田蜆(セタシジミ)の三種が生息しています。このうちもっとも一般に多く流通しているのがヤマトシジミです。蜆には冬と夏の2回旬の時期があるようで、夏は「土用蜆」とも言われており、スーパーでも多くの蜆が並べられていました。そんな訳で、7月25日の朝は蜆の味噌汁を食べ、とりあえず季節の行事らしい感じで過ごしのです。

 そして、今日は本番の鰻です!鰻丼と肝吸いの定番で家族四人揃っての食事となり、私の誕生日そっちのけで全員美味しくいただきました。年に一回の鰻丼で、7月から8月に移り変わる季節感を味わう我が家でした。

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ブラジルコーヒー紀行

 午後からのコーヒーセミナーの前に、セミナー会場近くにある日本で唯一のコーヒー博物館、「UCCコーヒー博物館」へ立ち寄ります。2013年にリニューアルオープンしてから3度目の訪問となり、いつものようテイスティングコーナーで試飲をします。今回はブレンドのアイスコーヒーを、水出しとお湯で抽出したものを冷ました物の飲み比べです。

 そして、博物館全体を見学後にはパソコンによるコーヒークイズに挑戦し、顔写真入りのコーヒー博士の認定証をもらいます。これがあれば、1年間は入場料無料ってことになっていますが、一度も1年以内に訪問したことがありません。それに、コーヒーアカデミーのカードでいつでも無料で入館できるんです。

 目的地のセミナー会場はUCC神戸本社のUCCコーヒーアカデミーです。今回のセミナーは『ブラジルコーヒー紀行』と題したブラジルのコーヒー生産がテーマ。日本の約23倍の大きさのブラジルは、世界のコーヒーの生産量第1位です。そんなブラジルの広大な土地では、様々なエリアでコーヒーが栽培されており、同じブラジルで育ったコーヒーでも、標高や気候など、栽培環境の違いによって、味の違いが生まれます。今回のセミナーでは、写真や映像とともに、各エリアの農園の話を聞き、実際にコーヒーの飲み比べも体験しました。

 今回の講師である藤井昭彦さんは、UCCコーヒーアカデミー専任講師で、ブラジルコーヒー鑑定士でもあり、昨年訪問された4つの州の6箇所の農園の話を、画像と動画を織り交ぜて分かりやすく説明してもらい、ブラジルの12種類の豆をカッピングします。それと同時に、ブラジルで栽培されているカネフォラ種のコニロンと、ベトナムとインドネシアのロブスタの飲み比べや、アカデミーでは定番の欠点豆4種類も加わり、大変貴重な経験をすることができました。

 今日は、午前と午後に渡ってコーヒーに関する場所を巡り、久しぶりに満足した一日を過ごすことができました。さて、明日からのエネルギーも充電したことだし、 ブラジルのコーヒーイベントでも考えてみますか。

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旧国立移民収容所

 「一九三〇年三月八日。神戸港は雨である。細々とけぶる春雨である。海は灰色に霞み、街も朝から夕暮れどきのように暗い。三ノ宮駅から山ノ手に向う赤土の坂道はどろどろのぬかるみである。・・・この道が丘に突き当って行き詰ったところに黄色い無装飾の大きなビルディングが建っている。・・・是が「国立海外移民収容所」である」(石川達三『蒼氓』)第1回芥川賞を受賞した石川達三『蒼氓』を読みながら三ノ宮の駅に着き、当時とは異なる景色と街路樹の蝉の音、蒸し暑い空気の中を山ノ手の坂道を歩いて、海外移住と文化の交流センター(旧国立移民収容所)にたどり着きました。

 日本人のブラジル移住は1908年(明治41年)から始まりました。それから20年後の1928年(昭和3年)に、「国立移民収容所」が誕生し、全国から集まってきた移住者が1週間から10日間ここで移住の準備をしながら、別れを惜しみ、遥か彼方の異国の地に想いを馳せたのです。この建物は、その後、歴史の流れとともに何度か名称変更を繰り返し、1971年(昭和46年)に閉鎖されるまでの間、移住者保護を目的にした国の施設「神戸移住センター」として親しまれてきた、日本で唯一残った、海外移住の歴史を刻んだ建物なのです。希望と不安が交錯する、彼らの人間ドラマがこの建物には深く刻まれている、ここは、文字通り移民の歴史を語る"語り部"として存在しています。

 今回、このセンターにおいて、神戸開港150周年記念企画展「日本コーヒー開花物語-それは笹戸丸移民から始まった-(5月27日~7月30日)が開催されていることから、ブラジル移民の歴史を垣間見ると同時に、サンパウロ州政府とブラジル移民の父と呼ばれた水野龍氏が結んだ「珈琲販路拡張契約書」により、無償譲渡されたコーヒー豆が銀座や神戸などに「カフエーパウリスタ」で提供されるようになって、大衆にコーヒーが広がった過程を知ることが目的でした。

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アイスコーヒー用の豆は?

