■ 2017年1月 ブログ

僕はコーヒーが飲めない(7)

 「僕はコーヒーが飲めない ⑦」(原作:福田幸江、作画:吉城モカ、監:川島良彰)が発刊されたので読んでみました。
 コーヒーが飲めないという飲料会社の若手営業の花山。そして、花山の上司の加賀谷。二人が中心となってサードウェーブコーヒーのプロジェクトが始動します。そして、「美味しんぼ」的な「至高のメニュー」ならぬ、至高のコーヒーを決する「王様コーヒー」対決に参戦するという物語もついに完結編となりました。対決の場で花山がプレゼンで冒頭、「僕はコーヒーが飲めません」という言葉から始まり、どこまでも美味く、飲んだ人が幸せになれるコーヒーを発表します。
 この「僕はコーヒーが飲めない」ってのは結局、コーヒーハンター川島良彰氏の想いが全編に込められた内容になっており、川島氏の著書や講演での内容と重なっているので理解しやすい面があると同時に、目新しい情報が少ないのが残念だと感じました。仕方がないか、専門書じゃなくコミックなんだから。

 でも、コーヒーの事を知らない人が読むにはピッタリの本だと思います。大変分かり易いし、多くのコーヒー本にあるような誇張した情報やウソがないですのがいいですね。お勧めの本です。 

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手網焙煎体験

 お昼にランチを出していないので、この時間帯は時間に余裕があります。普段は不足した豆の焙煎を行ったり、クッキーやビスコッティを焼いたりと時間を有効に使うのですが、今日は来店いただいたお客様に手網焙煎を体験してもらいました。

 焙煎機の横に簡易テーブルを設置し、換気扇の下にガスコンロを置いて、銀杏煎りに入れたコーヒー生豆をシャカシャカしながら振ってもらいます。10分少々振り続けるため根気のいる作業になりますが、5分ほど経過すると黄色く色づきはじめ、8分過ぎた頃からパチパチと音を立て始めます。これが一ハゼです。さらに振り続けると今度はピチピチと小さな音がして二ハゼになります。二ハゼが始まり煙が多く出始め、香ばしい香りが漂った頃に焙煎を終了し冷却します。隣にある焙煎機の冷却装置を使用して無地終了。

 生豆の状態で50gだったものが焙煎後は41gと82%に軽くなると同時に、豆の大きさも2周り程大きくなりました。ただ、コーヒーらしい色をしているのですが、煎りムラも目立っているので、均等に熱が加わるように上手く振り続けることが容易でないことが分かります。

 このあと、焙煎したての豆でコーヒーを淹れて試飲してもらいました。煎りムラがあったものの、意外に美味しく飲めたので喜んでいただけたようです。試飲に使用しなかった豆は特製パッケージに入れ、手網焙煎の記念にお持ち帰りいただいたのでした。

 こうしたイベントも日頃から行えると良いのですが、何せ一人で切り盛りしているため、今日のような時間に余裕のある時しか行えないのが実情です。けれど、こうしたコーヒーの楽しみ方をご案内することも大切だと考えているので、今後も出来るだけ実施していこうと思っています。

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ブラウニー

 コーヒーに添えるお菓子としてブラウニーを作っていますが、このブラウニーの発祥は、1893年にアメリカのシカゴで開催された万国博覧会にあるようです。参加に参加する女性がケーキよりも小さく、手軽に食べられるデザートとして地元のシャフが考案したらしく、その後に女性料理研家がレシピをまとめて本にしたようです。

 この平たく正方形に焼いた濃厚なチョコレートケーキが、いかにもアメリカっぽいと感じたのは、ハワイ島の南部のコーヒー農園を見学した際、農園主の奥様が焼いてくれたブラウニーが焼きたてで大変甘く、農園の風景と外で食べたケーキの甘さが印象的だったからです。

 お店のブラウニーは甘さ抑え目、クルミの香ばしさとチョコレートのコクが口いっぱいに広がり、半生状態だと自慢じゃないけど美味しいです。何だか宣伝ぽくなりましたが、昨日はクルミをカシューナッツに替えて焼き、スティック状にカットしコーヒーに添えてみました。評判も上々で今朝も調子に乗って焼いたんです。

コーヒー豆と一緒にブラニーもお買い求めください。本当に宣伝になってしまった!

