■ 2016年4月 ブログ

ペーパーフィルター

 サラリーマン時代はゴールデン・ウイークが楽しみでしたが、今では渋滞した道路と無縁のお店で、毎日の出会いを楽しんでいます。今日も懐かしい人に何人も出会うことができ、人が集まる場所を作ったことに喜びを感じて、連休とは無縁の生活です。

 そうした来店されるお客様の中には、コーヒーの淹れ方について質問されるの方もいるですが、その中に「ドリッパーにペーパーを入れてから先ずお湯を注ぐのですか?」というのがあります。確かに昔はそうした光景を目にした人もあるようです。実はテレビでも某○○珈琲の淹れ方として紹介されていました。

 実際、ペーパーフィルターをお湯で流してからコーヒーを抽出するという方法で淹れているお店も存在するのです。これは、塩素でペーパーを漂白していたとき、その塩素を洗い流す方法として考え出されました。それに、ペーパーフィルターの品質も悪かったので紙くささをなくすため、ある程度意味があったのです。けれど、現在のペーパーフィルターでは酸素漂白に変わったり無漂白になったりしています。何よりも、製紙の技術は昔と比べると格段に進歩しているのです。試しに匂いを嗅いでみてください。無臭の筈です。むしろ、ペーパーフィルターの保管状態が悪いため、他の匂いが吸着しているこが多いので、ジップロックやタッパーに入れて保管すれば匂いはつきません。

 紙臭さの正体は「リグニン」と呼ばれる樹木の成分なのですが、一度お湯で流したぐらいでは落ないはずです。想像してみてください。ニンニク臭い口をお湯でうがいしたぐらいで消えますか?むしろ、抽出前にペーパーフィルターにお湯を注ぐ理由には、次のようなものがあるようです。

■ペーパーフィルターがドリッパーに密着して、ドリップしやすくなるから。
■ドリッパーとサーバーを温めるためにあらかじめお湯を注ぐ。そうして器具を温める事によって温度低下を僅かですが、防ぐことができるから。

 ペーパーフィルターの「あるある」って感じの内容でしたが、紙臭さを洗い流すなんて言ってる珈琲屋さんは、今じゃほとんどいないんじゃないでしょうか。実際、テレビで使用していたハリオV60のメーカーである「ハリオ」のホームページでは、ペーパーを濡らすなんていう淹れ方を紹介していません。「そんな臭い紙を使っていないぞ!」って言われそう?

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イベント準備

 お店を始めてから、あっという間の一年でした。毎週一回の定休日を迎えるのが、なんと早く感じる事か、サラリーマン時代と比べて、時間の長さが違っているんじゃないと思えるくらいです。

 妻が時々「遊んでいるようなもんでしょ?」って揶揄うのですが、確かに毎日楽しく過ごしているので、そんなようなものかもしれません。そうして楽しく珈琲屋ができるのも、毎日来店してくださる方々がいらっしゃるお陰な訳で、一年間の感謝を込めてイベントを準備しているのです。

 「開店一周年記念」というと少々大げさな感じがしますが、最初から大々的な宣伝広告など実施してこなかったこともあって、コーヒー豆をリピーターとして購入される方に絵手紙のDM葉書を出し、来店いただける方に三角クジを用意して、粗品を差し上げようといった簡単なものです。同級生からいただいた箸置きはコーヒー豆購入者へのプレゼントとし、三角クジの賞品にはクッキー、コーヒー豆のストラップ、ドリップバッグなどをお渡しできるように準備しました。

 今回のイベントに使用するものは全て手作りなので、手すき時間を利用してコツコツと準備しました。特別に高価なものはありませんが、今日も自作の三角クジを糊付けしながら、日頃お見えになるお客様の顔を想い浮かべていました。 

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当たり前の日常

 4月4日からNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』がスタートしました。我が家では毎回録画し、夜に夫婦揃って見る習慣が何年も続いています。

 朝ドラの中で語られるセリフの中に、毎回心に残るものがあるのですが、今回は小橋家の父親である竹蔵の言葉が印象的です。「当たり前にある毎日でも、それはとっても大切な一瞬の積み重ねだと思っています」「当たり前にある日常はかけがえのないものですから」と、家族を深く愛し、共に過ごすことを大切にする姿が描かれています。