 土岐市の最高気温は36℃だそうで、外の様子を見るために店のドアを開けると、熱風のような空気が体に注ぎます。思わず「暑っ!」と言葉が漏れてしまいます。

 そんな日にも関わらず、コーヒー豆を買い求めるお客様があり、ただただ感謝するばかりです。今日は、そのお客様の数名から、「アイスコーヒー用の豆は?」と尋ねられたので、少し書き留めたいと思いました。

 暑くて、のどが渇いた時には氷を一杯入れたアイスコーヒーが飲みたくなりますね。珈琲屋さんには「アイスコーヒーブレンド」といったアイスコーヒーにお勧めの商品が販売されていますが、アイスコーヒーにはアイス専用の豆がある訳ではありません。普段飲んでいるコーヒーを冷たくすればアイスコーヒーになるので、冷やした状態のコーヒーのどれが好きかという選択肢になります。確かに、氷を入れて飲むアイスコーヒーは、時間が経過すると氷が解けて水っぽくなるため、あらかじめ深煎りの豆を使用して濃い味にしている物も多くあります。だからと言って、深煎りに限定した豆選びをする必要はありません。

 ただ、味覚の感じ方は温度によって変化することを理解し、普段温かい状態で飲んでいるコーヒーとは異なる味わいになることを事前に把握し、アイスコーヒーとして飲む豆を選択する必要があります。味の基本となる塩味、甘味、酸味、苦み、の四つの味は、体温を中心にした温度で変化すると言われ、塩味は温度が高くなれば柔らかく感じ、甘味は体温と同じ温度帯が一番甘く感じ、低くても高くても甘味は低下します。酸味は温度による変化が一番少なく、苦みは体温から低くなると強く感じ、高くなると柔らかく感じます。

 とは言うものの、実際に多くの豆でアイスコーヒーを作って飲んでみるのが一番です。だってコーヒーは飲み物なんだから、飲んでみなければ自分が好きな味かなんて分からないんですから。

 

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ちょっと予習

 27日に臨時休業して神戸へ向かうため、神戸での時間を有意義にしたいと思い、早めに出発して以前から訪問したかった「海外移住と文化の交流センター」へ行くことにしました。

 この建物は、19282月に旧国立移民収容所として建てられたもので、南米、とくにブラジル移住者中心の拠点になった場所です。建物は鉄筋コンクリートの5階建てで、建物全体が甲板をもつ船のようで構造で、廊下や階段も船のそれを連想させ、少しでも船内の雰囲気に慣れてもらうために設計されたと言われています。ここでは、当時の神戸の街並みや海外移住の歴史、移住先への道のりや暮らしを当時の映像、写真で紹介したり、当時に使われていた農具なども展示されています。

 そんな訳で、数日前から手隙き時間を使ってブラジル移民について予習をしているのですが、今までは移民船「笹戸丸」のことしか知らなかった自分が、正直恥ずかしくなってしまいます。そもそも、ハワイ移民時代から民間の移民会社が移民から金銭を搾取して、巨利をむさぼっていたこと。そうした中小資本の悪徳な移民取扱業者から移民を保護するため、移民渡航や労働契約の認可制などの移民保護法の制定や、単に賃労働者として移民を送り込むだけでなく、何年か後には土地を分譲して定着させるという殖民事業という形を知ることになります。

 そして、それまでは政府が積極的に殖民的移民を奨励するというものではなく、あくまで移民事業を監督し、移民を保護するという従前の枠組みを出ないものでしたが、時代の移り変わりとともに国が主導するような形で海外興業株式会社が設立され、独占的に植民事業が行われるようになります。何だか政治と金の関係のキナ臭い匂いがしてしまいます。

 そうした移民事業の背景を少しばかり知りながら、資料を見ていると移民船の名前が多数登場します。第8回移民船まででも、笠戸丸、旅順丸、厳島丸、神奈川丸、第二雲海丸、若狭丸、帝国丸、若狭丸と船名も色々あって、「笹戸丸」だけじゃないじないか!それに、幻の1回移民船となるはずだった「土佐丸」が、神戸港を出発することになっていた直前に「コーヒー暴落のため移民引き受け難し」の電報で中止となった「土佐丸事件」など、知らない事柄がいくつも登場したり、学生時代に真面目に勉強しとけば良かったと後悔しきりです。

 でも、若い時には自分に興味のないことに対しては関心がない訳で、今だから「知りたい!」と思えることの方が意味があるんじゃないかと思ったりします。こうして知りたいことに対して直接出かけたりできる今の時間を大切にしたいものです。さて、もう少し調べることにしましょうか。

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味蕾(みらい)の未来

 お店で扱うコーヒー豆は時々入れ替えており、当初と比べると酸味の多いものが増えてきました。今日もグアテマラのカルメン農園ティピカを「本日のコーヒー」として提供しましたが、今朝来店されたお客様は以前、「この酸味は苦手だから、次回はブレンドにするワ!」って言っていたのが、今では普通に抵抗なく飲まれています。これは色々なコーヒーを飲んで慣れたのか?単に加齢で鈍感になったのか?味覚の変化について気になったので改めて調べてみました。

 