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ティピカ

 今日、「本日のコーヒー」に指定したのはグアテマラのカルメン農園ティピカでした。やさしい酸味と甘味が舌の上に広がるコーヒーですが、苦みが少ないので好みが別れています。

 そんなコーヒーを気に入っていただき、「私、このコーヒー好きかも。」と2杯目を注文されたお客様がありました。「好きかも。」ってのは「どうなの?」って気持ちにもなりましたが、好きなコーヒーが見つかって良かったと思います。

 さて、ティピカという品種は色々な国で栽培されており、有名な所ではジャマイカのブルーマウンテン、アメリカのハワイコナ、パプアニューギニアなんて所があります。けれど、産地が違えば生豆の価格や味覚も異なり、それぞれの個性が存在します。さらにブルーマウンテンの場合は、長い間ブルーマウンテン山脈の気候で栽培されたことから、性質の異なる「ブルーマウンテン」という栽培品種で呼ばれることもあるのです。

 生豆の価格はブランド力というのが大きくて、ブルーマウンテンやハワイコナはお店で扱うには高すぎて手が出ませんが、価格の違いほど味覚に違いがあるとは思えないのが正直な気持ちです。事実、昔はブルーマウンテンが大人気だった頃、パプアニューギニアの豆をブルーマウンテンだと言って販売されていた時代もあったのですから。

 品種による味覚の違いや魅力を知ってもらい、コーヒーの楽しみ方が増えることを期待しながら、「明日は何の豆にしようかな~。」って考えながら「本日のコーヒー」にしているんです。

 

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可愛いコーヒー袋

 

年お客様から可愛いコーヒー袋をいただきました。縦25cm程の麻袋に「カフェ・デ・コロンビア」と「カフェ・マリシカル」と書かれてオシャレなものです。実はこれ、コロンビア人の方が実家からコーヒー豆を送ってくれた包装用の袋だそうです。

 お店でコーヒー豆を買っていただいているお客様ですが、奥様は日本人で「まめ蔵」のコロンビアコーヒーがお好き。けれど、コロンビア人の旦那さんはコーヒーが苦手なんだとか。何だか面白いカップルなんですね。

 この「カフェ・マリシカル」というのは、1960年頃からコロンビア国内でコーヒー豆を販売し、今では世界12ヵ国へ輸出するなど、インスタントコーヒーから焙煎豆までを扱う総合コーヒーメーカーのようです。袋のデザインもいいですが、中身のコーヒーも一度飲んでみたかったな。

 この可愛いコーヒー袋を工夫して店内に飾りたいのですが、良いアイデアが浮かびません。しばらくコーヒー豆の棚に置いておき、使い道を考えてみますか。

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健康増進法改正か?

 非喫煙者もたばこの煙を吸い込む「受動喫煙」への対策を盛り込んだ健康増進法改正案の概要がニュースで流れました。不特定多数の人が利用する官公庁や公共交通機関などの施設管理者に、喫煙禁止であることを掲示したり、喫煙が禁止されている場所に灰皿などを置かない、禁止場所で喫煙した人に中止を求めるなどの責任を明記し、違反した場合には過料を科すと場合もあるらしい。そして、その対象となる施設に飲食店も含まれることになりそうです。

 私のお店の場合は最初から「禁煙」にしました。分煙にできる店舗設計にできないことと、私自身が喫煙しないからです。禁煙にすることで来店者の幅を狭める要因になることは予想できました。だって、お客様を選ぶことになるのですから。けれど、コーヒー豆の販売を軸にしたいことと、禁煙の店として差別化するという考え方からデメリットとは思っていませんでした。

 そうはいっても、既に県条例で禁煙や分煙が義務付けられている神奈川県では、飲食店の多くが約4割の収入減になっているといったデータも見ます。そうなると、20日に召集される通常国会に改正案が提出されても、多くの反対意見が出てきそうで、そのままの内容で決まらないのかも知れません。

 そもそも、なぜこの時期に改正案がだされるのか調べてみると、2020年に開催される東京オリンピックが関係しているようです。先進国の多くで受動喫煙防止法や完全禁煙の法律があり、世界標準である屋内100%全面禁煙を整える必要があるらしく、全面禁煙になっている国から多くの選手・関係者が来日して、飲食店等のサービス産業が煙モクモクではがっかりさせてしまうというものです。日本は安全で安心、清潔な国として高い評価を得ているのに「おもてなし」ができないって訳です。

 だけど、喫煙に関して個人的に思うことは、「なんで未だに煙草を販売しているの?」ってのが一番の疑問です。「百害あって一利なし」と言われているのに、コンビニで「○○番」と言って購入する姿を見る度に思います。非喫煙者だからでしょうか?