 「当たり前の日常はかけがえのないもの」という言葉に、私と妻も「その通り!」と同時にうなずいてしまったのですが、そうやって強く感じるようになったのは、やはり東北震災と妻の入院生活が立て続けに起きたからかもしれません。当たり前の日常は災害や病気などで一瞬のうちに崩れてしまうものだと経験したからこそ、現在の生活を大切に過ごすようになったのです。

 朝ドラの放送開始後間もなく、現実に熊本震災によって当たり前の日常を失った人たちがいます。毎日流される災害情報や避難所での生活ぶりを見ても、自分には何もできない虚しさを感じますが、今は祈るくらいしかできません。同時に、自分の置かれている環境に喜びを感じ、毎日来店いただいているお客様へ感謝する気持ちを忘れないようにしたいと思います。今日も多くの方々にご利用いただきました。お店を始めて良かったと思える瞬間を味わえる喜びに、ただただ感謝するばかりです。

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ピンクムーン

 今日、2016年4月22日は満月で、その名も「ピンクムーン」と言うらしいのです。私は知らなかったのですが、アメリカでは4月の満月のことをピンクムーンと呼ぶとんだとか。その名の由来は、アメリカのローカルニュースNBC5の気象学者デイビット・フィンフロックによると、ネイティブアメリカンのアルゴンキン族が名付けた呼び方だそうです。でも、今日の月は単なる満月ではなく、今夜見られる満月は今年最も小さい満月なんです。地球の周りを公転している月の軌道は楕円状で、今夜の満月は一年のうちで最も地球から離れた位置に来るんです。だから、今夜はピンクムーンの中でも特別な「ミニ・ピンクムーン」ってことになります。

 実際、寝室の窓を開けて夜空を眺めてみたのですが、肉眼でもデジカメでもピンクには見えません。(当然か!)いったい何でピンクムーンという名前で呼んでいたんでしょうか?

 さらに、今夜は「こと座流星群」を見ることができる夜らしいのです。深夜23時頃から明け方にかけて北東の空に現れる予定だというのですが、その時間には確実にベットの中なので見られそうにありません。

 お通夜を終えて、妻と一緒に帰りの車の中で見た月が、いつも違って見えたので気になって調べてみたら、ちょっと面白い事に気づいたのでした。

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避けられない臨時休業

 昨夜、姉から連絡があり、土曜日に葬儀へ出席することになりました。事前に分かっている冠婚葬祭行事では、来店されるお客様への周知期間があるのですが、今回のような急な葬儀の場合はご迷惑をかけることになります。

 とりあえず、ブラックボードへお知らせ文を書き、臨時休業の看板も準備したものの、週末だけ来店されるお客様へは充分な対応が出来ません。ホームページやツイッターに掲載しても、見ている方は数少ないですから、「せっかく来たのに休みだった!」と言われること困ってしまいます。

 こうした避けられない臨時休業は今後もある訳で、車で10数分かけて来店される方や、手押し車で歩いて来られる方などをガッカリさせてしまう臨時休業は悩みの種です。

 

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コーヒーに関する資格

 コーヒーの事を調べたいと思って検索していると、必ず出てくるのが○○コーヒー講座や○○コーヒー資格取得といった広告です。コーヒーに興味を持っている人や、将来カフェをやってみたい人など、具体的な計画はないものの、何か役立つかも?といった気持ちで関心を持たれる方も多いのかもしれません。

 私も色々なセミナーや講習会を受講する中で、参加者の中には、そうした資格を取得したという人にも出会いました。

ちなみに、私の知る限りでは次のようなものがあります。

■コーヒーソムリエ(コーヒーアドバイザー)資格
■カフェオーナースペシャリスト(カフェマイスター)資格
■JBA認定 バリスタライセンス資格
■コーヒーマイスター資格
■コーヒーインストラクター資格
■コーヒーコーディネーター資格
■コーヒープロフェッショナル資格

 コーヒーに関する資格というのは民間認定の資格なので、それぞれ異なる団体が存在します。

■コーヒーソムリエ(コーヒーアドバイザー)資格試験は、日本安全食料料理協会が認定している資格です。日本安全食料料理協会が開催している講座を受講し、試験に合格することで資格取得となります。受験料10,000円