 味覚の感知には「舌」が最も重要な役割を担っており、舌上面(舌背)の表面には、舌乳頭(ぜつにゅうとう)と呼ばれるザラザラした小さな突起が多数あります。実際に味を感知する器官である味蕾(みらい)は、この舌乳頭の部分に集まっているのです。舌乳頭には、その位置により、有郭乳頭、葉状乳頭、糸状乳頭、茸状乳頭の4種類のタイプがあり、部位により数が異なりますが、全体で約10,000個の味蕾が存在しているそうです。

 この味蕾によって、溝の部分に溜まった液(唾液などの分泌液や食餌由来の液体)に溶け込んだ味覚物質を感知しますが、一般的に味覚には5つの基本味(塩味、酸味、甘味、苦味、うま味)があり、これらを味細胞は別々に感知し、それが複雑に組み合わさることで、さまざまな食品の味を感じます。子供の頃に「舌の先が甘みに特化する」といった、舌の場所を色分けした「味覚地図」なるものを教えられた記憶があるのですが、この「味覚地図」は1990年頃にはすでに否定されており、現在では間違っていたことが判明しています。

 味覚領域を支配する神経系の違いから、味の感受性には多少の差があり、例えばうま味や酸味のシグナルなどは舌奥からの情報が強く伝達されるということなども知られていますが、一般に信じられていたように基本味で完全に分担されているわけではなく、どの場所も多かれ少なかれ、すべての基本味の伝達に関わっていることがわかっています。

 この味細胞は基底細胞の成熟によって生まれ。その寿命は約10.5日と比較的短く、味蕾の味細胞は次々と新しい細胞に入れ替わります。では、「味覚」の機能は、年を取るにつれて衰えるのか、あるいは、経験を重ねるにつれて磨かれていくものか気になりますが、結論から言うと、年を取るほど味覚は衰えるんたどか。過去の実験によると、基本味のそれぞれにおいて、若者の方が高齢者より味覚感度が高いことが確かめられています。味覚が衰える原因としては、年を取るにつれて味蕾(みらい)の数が減少する、という説が有力で、高齢者の味蕾は、乳幼児の30~50%まで減少すると報告されています。味覚を感知する細胞は半分にまで減ってしまう!

 私の味覚センサーである味蕾(みらい)には未来がないのか!?確かに味蕾が減少してしまうかもしれませんが、センサーで感じだ情報を脳が判断する訳ですから、脳による働きを高めることで補えるかもしれません。一流の料理人が他の人が作っている様子を見るだけで、その料理がどのような味になるか想像できるとか、新しいレシピを考案する際の想像力は、多くの経験や知識によって生まれるものです。そう考えると、味覚センサーの情報が少なくても味蕾を補えそうです。

 そんなことを考えながら、美味しいコーヒーを今後も提供し、コーヒーとともにコーヒーに関わる歴史や文化も発信できれば、自分自身の衰えも防ぐことが出来る上、お客様もコーヒーを楽しむエッセンスになるのではと思うのでした。

(参考:百珈苑ブログ等)

                                    

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販売始めました!

 コーヒー豆の購入リピーターへお配りした水出しコーヒーパックでしたが、「俺、買うから作ってよ!」って言われたこともあって、今日の昼から商品棚に置くことにしました。妻からも「普通に美味しい」と言われたものの、使用する豆や手間を考えたり、水出しコーヒーパックに対する認知度も低いこともあって、正直積極的になれない部分もあるんです。そんな迷いもあるのですが、とりあえず販売を始めました。

 一般的に複数個をまとめてパックで販売するところが多いのですが、地域性や認知度を考えて1個から販売します。価格は1個220円、5個1,000円にしてみました。さて、どんな反応があるかな~?

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三度、売木村へ(2)

 売木村のグルメを楽しんだ後は、本来の目的である友人の夢の舞台へ向かいます。さすがに三度目の訪問となると、標識もない道でも迷うことなく(実は少し迷う)現地へ着きました。友人と合流するまでの間、彼が一人で作った遊歩道を妻と二人で散策します。

 切り倒した丸太を割った木材で作った道、枝などをチップ状にした木屑を地面に敷いた道を歩きながら、山野草や木に作った巣箱に見つけると、目の前に枝をドーム型にしたものが現れます。中には小さなベンチが作られており、ちょっと一休みさせてもらいました。そして、涼しい山の風を感じながら元の場所へ戻ろうとすると、丸太で作った階段があります。上手く作ったものだと感心しながら降りますが、傾斜角度が合わないのでチョット怖い。でも、彼もそこは気づいたらしく、鉄パイプで手すりが作ってありました。これなら安心だ!

 友人と連休中に遊びに来た奥さんが到着したので、4人で彼が作ったテーブルとベンチに座り、昨年から現在までの進み具合と今後の計画を聞きます。テーブルには100mまで掘った冷たい井戸水をお茶がわりに、避暑地気分を味わいながら楽しいおしゃべりの始まりです。彼の愛犬がチョコマカと遊びまわり、別荘での暮らしってこんな感じなんだろうなって羨ましく感じるも、妻から「冬は寒くて大変そう!」って言葉で現実に戻されました。

 私達夫婦には、年に一度遊びに来るには楽しい売木村でしたが、この場所で友人がやろうとしている事が何となく見えてきて、また何度か訪れたくなる場所になりました。でも、やっぱり夏だけがいいかな。美味しい食べ物がいっぱいあるし!