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寒波襲来!?

 金曜日の夕方から「この冬最大の寒波がやってきます!」とテレビが騒がしくなってきました。温暖化が叫ばれる中、冬に雪が降るのは当たり前の出来事が、まるで天地がひっくり返るような勢いで連呼されます。それだけ以前なら

普通の事が普通でなくなってきた証なんでしょうか。

 そんな訳で、土曜日と今日の日曜日は念のために自宅からお店まで歩いてきました。大雪が心配と言うのではなく、自分の車だけがタイヤをスタッドレスに替えていなかったからだけなのですが。けれど案の定、朝方降っていた雪は止み、白くなっていた道路や駐車場は解けてしまいました。何だか拍子抜けした感じです。

 今日の土岐市の気温は最低-4℃、最高4℃と寒い一日になりそうです。そんな日でも朝からお馴染みの方が来店され、温かいコーヒーでおもてなしできる事に喜びながら、残り少なくなったクッキーやプリンなどを作り始めるのでした。

 

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ドリップバッグの試作

 この地方では、この冬最大の寒波がやってきそうです。今日も一日曇り空で、今にも雪が舞い落ちてきそうな雰囲気の中、お客様と交わす挨拶も「寒いですね!」が多くなりました。

 こんな天気の中でも来店されるお客様に感謝しながら、イベント用にしか作っていないドリップバッグを試作してみます。試作のポイントは、これまでブレンドのみ作っていた物以外を作り、数日経過してからの味のチェックを行うことです。挽きたて淹れたてが美味しくコーヒーを飲む最低限の条件なのですが、ドリップバッグは事前に挽いて封入しなければならず、当然コーヒーの香りが失われてしまいます。その点を実際に提供できる商品になるか確認したいのです。

 コーヒーを挽いて封入すると数時間で袋が膨らみ、新鮮なコーヒーであることに満足しながらも、抜けて出る炭酸ガスとともに香りも抜けてしまうため、「もったいないな~。」って思うのでした。個別に貼ったシールもデザインが単調で、自分のセンスの無さを痛感してしまいます。

 寒い日には頭の中だけでもホットにして、冬眠してしまわないように無い知恵を絞りながら「あ~でもない。こ~でもない。」と動くのでした。

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鴛鴦茶(えんおうちゃ)

 正月休みの期間中に食べ過ぎたせいで、体重が予想以上に増えてしまいました。胃腸を休めるための七草粥も、今朝の鏡開きのぜんざいで帳消しになりそうな気配です。気持ちを取り直して鴛鴦茶でも作って飲んでみます。

 鴛鴦茶(えんおうちゃ)は「珈琲屋タレーランの事件簿5」で登場した、イーグルコーヒーの店主が世界旅行の際に飲んだコーヒーを再現し、店のメニューとして提供しているものでした。紅茶とコーヒーを合わせ、砂糖と無糖練乳を入れて飲むもので、香港で飲まれているものだそうです。 

 香港は1997年に中国へ返還されるまでイギリスの統治下であったため、コーヒーより紅茶の飲用習慣があったので、この鴛鴦茶も香港で飲まれた歴史はまだ浅いようです。紅茶とコーヒーの割合や、砂糖と無糖練乳を使わず加糖練乳を使ったり、お店や家庭での個性があり、ホットとアイスで飲まれているます。個人的にはアイスの方が飲みやすく美味しく感じました。

 「鴛鴦」とはオシドリのこと。まるでおしどり夫婦のように、コーヒーと紅茶が仲良く寄り添っていることが、その名の由来だそうですが、「鴛鴦」とつくものは他にもあり、夫婦二人がそろって使える長い枕を「鴛鴦枕」、二種類のスープで食べることができる仕切りのある鍋料理は「鴛鴦火鍋」、アイスクリームの2種盛りを「鴛鴦雪糕」と呼んだりするそうです。