■カフェオーナースペシャリスト(カフェマイスター)資格試験は、日本安全食料料理協会が認定している資格となっています。受験料10,000円

■JBA認定 バリスタライセンス資格試験は、日本バリスタ協会が認定している資格です。日本バリスタ協会が開催している講座を受講し、試験に合格することで資格取得となります。受講費用¥37,000(税別) 受験費用¥15,000(税別)

■コーヒーマイスター資格試験は、(般)スペシャルティコーヒー協会が認定している資格となっています。スペシャルティコーヒー協会が開催している養成講座を受講し、実技講習会、認定試験を経て資格取得となります。 受講料39,420 円(受験料込)ただし入会費が10,000~50,000円

■コーヒーインストラクター資格試験は、全日本コーヒー商工組合連合会が認定している資格となっています。全日本コーヒー商工組合連合会が開催している養成講座を受講し、検定試験を経て資格取得となります。

  2級が27,000円(講習会・検定料合計)登録料5,000円
  1級が47,000円(講習会・検定料合計)登録料5,000円
  鑑定士50,000円(講習会・検定料合計)登録料5,000円

■コーヒーコーディネーター資格 日本創芸学院の通信講座です。受講料81,000円

■コーヒープロフェッショナル資格(UCCコーヒーアカデミー)   日本初のコーヒー専門教育機関です。   受験費用5,000円 ただし、ベーシックコース(受講料20,000円)とプロフェッショナルコース(受講料60,000円)の修了者が対象

 他にもあるのかもしれませんが、いずれもコーヒーのことを学ぶきっかけにはなると思います。しかし、いわゆる資格ビジネスという物も存在しています。主催する団体の資料には過去の受験者数を掲載しているところもあり、単純に計算しても高額なお金が動いているからです。まして、資格があるから商売ができる訳でもなく、お客さんが来てくれる訳でもありません。それは「あなた次第です」と言われれば返す言葉もありませんからね。

 「コーヒーの事を知りたければ、良いコーヒーたくさん飲みなさい!そして、産地の事を調べなさい!」と言った講師の言葉が、一番勉強になったのを思い出しました。

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熊本地震

 4月14日21時26分頃に、熊本県熊本地方を震源とする、マグニチュード6.5、最大震度7の地震が発生しました。さらに、その28時間後の4月16日1時25分頃には、同じく熊本県熊本地方を震源とする、マグニチュード7.3、最大震度6強の地震が発生したのです。

 最初の地震の後に、九州に友人知人がいる娘がメール連絡をとり、全員無事であることは確認しましたが、テレビの画面には停電しているような様子もないことから、大きな災害である事が想像できませんでした。しかし、翌朝のテレビでは次々と災害情報が流れています。そして、本震といわれる地震後には、倒壊を免れていた家屋も軒並み崩れており、それを象徴しているかのように無残な熊本城が画面に映し出されました。死亡者数では東日本大震災規模ではありませんが、家屋倒壊や火災発生の様子を見ると、阪神淡路大震災の時を思い出させます。テレビ画面から流れる衝撃的な映像は、今でも忘れられません。

 熊本地震の情報をネットで見ていると、『熊本支援、私たちにできることは』というサイトが目に留まりました。

「熊本支援、私たちにできることは」
●熊本県や日本赤十字社が義援金募集口座を開設している
●熊本市が飲料水、紙おむつなどの支援物資の送り先を公開
●ふるさと納税で被災地に納税可能、お礼を辞退することも
●現時点では現地での災害ボランティアは控えて

こんな見出しで、今何ができるかを情報提供しているものです。

 神戸や東北の時にも職場や個人で同様の活動を行ったのですが、正直、今の自分には限られたことしか出来ないかもしれません。むしろ、いつか起きるだろうと何度も言われている、東海地方の巨大地震に対しての備えを本気で考えなければと思ったのでした。決して他人事ではないのですから。

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可愛い箸置きが届きました

 今日は、同級生から開店一周年のお祝い用に作ったといって、織部焼の箸置きをいただきました。葉っぱの上に実物大のコーヒー豆が乗っかっている、とっても可愛い箸置きです。コーヒーという洋風な物と、織部焼という和風のものが融合した作品といったところでしょうか?