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三度、売木村へ(1)

 祝日の月曜日ということもあって、妻とともに三度、売木村へ出かけることにしました。目的は元同僚であった友人が私と同じように第二の人生を歩んでいるため、彼が実現しようとしている夢の計画の進み具合を確かめるためと、売木村にあるブルーベリー園「花の谷」でブルーベリー狩りを楽しむことです。

 今朝早くに雨が降ったこともあり、売木村へ行こうか迷ったのですが、ブルーベリー園に事前連絡すると、現地での雨はそれほどでもなかったようで、一路売木村へ向けて車を走らせました。連休最終日ということもあて混雑を心配していましたが、昨日の日曜日がピークだったようで、道路もスムーズに走ることができ無地に到着です。

 ブルーベリー園は7月7日にオープンしていましたが、例年よりも遅いようで広い園内のブルーベリーも実の青い物が目立ちます。上から完熟の実を探すと前日までに収穫されているようなので、少し低い姿勢で探していると雨蛙がブルーベリーの上で休憩中です。邪魔をしないようにその場を離れ、他の場所の味見しながら持ち帰り用のパックに沢山詰めて散策します。品種の違う樹が多いので、一つ一つ味を確認しながら、出来るだけ甘みのある物を選んで収穫しますが、妻はジャムにするから気にしないと、ひたすら量を意識してパック一杯にしていました。

 このブルーベリー園のオーナーは通称「ラーパーさん」と呼ばれており、他県からの移住者だそうです。現役を引退してから移り住み、ブルーベリー園を営みながら、オフシーズンには土壌改良などの世話で忙しく暮らしているそうです。こうした移住者を受け入れて、長野県で二番目に人口の少ない売木村の過疎化を食い止めようとしているんだとか。昨年の12月にも福井県からヤギ27頭を引き連れて移住してきた人がいるようです。今ではヤギのミルクやソフトクリームを販売しているというので、村内にある温泉施設「こまどりの湯」の前の売店で、ヤギのミルクで作ったソフトクリームを食べてみました。「確かに濃い感じ、でもヤギって分からない癖のない味だ!」と言いながら完食しました。

 食べ物と言えば、毎回妻が楽しみにしているのが売木村特産のトウモロコシです。今回も「うるぎふるさと館」で販売されていた、「ミラクル・プリンス」という品種のトウモロコシをお土産に購入しました。家に帰って早速食べてみると、「ミラクルやわ~!」って言いたくなるような甘さにビックリです。値段もプリンス級の高価格でしたが、それに見合うだけの未体験の甘さがありました。

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津島様

 今日は昼過ぎにお店を閉め、地域の「津島様(つしまさま)」をお祀りする行事のため出かけてきました。「津島様」とは津島信仰といわれ、愛知県津島市にある津島神社を中心とした東海地方に、「津島代参講」と呼ばれる講として各地に広がった神道の信仰のことです。毎年この季節になると、講の代表者が津島神社に代参して神札を受け、町内に津島神社を勧請して作られた祠(ほこら)に祀る行事が行われるのです。
 疫病や厄除けの神様として親しまれ、「津島牛頭天王社」(つしまごずてんのうしゃ)「天王さま」(てんのうさま)とも呼ばれる津島神社は、戦国時代に津島に隣接する勝幡城の出身である織田信長が、氏神と仰いで造営その他に協力し、秀吉を始め豊臣一門は信長に引き続き、楼門や南門を寄進したことから、東海地方に広まったのかもしれません。

 区内には3箇所の祠があるため、近くの竹やぶから枝を払って立て、縄を張って飾りつけの準備を行います。そして、町内の祠を順番に祈祷されている神主さんが区内の到着し、順番に祈祷を行い無事に行事も終了しました。神主さんの話によると、町内にはこうした祠が15ヶ所程あり、数日かけて全て祈祷するそうです。

 今日は猛暑日となって普段以上に汗だくで行い、役員の皆さんもクタクタになったようです。けれど、こうして地域の氏神様を祀る行事に直接携わったわけですから、多少なりともご利益を期待してしまいます。実際には神様から特別な配慮などないと思うのですが。 

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知識と経験を増やしたい

   

 珈琲屋を営んでいる以上、長く継続して続けなければ意味がないと思っているのです。だからこそ数字を意識し、自分の取り組みを客観的に評価反省できる状態にしています。上記の棒グラフが比較的簡単にできるのも、無料のレジシステムを導入し、顧客管理も行っているおかげです。今年も半年経過したので、漠然と感じていた数字をデータとして明確にし、朝の焙煎をしながら一人自問自答してみるのでした。