 ちなみに、日本でも日本たばこ産業が2012年に「ルーツエクスプローラー テ・マリアージュ」として、紅茶とコーヒーが結婚(マリアージュ)という広告コピーで販売し、後追いするように日本コカコーラ㈱が発売したのが「ジョージアクロス UK-STYLE」でした。紅茶をダージリンティにこだわることで差別化したようです。しかし、いずれも中身は「鴛鴦茶」とほぼ同じなのに、缶コーヒーとして販売しましたが長続きしなかった。

 オシドリが冬ごとに毎年パートナーを変えるように、缶コーヒーも長続きする商品は少ないのかもしれません。

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千代保稲荷へ

 祝日の月曜日、定休日を利用して、妻と岐阜県海津市にある「おちょぼさん」の愛称の千代保稲荷へ初詣に行ってきました。早朝に出かけたこともあり、渋滞に巻き込まれることもなく到着しましたが、参道にはすでに多くの参拝者で賑やかです。

 毎回決まった場所でお清めし、お供えの油げとローソクを買ってお参りします。お参りの後には、これまた毎回決まったコースで、漬物屋で味見とお茶を飲みながら漬物を物色、母親への土産も兼ねて駄菓子と草餅も購入し、ローカルコマーシャルで有名な串カツの店を通り抜け、入り口近くの串カツ屋でソースと味噌の串カツ、それにドテ串を食べるのでした。

 千代保稲荷神社は、京都の伏見稲荷、愛知の豊川稲荷とともに、日本三大稲荷の一つともいわれることもあるのですが、全国的にはほとんど知られていません。けれど、東海地方ではメチャクチャ有名で、毎月月末の日の夜から翌日1日の明け方にかけ、夜通しで"月並祭"という縁日が開催されることで有名で、朝方まで営業しているお店も多く、それはもう賑やかな祭りなんです。年末年始にかけての月並祭では、毎年テレビなどでも取り上げられています。

 「おちょぼさん」へは開業する前から年に数回訪れていたのですが、珈琲屋を始めてからは毎年購入する熊手を少しだけ大きい物にしました。もっとも、熊手が大きいからご利益があるとは限りませんので、本当に小さな物なのです。欲はかきすぎると良くないですからね。  

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珈琲店タレーランの事件簿5

 昨年末の新聞広告で「珈琲店タレーランの事件簿5」が掲載されたのを妻が見て、「今回のは未だ買ってないの?」と言うので、正月休みの期間中にでも読もうかとAmazonで注文をしました。

 実は、11月には出版されていることを知っていたのですが、第3巻・第4巻とつまらなくなり、コーヒーから外れて枝葉ばかりの登場人物とこじつけた謎解きで、あまり期待していなかったため、この第5巻を購入することに躊躇していたのです。

 そんな時に妻から背中を押されたため、購入したのですが、正月休みの間は妻が本を占有していたため、実際に読むことができたのは今日になってしまい、冷たい雨の降る来店数の少ない日に読むにはもってこいの本となりました。

 第5巻は、アオヤマの中学生時代の淡い想いが明かされるところから始まります。当時の想い人である眞子さんとの再会から物語は動き出し、彼が理想のコーヒーを探すきっかけからストーリーが展開するのですが、何だか作者が源氏物語にこじつけて無理やり話が進む感じが伝わり、美里の謎解きも違和感を覚えるのでした。

 何だかな~?全体を通して感じる不自然さは、よくよく考えてみると「ゲス不倫」に代表される、昨年の流行語大賞にもノミネートされた「不倫」ばかりで繋がっているからでした。よくも最初から最後まで不倫で引っ張ったものです。源氏物語もゲス不倫と同等に扱われてしまってはどうかと思いますが、人間は時代が変わっても同じだということなのでしょうかね。

 そんな事を思いながら、サブタイトルにも使われた「鴛鴦茶」を淹れて飲んでみましたが、紅茶花伝と缶コーヒーを混ぜたような微妙な味です。「鴛鴦」とはオシドリのことで、仲の良い夫婦のことを「おしどり夫婦」と呼びますが、鳥類のオシドリの方は毎冬パートナーを変えるんだとか。どこまでも不倫にくっ付いた本なのでありました。