 昨年の5月5日に開店してから、間もなく1年を迎えますが、特に広告を出すこともなく、地道な口コミだけで続けてこれました。これはコーヒー豆を購入していただいた、多くのリピーターのお陰だと日頃から思っているので、感謝の気持ちを込めて記念品として活用させていただきます。もちろん、お店でコーヒーを飲まれる方にも何か用意したいと計画しています。

 派手な演出や大きなイベントは行えませんが、自分らしく心を込めたおもてなしで、1年間の感謝を伝えていけたら良いと考えています。本当に日々応援していただける方々に感謝するばかりです。

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竹の子総会

 今夜は、土岐手話サークル竹の子の総会が行われました。今回の総会で41回目となる訳で、何と息の長い活動なんだろうと改めて感心しています。その長い期間に幽霊会員の間を含めても、かなりの年数在籍していることになり、自分の人生にも大きな影響を与える存在になっているのです。

 今年は例年にも増して総会への出席者が多く、今年度の船出としては良い滑り出しなのですが、会員の中心となる人たちが60代を占めるようになり、どこのボランティア団体にも共通する高齢化が進行しつつあります。(自分も間もなく仲間入り?)ただし、サークル自体の活動内容は、単に学習会だけにとどまらず、地域での通訳活動やボランティア団体としての関連活動も地道に行っているので、評価できるのではないかと自認しています。

 自分の生活の一部となっているサークルの活動も、今後も続いていくと思うので、サークルの皆に迷惑をかけないよう取り組んでいきたいと思います。損得勘定抜きで付き合える貴重な仲間たちというのは、本当に大切にしていきたいものです。

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のんびりと

 一週間があっという間に過ぎて、また定休日となりました。お店を始めてから時間の経つのが早く感じるようになり、有意義な時間の過ごし方を真剣に考え始めています。でも、せっかくの定休日なので今日はのんびりと映画でも見ようと、近くのシネマの上映スケジュールを見ますが、なかなか見てみたい映画が見当たりません。

 そこで、自宅でAmazonのプライム・ビデオをみることに。選んだのは三島有紀子監督の「しあわせのパン」と「ぶとうのなみだ」の2作品です。いずれも北海道が舞台、主演は大泉洋というもので、北海道好きの私は迷わず選んでしまいました。それに、タイトルが平仮名というのも、何だかホンワカして気楽に見れそうだったのもあります。

 二作品ともヒューマンドラマにしてはツッコミどころ満載で、「なんでやねん!」「それちゃうやろ!」と言ってしまいそうですが、「おとぎ話」だと思って見れば、それなりにホッコリして楽しめるし、人に優しくしてあげたいな~って思えてしまう内容でした。そんな色々な矛盾点やありえない物語も、北海道だから許せちゃうような気がします。北海道の大地が舞台だからこそ成立するんじゃないかな。

 午前中にのんびりとした後は、特売で買った小粒のイチゴを使ってジャム作りです。2kg近くを鍋に入れ、グラニュー糖とレモン汁でコトコト煮ていきます。できるだけイチゴの粒を残したいので、潰さないように慎重に混ぜていき、冷めた状態のとろみを確認し、明日には瓶詰をする予定です。

 今日は何も考えず、久しぶりにのんびりと過ごした一日でした。

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ブラジルの首都は

 今年の夏にはブラジルのリオデジャネイロでオリンピックが開催されます。名前が長いので「リオ・オリンピック」なんて言っていますが、東京ならば「トキ・オリンピック」のように短くするようなもので、地名を短縮するのはどうかと思います。

 ところで、ブラジルの首都はどこかと聞かれると、「サンパウロ」や「リオデジャネイロ」と答える人が多いようです。本当のブラジルの首都は、リオデジャネイロから1000km程離れた場所にある、ブラジリアと言う所です。