 こうして毎日焙煎ができるのも、コーヒー豆を購入していただけるお客様がいらっしゃいるおかげです。僅かづつでも口コミでお客様が増えていき、地元の方々へ質の高いコーヒーを提供出来る事に感謝するばかりです。日々焙煎し、新鮮なコーヒー豆で香り高い味わいを届けるためには、常にコーヒー豆が販売できなければなりません。そのためには、自分のモチベーションを高めるため、常に興味のある事へ飛び込んでいき、知識と経験を増やしていきたいと考えています。

 ところで、グラフを見れば分かりますが、夏場のコーヒーの需要が減っています。「暑い夏にホットコーヒーは飲みたくない」って方が多い訳で、コーヒー業界では夏場の需要減少をアイスコーヒーやコーヒー飲料で補っています。自家焙煎店ではアイスコーヒー用に抽出液をパックにした物や、水出しコーヒーパックの販売をしていますが、需要減少をカバーする程には至っていないようです。喫茶店が夏場になると「氷」の旗がでるのは、そうした必要に迫られたものがあるからなのです。ドトールやコメダの決算資料を見ても、夏場に売り上げが減少していることが見て取れるくらいですから。

 では、「まめ蔵」ではどうするかって事ですが、結局自然体で行こうと思っています。楽しいアイデアでもあればいいのですが、売り上げアップにエネルギーを注ぐより、「知識と経験を増やしたい!」に注力します。時々臨時休業にさせていただき、各地のセミナーやイベントに行こうと計画しています。見て・聞いて・感じる経験を少しでも増やせる夏にしたいものです。

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お盆です

 今日の午前中は施餓鬼旗(せがきばた)をもらうため、町内のお寺に出かけてきたので、お店は午前11時過ぎからの営業開始となりました。この施餓鬼旗(せがきばた)は、お盆の行事であるお施餓鬼(せがき)の法要で配られるため、毎年家族の誰かがお寺に出向いています。檀家の役員さんから後からもらう方もありますが、昔から両親がお寺に行っていたため、最近では私の役目となっているのです。
 この施餓鬼旗は、お寺の帰りのお墓参り際に墓石の傍らに飾りますが、五色の紙が墓地のあちらこちらで揺れており、この景色を見ると「お盆だな~」って感じます。

 そしてこの五色にはそれぞれの色に意味が込められているそうです。
・青(緑):如来の毛髪の色 心乱れず穏やかな状態で力強く生き抜く禅定(ぜんじょう)を表す。
・黄:如来の身体の色 豊かな姿で確固とした揺るぎない金剛(こんごう)を表す。
・赤:如来の血液の色 大いなる慈悲の心で人々を救済することが止まることのない精進(しょうじん)を表す。
・白:如来の歯の色 清らかな心で諸々の悪業や煩悩の苦しみを清める清浄(しょうじょう)を表す。
・樺(黒・紫):如来の袈裟の色 あらゆる侮辱や迫害や誘惑などに耐えて怒らない忍辱(にんにく)を表す。
 なかなか功徳のあるもののように思えてきますね。知らなかったのですが、如来様のヘアーがブルーだなんて神秘的で面白いと思ってしまいます。

 普段は仏壇の前に座る事が少ないのですが、こうした筋目で改めて座敷に座り、ご先祖様と向き合うことになります。伝統的な行事も、何かしら意味を持たせる大切なものかもしれません。でも、核家族化が進めば、我が家でもいずれなくなってしまうのかな~。

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農園に行ってみたいな~

 テレビを何気なく見ていたら、グアテマラのコーヒー農園を見学する場面が登場しました。日テレの「笑ってこらえて!」という番組で、世界を旅するコーナーの一部に、グアテマラのコーヒー農園を訪れています。農園の名前はフィラデルフィア農園で、世界遺産に登録されているアンティグアの北部に位置します。

 お店で「アンティグアSHB」の銘柄で提供している豆はアゾテア農園の物ですが、同じくアンティグアの北部に位置し、テレビで紹介されたフィラデルフィア農園とは、街を挟んで会い向かいの場所にあります。両方ともアラビカ種のブルボンをメインに栽培しているようですが、フィラデルフィア農園の方か規模が大きいようです。

 アンティグアから日帰りで行けるコーヒー農園は、主のこの二つ農園があり、いずれも観光農園として訪れることができますが、入場料はフィラデルフィア農園の方がアゾテア農園より高く、テレビでは140ケツァールって言ってましたが、アゾテア農園は50ケツァールだから倍以上ってことになりますか。でも、農園の規模が違うから当然と言えば当然か。

 テレビでも十字架の丘から望むアグア山の景色が映っていましたが、グアテマラの画像を見る度に同じ風景が登場し、毎回「農園に行ってみたいな~」って思っていました。ま~、夢のままで終わるのでしょうが、羨ましくテレビの映像を見ていた昨日の夜でした。