 『この鴛鴦茶は おいしくなりませんでした』

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深煎りに深入り

 コーヒーの味は産地や品種、精製方法によっても違ってきますが、一番影響を受けるのが焙煎です。

 生豆がもっている性質を正しく把握し、どの風味をどの程度抑え、また引き出すかによって、どんなコーヒーにするのかイメージし、焙煎によって確定させます。

 そのため、同じ生豆を使用しても店ごとによって作られるコーヒーの味が異なります。まめ蔵を利用されるお客様の中にも、「コロンビアだけは、この店の豆が一番好きです。」と言われる方もあるのですから、焙煎度合の確定は各店主の考え方しだいなのです。 

 お店で使用している豆はスペシャリティコーヒーと呼ばれる品質のもで、高地産で硬質豆のため、中煎り・中深煎りが中心となっていますが、コーヒー好きの方の中には浅煎りや深煎りを好まれることもあり、すべての方に満足いただけるような品ぞろえにはなっていません。

 そこで今回は、深煎りについて少し考えてみます。「田口護の珈琲大全(NHK出版」によれば、「コーヒーの醍醐味というのは、つまるところ苦味と酸味のバランス、といってもいい。どのコーヒー豆にも必ず苦味と酸味の成分が含まれていて、それぞれのコーヒーを苦味の強いコーヒーと酸味の強いコーヒーという具合にグルーピングすることができる。コーヒーを深く煎る場合には、あえて酸味の強いコーヒーをぶつけ、酸味を減らすことで全体のバランスをとるのである。」記されています。

 では、深煎りに適した生豆はどのようなものかというと、「田口護のスペシャリティコーヒー大全(NHK出版)」では、「高地産の大粒で硬い豆。肉厚で比較的含水量も多いため、火の通りがわるく、煎りにくい。豆の表面には凸凹があり、濃い緑色をしている。浅煎り~中煎りのレンジでは十分にのびてくれず、中深煎り以降に持ち味を発揮する。」とあります。

 そうなると、深煎りに適した生豆の目星がついてきます。けれど、深煎りの豆を増やすについては、来店されるお客様が深煎り豆をどの程度気に入っていただけるかになります。今回、深煎りについて書くことにしたのは、昨日来店されたお客様が極深煎りが好みの方で、お店の深煎りコーヒーでは充分に満足いただけなかったからでした。だからといて、極深煎り好きの方が頻繁にある訳ではないので、極深煎り専門店として特化した営業をするには難しく、常時新鮮なコーヒー豆を提供できる現在の品ぞろえに落ち着くことになりそうです。

 そんな訳で、今日は深煎りについて、ちょとだけ深入りしてみました。

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「飲んで 食って 歌へ」

 昨晩もいつもの通り、録画した朝ドラを妻とともに見ていました。正月らしく、坂東家繰り広げらるコミカルな内容で、本筋から逸れたおかげでジレッタさも感じないですみました。

 五十八と長太郎が兄弟喧嘩をする中、母のトク子が亡き夫が残した書があるといって、押し入れから探し出したその書には、「飲んで 食って 歌へ」とだけ記されていました。その書に拍子抜けした二人は仲直りし、自分たちの考え方を改めたのでした。

 「飲んで 食って 歌へ」

 人間、飲んで食って歌えれば、そこそこ幸せな気分でいられると思うし、人生の終盤においては、あれこれ拘らずに暮らすことが一番だと、妻と顔を見合わせてうなずくのでした。

 そうは言うものの、酒には弱いし、メタボで食べ過ぎに注意されるし、歌は家系なのか家族全員音痴だしな~。と、未だに中学時代に音楽の成績表が「2」であったことを思い出すのでした。

 そこで、少しばかり考え方を変えて、「飲んで 食って 笑へ」にしてみました。美味しいコーヒーを飲んで、腹八分目まで食べて、おおいに笑うことなら出来そうな気がします。人生80年ならば、残すところ20年余りなのだから、それくらいが丁度よいのかも知れません。

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新春らしく

 今年最初の営業日ということで、何か新春らしいことをやってみたいと思い、昨年の春に作っていた「桜のロールケーキ」を焼いて新春らしさを演出し、まめ蔵ブレンドのドリップバッグ作って来店者へお配りしました。

 「お店からのお年玉です。」といって手渡すと、皆さん喜んでお受け取りになり、「お年玉をあげるばかりで、もらうと嬉しいね。」といっていただけました。桜のロールケーキも洋菓子なのに和菓子っぽい感じに満足されたので、明日も引き続いて焼こうと思っています。

 コーヒーに新春という言葉が不自然で、日本的な行事にそぐわない西洋かぶれと感じていたのは昔のことで、今では、日本に根付いたコーヒーの飲用は、伝統的な四季折々の風景にマッチして違和感がありません。

 考えれば、新春という言葉が使えるのも、ほんの僅かな期間だけです。「今年もよろしくお願いします。」と何人かのお客様と会話しましたが、あと一週間もすれば交わさない言葉となるでしょう。だからこそ、この新春をコーヒーを通じて楽しみたいものです。

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焙煎スタート!