 ブラジルの首都は、元々リオデジャネイロにあり、既にポルトガルの植民地だった18世紀から首都移転の計画がされ、19世紀末には、最適な地域を求めて地質学者などによる調査団が、移転先となりうる地域に派遣されています。そして、1956年に大統領に就任したジュセリーノ・クビチェック氏によって、首都移転が実行に移されました。
 首都移転の理由については、平成22年6月の駐日ブラジル連邦共和国大使館経済部長へのインタビュー記事よれば、次の3つになるようです。

■最大の目的は、「ブラジルのアイデンティティを構築すること」です。ブラジルは多民族から構成されており、旧首都のリオデジャネイロはポルトガルの影響を非常に強く受けていたため、ブラジルの多民族統一を図ることと、国民国家を象徴するような一つの都市を造る必要がありました。
■2番目の目的は、それまでは沿岸部に人口が集中していて内陸部には人口がまばらでしたので、地理学的な戦略から、内陸部へも人口を分散させる必要性があったということです。
■3番目の目的は内陸部の開発です。労働者を移住させ、土木工事を行ったり、あるいはセラード(低木草原地帯)の農業を振興する。セラードというのは「ブラジルのサバンナ」とも言われますけれども、非常に肥沃な土地ですが、農業を行うためには土地改良の必要がありました。

 実は、このセラード地区の農業開発こそが、日本人移住者が多大な貢献をしていおり、コーヒー農園が拡大されて、現在のようなコーヒー生産量世界一位を誇ることになったのです。(やっとコーヒーに繋がった!) 

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まもなく1周年

 昨年の5月5日に営業を開始してから、早くも1年間になろうとしています。いわゆる開店1周年というやつです。よく「あっという間でした。」なんて、在り来たりの言葉を言う人がいますが、本当なんですね。びっくりぽんや!(もう古いか?)

 お店を始めてから考えていることは、珈琲屋として将来も長く続けていきたいと計画しているので、毎日コーヒー豆の売り上げが気になっていました。この町で珈琲屋としてやっていけるのか?受け入れられるのか?ま~何とかなるだろうというお気楽な気持ちは維持しながら、日々取り組んでいたのです。

 上の表は、毎月の売り上げに占めるコーヒー豆の割合をグラフにしたものです。5月は開業月という特別な環境もあるので除きましたが、最初の10%台から20%台に上がり、30%近くを推移しています。これは、リピーター登録されている方の登録状況と連動しており、確実なリピーターのおかげで一定量のコーヒー豆が販売できていることに、ただただ感謝するのみです。

 今のところ、コーヒー豆の販売量を急激に増やしたいとは考えていません。身の丈に合った量を安定して販売することで、地域のお客様に新鮮なコーヒー豆を提供でき、普段飲むことのない国のコーヒーを紹介できればと思っています。町の珈琲屋として、当たり前に存在できることが目標なのですから。

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コーヒーを食す!?

 コーヒー飲用の最初は、コーヒー豆は焙煎されていませんでした。果肉を食べたり、果肉でワインを作り、果肉を干して煮出したり、コーヒー豆をボイルして、焙煎という発見が行われるまでは薬用目的だったのです。現在でも、コーヒー発祥の地と言われるエチオピアでは果肉を干した物を「ホチャ」、イエメンでは「ギシル」として飲用されていますし、お店でもエルサルバドル産の「カスカラ」を提供していますが、コーヒーの実を全てを利用していたのでした。それが、1200年代に入り豆を煎ることで、イスラムのスーフィー達によって清貧行に用いられ、メッカ巡礼に訪れた人々にコーヒーの飲用が広がった歴史があるのです。

 そこで、ふと考えたのです。コーヒーの果肉はコーヒー農園で食べたし、コーヒーの果肉の乾燥したものはカスカラで飲んだし、そうだ!?コーヒー豆は食べていない!そんな訳でコーヒー豆を食すことにしたのです。もっとも、色々コーヒー豆を食べた体験談を調べてみると、「美味しくない」「お腹をこわした」などといった芳しくない情報があったので、正直これまで実行してこなかったのが本音なのです。けれど、今回は意を決して挑戦いたします。