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函館珈琲

 昨日は来店客が少ない割にコーヒー豆が売れるため、朝昼夕と焙煎を何度か繰り返し、ハンドピックをしながら、以前から気になっていた映画「函館珈琲」(2016年上映、監督:西尾孔志)を動画サイトで見ていました。
 ストーリーはこんな感じです。
函館の街の中にひっそりと佇む古い西洋風アパート翡翠館。オーナーの荻原時子は、夢を追う若者たちにアトリエ兼住居として部屋を貸し出しています。装飾ガラス職人の堀池一子、テディベア作家の相澤幸太郎、ピンホールカメラ専門写真家の藤村佐和。それぞれが人生に欠かせないものを探し求め創作活動をしており、そこに新たな住人として、桧山英二が古本屋を開くため現れます。それぞれが心に秘めた思いを語りながら交流を深め、新たなスタートをしていくといった内容です。
 映像がゆっくりと流れ、少々じれったい感じがしますが、そこがちょっとリアルで、ずいぶん昔のことを思い出させてくれました。中学時代にピンホールカメラを自作して、部屋の一部を勝手に暗室として区切って現像したこと、高校時代に自作レンズで天体望遠鏡らしき物を作り、ぼんやりとした月面を見た記憶が蘇ります。

 もっとも、函館珈琲というタイトル通りコーヒーは出てきますが、ネルドリップでの淹れ方が見るに堪えないうえ、生豆を触れるように店内に置かれた怪しげな珈琲屋が登場し、豆を見ながら「新鮮ですね~。」と意味不明は会話。最後に登場する喫茶店では、席数の割に一人で切り盛りするには無理があることや、自家焙煎店なのに、閉店後に執筆活動をしていたら「いつ焙煎するんだ?」と言いたくなる設定など、ツッコミどころは随所にありました。

 とはいうものの、函館に行ったこのとある人には「あっ、そこ、そこ行った!」と共有できる名所が散りばめられており、行ったことのない人には「あそこに行ってみたい!」という観光PR映像としての価値も充分あるのです。まあ、函館による、函館のための、函館好きの人が喜ぶ映画なんでしょうね。

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おまじない

 先日、家のトイレに入ると、窓際に紫陽花の花が逆さに吊るしてありました。「なんだこりゃ?」と母親に尋ねると、知人から聞いた「おまじない」だそうで、早速やってみたんだとか。母親の話から調べてみると、確かに「おまじない」として紫陽花が使われているようですが、吊るすまでの手順や吊るす日にちまで決められており、そもそも母親が期待するような効能ではないことが分かりました。何だかガッカリした気持ちと気まずそうな顔をした母親なのでした。

 コーヒーについても「おまじない」は色々あるようですが、2006年3月に公開された映画「かもめ食堂」(監督:萩上直子)では、サチエ(小林聡美)が開いたお店の前の店主がやってきて「もっと美味しいコーヒーを淹れてあげる。」と淹れ方を教えます。その際、ドリッパーに粉を入れ整えたら、人差し指で粉を抑えて、おまじないを一言「コピ・ルアック」と言うシーンがあるのですが、映画の舞台であるフィンランドは確かにコーヒーを多く飲む国ですが、「コピ・ルアック」なんていう「おまじない」はなく、監督が脚本を書く際に思いついた言葉なので、コーヒーが美味しくなる根拠などないようです。

 そもそも「おまじない」には科学的根拠などないのですが、調べてみるとコーヒーにまつわる「おまじない」が幾つか見つかりました。

■気に入らない上司を異動させる

 職場の給湯室で、一人きりになりコーヒーの臭いを嗅ぎながら、「どうか私のいない場所に行ってください。」と唱え一口だけ飲み、それを飲み込み終わったら、「お互い違う場所で輝きましょう。」と唱えコーヒーを全て排水口へ流してしまうんだとか。

■恋を長続きさせる

 コーヒー豆を2粒、一日、日光に当てておきます。彼と彼女、それぞれの星座のマークを刺繍した小袋を一つずつ作り、コーヒー豆を1粒づつ袋に入れてお守りにすると恋が長続きするんだとか。

■コーヒーカップの中の満月を

 満月の夜、コーヒーをたっぷり注いだカップを用意します。月の見える窓辺で、満月をそのカップに映しましょう。そして、コーヒーを飲み干せば、満月の力が取り込まれて願い事がかなうとか。

 効果の程は分かりませんが、コーヒーの楽しみ方が増えることはいいかもしれません。でも、私は何も考えないでコーヒーを飲むだけなんですがね。 

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土岐市ボランティア連絡協議会の集い

 土岐市内には様々な形でボランティア活動をしている団体がありますが、そうしたボランティア団体が横の連携を強化するため、平成10年に土岐市ボランティア連絡協議会を発足しました。各団体に共通する課題は構成員の高齢化と新規加入者不足です。これは、土岐手話サークル竹の子でも言えることで、20年以上活動しているメンバーが主要メンバーであるため、家族的な雰囲気ではあるものの、いつまでも若返りができずにいます。

 そうした連絡協議会の39加盟団体の内、15団体が自分たちの活動を知ってもらうイベントして「土岐市ボランティア連絡協議会の集い」を行いました。あいにく、私は店の営業があるため後方支援という形で準備に携わりましたが、集いの様子が知りたくて、妻にデジカメを託して見てきてもらったのでした。