 年末に焙煎豆を売りつくしたため、4日からの営業開始に向けて焙煎をスタートしました。当面の分として、ブレンドを含む7種類を焙煎しながら、クッキーとりんごケーキを焼いたので、明日から何とかお店としての形が整いました。「ありません。」では洒落になりませんからね。

 明日の朝にはロールケーキと数種類の豆を焙煎し、来店されるお客様の期待に応えられるような状態にしたいものですが、それ以上に年末年始の間、食べて飲んで寝ての繰り返しで体が鈍ってしまい、まともに動くことができるか心配です。妻からの「痩せなきゃ!」という言葉が鋭く突き刺さります。

 毎日のように焙煎していたものが、たかが三日間休んだだけで随分久しぶりのように感じるのは不思議です。こんな感覚になるのも、珈琲屋を始めたからなのでしょうね。さて、明日から気合を入れてやりますか!

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コーヒー豆の販売

 珈琲屋として将来も続けていくため、正月休みを利用して、コーヒー豆の月別販売データを調べてみました。こんなデータ管理ができるのも、レジシステムを使用しているおかげなんです。

 昨年の5月から営業を開始しましたので、昨年と比べることが出来ない月もありますが、概ね前年実績を上回りコーヒー豆を購入いただいています。夏場の需要落ち込みは珈琲屋に共通するもので、多くの店が水出しコーヒーやリキッドタイプの販売など、売上を補完する取り組みを行っておられます。けれど、今以上に多品種の商品構成にするには一人で対応できない上に、喫茶スペースの運営にもマイナスになると考えており、当面は現在のやり方を続けていこうと思っています。

 経営全体を考えれば、コーヒー豆の売上は理想の5割を占めるまではいかないので、コーヒー豆の販売だけに目をやるだけでなく、お店を利用していただける全ての方を対象に、喜んでいただけるような店づくりに心がけねばなりません。でも、正直いって、何となくコーヒー豆が昨年よりも売れるような感じになっていたものが、こうしてグラフになって明らかになると嬉しいものです。

 コーヒーの販売が増えているということは、当初からの目標である「家庭で美味しいコーヒーを楽しんでもらいたい。」に近づけることです。コーヒーは本来家庭で飲まれるものであり、誰かのためにコーヒーを淹れる時間を作り、誰かとともに楽しむ時間を過ごすことになります。コーヒーを通して心豊かな暮らしができることを知ってもらい、家族の会話が少しでも広がったり、産地へ思いを馳せてもらえることを願いながら、今年もより多くの方に美味しいコーヒーを届けたいと思うのでした。

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最初の一歩

 大晦日は一年間の疲れのせいなのか、タイヤ交換を始めとする慣れない手伝いのせいなのか、いずれにしても夕食時の一杯の晩酌だけでダウンし、紅白歌合戦もあまり見ないまま寝てしまいました。

 一晩開けて、新年を迎えますが、初夢に何を見たのか思い出せないまま、町内の新春歩け歩け大会へ妻とともに参加します。同年の体操指導者によるウオーミングアップだけで既に疲れてしまっているのを自覚しながら、いざ出発!

 昔、駄知線が通っていた線路後の遊歩道を進み、若宮神社で参拝して折り返し、スタート近くにある八剣神社でゴールとなります。町内の二箇所の神社でお参りを済ませ、何だかこれだけで良い一年が始まる気分になります。

 以前は両親と私達夫婦と歩くことから始まり、そして子供達と歩いたこの道も、今では夫婦二人で歩くことが年始の恒例行事となりました。周りの高齢者が元気に歩く姿を見ながら、いつまで二人で歩けるのか何て考えながら澄み切った青空を眺めて思うのでした。

 一年で「最初の一歩」となる、良いスタートができたような気分になりました。

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