 集いの内容はステージ部門と展示部門に別れ、ステージでは活動発表として太鼓等の演奏や実演会、踊りなどが行われ、展示スペースでは活動に関する質問受付や団体への加入案内を行っていました。とは言うものの、ステージを見る人も展示スペースで各団体の活動内容を覗く人も身内ばかりで、時々訪れる人も各団体の友人知人といった状況ということもあり、盛況な集いとは言い難いもののようです。

 とはいうものの、今回が最初のイベント開催ということもあり、最初にしては開催までごぎつけただけでも良しとすべきかもしれません。準備した方、当日参加した方ご苦労様でした。

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肥田公民館にて

 今夜はお店を閉めてから市内の肥田公民館へ出かけ、肥田町青少年育成会主催の大集会で手話通訳を行いました。手話サークルの仲間7人がそれぞれの持ち場を担当し、2時間程のイベントの手話通訳が何とか無地終えることができホッとしています。

 手話通訳については反省点が多いものの、久しぶりに聴く地元小中学生の合唱やマンドリン演奏は、昔ライブ演奏を聴きに行っていた頃を思い出し、「もう一度行ってみたいな~。」という気持ちが沸いてきました。やっぱり生の歌声と演奏はいいものです。

 子供たちの作文発表や和太鼓奏者の講演会など、盛りだくさんの内容にしては大人ばかりが目立ってしまい、自分たちの出番が終わると帰ってしまう光景は市内各所で行われる会場と同様で、「どこも同じか。」と、少し寂しい思いをしました。私自身も地元で主催者側に立った経験があるだけに、こうしたイベントを行う難しさを思い出しました。

 今日は久しぶりにイベントでの手話通訳を行いました。担当する出番も予定よりも多かったのですが、意外と緊張しないものだと思っていました。けれど、それは勘違いで、苦手な夜だったために頭がボーッとしていただけなのを後になって気づいたのです。単に集中力が途切れていたの訳で、やっぱり夜には向かない私でありました。

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リベリカ

 台風の影響で西日本では大きな災害が発生しています。土岐市でも土岐川が危険水域を超えそうな勢いで、土砂災

害警戒情報によって非難指示が発令されました。雨の中で広報無線が放送されても雨でかき消され、現実に河川が氾濫したり土砂崩れが起きても気づかぬ事態に陥る心配をしてしまいました。翌日聞くところによると、公共施設に集まった人々もあったようで、危機管理について改めて考えさせられます。

 そんな天気の合間を縫って来店される方もあり、カウンターに座ったお客様とコーヒーについておしゃべりしました。産地や精製方法の違いを説明しながら、興味を示したようなのでカネフォラ種(ロブスタ)を試飲をしてもらいます。多くの方がそうであるように、コーヒーの生産量世界第二位がベトナムであることも、アラビカ種でないカネフォラ種(ロブスタ)を知らない間に飲んでいることを知ってもらうため、こうした遊びを時々行っているのです。

 美味しくないカネフォラ種(ロブスタ)に練乳を混ぜると馴染みのある缶コーヒーの味になる事や、インスタントコーヒーの主原料であること、アラビカ種とブレンドして提供されている現状を話しながら、コーヒーに関心を持ってもらうことを目的として楽しんでいます。けれど、コーヒー三原種と言われる「リベリカ種」についてはあまり触れていません。せいぜい独特な臭いを嗅いでもらう程度です。

 リベリカ種は、アフリカのリベリア共和国が原産地です。かつてはアフリカ西部のみで生産されていましたが、現在はベトナム、マーレーシアやフィリピンでも生産されています。カネフォラ種(ロブスタ)同様に、海抜200m以下の主に低地・平地栽培さて、雨の少なさにも強く害虫病にも強い品種で、他の品種王がと比べて10m以上にも育つ特徴があります。しかし、果実が成熟するのに時間がかかることや、大木になるので収穫が大変で収穫量が少ないうえ、アラビカ種やカネフォラ種(ロブスタ)に比べて風味が劣ることから、世界全体のコーヒー流通量の1%未満の生産量しかありません。そのため、多くが自国で消費され一部がヨーロッパへ輸出されているということです。

 コーヒーの事を調べ始めた時、真っ先に取り寄せて飲んでみたのですが、スパイシーで漢方薬のような香りが鼻につき、けっして美味しいコーヒーと思えなかったため、いまだかつてお客様へ試飲として提供したことがありません。カネフォラ種(ロブスタ)と異なり、日常では味わうことのないコーヒーだけに、何だか罰ゲームみたいに気分になったからです。お店で提供してる所があったら覗いてみたいものです。

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お茶パックで水出しコーヒー

 コーヒー豆を購入いただいているリピーターの方々へ、水出しコーヒーパックを「お中元」としてお配りしていますが、水出しコーヒー専用パックを使用しなくても、家庭の台所にある「お茶パックを」で代用することが出来ます。

 「お茶パック」を2枚使って2重に包むことで粉が漏れず、コーヒーの粉量も調節しながら、自分の好みを探すことが出と来ます。もっとも、お茶パックを使わない人にとっては、少々面倒な作業になるかもしれません。

 水出しコーヒーはハンドドリップと比べて手軽な面もあると同時に、水で淹れることによるメリット、デメリットもあります。

■メリット

・水で淹れることによって香りが逃げずに、そのまま珈琲に封じ込められる。

・良質な甘味と柔らかい苦味が引き出される。

■デメリット

・成分抽出の速度が遅く、抽出に時間がかかる。

・酸味を引き出せない。

・豆が不快な匂いを持つとき、それが珈琲に混じる。

雑味に関しては、低温で抽出するために浸出してくる量自身は少ないのですが、ドリップやサイフォンのように泡に吸着させて除くことが困難ですから、最終的にはやや多くなるようです。(百珈苑ブログより抜粋)

 家庭にある「お茶パック」を使って色々なコーヒー豆を試し、自分の気に入るアイスコーヒー作りに挑戦してみてはどうでしょうか?きっとホットコーヒーと違った美味しさに出会えることでしょう。

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七夕飾り

 今年も我が家の玄関に七夕飾りをする時期になりました。近くの竹藪で枝の一部を拝借し、家族が思い思いの願い事を短冊に書きます。子供が幼かった頃には可愛い夢が書かれていましたが、大人になると現実的な内容になり、そんな所にも子供の成長を感じることが出来ます。

 ところで、「七夕」と書いて「たなばた」と読みますが、この不思議な読み方に疑問をもったので、ちょっと調べてみました。

 日本では機で織った布を祖霊や神にささげたり、税として収めたりしていたそうです。旧暦の7月はお盆や稲の開花期、麦などの収穫期にあたります。そこで、お盆に先立ち祖霊を迎えるために乙女たちが水辺の機屋にこもって穢れを祓い、機を織る行事が行われていたのです。水の上に棚を作って機を織ることから、これを「棚機」(たなばた)といい、機を織る乙女を「棚機つ女」(たなばたつめ)と呼びました。笹竹には、神迎えや依りついた災厄を水に流す役目があり、やがてこの行事と乞巧奠(きこうでん)が交じり合い、現在のような形に変化しのだとか。そして、7月7日の夕方を表して七夕(しちせき)と呼ばれていたものが、棚機(たなばた)にちなんで七夕(たなばた)という読み方に変わっていったそうです。

 機織りが身近な存在ではなくなった今、七夕という言葉の意味も伝わりにくくなってしまったかもしれません。何だか寂しい気がします。日々の生活の中で何気なく行っている行事について、その意味も知ることなく過ごしていますが、ちょっと立ち止まって考える事も必要じゃないかと思ったりしながあら、我が家の七夕飾りを眺めるのでした。

 誰だ?「世界が平和でありますように」って書いたのは?

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瀬戸焼きそば

 将棋の連勝記録歴代1位の29連勝を達成した最年少プロ棋士、藤井聡太四段が昨日、東京・千駄ケ谷の東京将棋会館で行われた第30期竜王戦決勝トーナメント2回戦で、佐々木勇気五段(22)に敗れ、デビューからの連勝は29でストップしました。
 彼が愛知県瀬戸市出身ということで、瀬戸市役所の庁舎に幅1.2メートル、高さ10メートルの懸垂幕が掲げられ、「快挙 瀬戸市出身プロ棋士 藤井聡太四段 公式戦連勝新記録樹立 歴代単独1位」と書かれ、王将の駒も描かれています。ただ、6月27日に掲げられてから5日後には連勝記録が途絶えてしまったため、市役所の懸垂幕も少し寂しげに見えてしまう。

 けれど、歴史的な快挙であることには変わりなく、この事実を体に染み込ませようと、彼も食べたであろう名物の「瀬戸焼きそば」を久しぶりに味わいました。「瀬戸焼きそば」とは、蒸した麺を使い、豚肉を煮込んだしょうゆベースの煮汁で味付けをするのが瀬戸焼そばの一般的な特徴で、具はシンプルに豚肉とキャベツで、仕上げに紅しょうがをトッピングします。しょうゆベースなので、あっさりしていてどこか懐かしい味わいなのです。

 瀬戸市は“尾張の小江戸”と呼ばれ、戦後復興時期に製陶業は隆盛をきわめていました。当時、焼き物の生産に携わる多くの職人達は月に2回しか休みが取れないため、市内の深川神社周辺には多くの飲食店が並んでいて、なかでも豚肉を醤油で甘辛く煮たタレで味付けした焼きそばは、昼夜通した窯火の番で失った塩分を求める職人に人気だっそうです。

 私も30数年前にこの「瀬戸焼きそば」と出会い、深川神社近くのお店に通ったものです。今回も同じお店で焼きそばを食べながら、藤井聡太四段の名前を心に刻み、今後の活躍を願うのでした。(将棋のことはよくわかりませんが。)

 最近ではB級グルメブームに乗っかるため、全国各地で新たな地元メシを発案しているようですが、この「瀬戸焼きそば」は長く根付いた食文化であり、即席地元メシとは異なる思い出が作られています。久しぶりに食べながら、20代の頃を思い出してしまいました。

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