 先ずは、前日に生豆を水に浸して一昼夜置いた後、豆を沸騰させてから弱火にしてコトコト4時間煮てみました。いわゆる煮豆の要領です。途中に灰汁が出るので何度も水を変えて行うのですが、どうも様子がおかしい?確かに生豆よりも煮豆の方が2倍ほど大きいけれど、煮豆はゴムのように中途半端に硬いのです。イメージではお粥のようになると考えていましたが、一向にその気配がありません。諦めて手で割ってみるとサックリと割れます。口に入れるとザクザクといった触感で青臭い生豆の匂いが残っています。本当にこんな物を食べていたのか?と疑問が湧いてきました。

 そんな思いもよらぬ結果となったので、改めて信頼できる本の「コーヒーの科学」を読んでみました。すると、10世紀のペルシャの医学者が書いた本には、「果実や種子を煮出して作るブン/ブンカという薬」として出ていました。こりゃ間違えた!煮込んだ豆を食べるのではなく、煮出した汁を飲むんだ!嫌な臭いがするから何度も水を変えてしまったではないか!でも、相当不味そうだったけどな~。「良薬は口に苦し」とは言うものの、もう一度試す気にはなれなかったのでした。

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コーヒー豆の等級

 先日、お客様から「この名前の最後にあるSHBって何のこと?」と質問されました。自家焙煎のお店の多くでは、産地の詳細や品質も把握しているので、そのコーヒー豆の等級を記した表記を行っています。いわゆる格付けってやつです。ただ、この等級の決め方は産地のコーヒー生産団体が独自の基準や表記を行っているため、正直分かりにくくなっているのです。

 コーヒー豆の等級の決め方は大きく分けて次のようになります。

①栽培標高:昼夜の温度差が大きい程良い実が育つということで、標高の高い物ほど高品質とされます。
②欠点数:コーヒーには当然生育不良な豆や異物が入りますので、これらが少ないほど高品質とされます。

③豆の大きさ:ただ単に、豆の大小で品質を決める物で、大きいほど高品質とされます。

この基準だけや複数組み合わせた国もあるのですが、いずれも表記はバラバラなのですが、一つ言えることは味覚を大きな選別基準にしていないところです。確かに味覚要素を含めている国もあるのですが、ほとんどが農産物としての品質管理として考えられています。農産物として品質が良ければ味覚要素も高くなりますが、必ずしも全て合致する訳ではないところが難しいところです。

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つくし だれのこ

 「つくし だれのこ すぎなのこ つくし はるです あそぼうよ」という童謡がありますが、「つくしの子が恥ずかしげに顔を出します もうすぐ春ですね~エ!」の歌詞が直ぐに出るキャンディーズ世代の私には、こちら方がしっくりきます。

 とは言うものの、もうすぐ春どころか春全開と桜が咲き誇っているこの時期に、瑞浪市に住む姉夫婦が畑に出ていた土筆(つくし)を沢山持って来てくれました。そうなると袴を取るのが大変です。家族四人がかりで画像のような量の土筆の袴を取りました。爪の間は胞子とアクで、たちまち黒くなってしまいます。

 つくしの学名は「Equisetum arvense」と言い、英語では「Horsetail」と呼んでいます。 日本語の「土筆」といい、英語の「馬の尻尾(しっぽ)」といい、まさにつくしの姿を言い表すには的を得ていると感心してしまいます。

 我が家では早速、妻が玉子とじと佃煮にして料理してくれましたが、若い世代ではつくしを食べたことも無い人が多いようです。テレビアニメの「ちびまるこちゃん」でも佃煮にして食べている光景があったようですが、この頃は「道に生えているものなんか汚い!」なんて言われかねないのかも知れませんね。

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一人の時間

 お客様と接する時間が無くなるのが定休日です。もちろん家族と過ごす時間もあるのですが、妻も子供も働いているので昼間は一人の時間を過ごします。本来なら一週間の疲れを癒すためにボーっとしていたいところですが、元来貧乏性のおかげで、お店に来ては翌日からの準備をしていることが多いのです。

 お店の中に入ると、コーヒー豆の棚を見て、週末に売れた分を焙煎して補充しなければ、お客様へコーヒーと一緒に出す出すクッキーを焼かなくっちゃ、などど考えながらコソコソと店の中を動いています。

 それ自体は好きな事なので良いのですが、自分が成長できるような本を読んだり映画を見たり、以前から興味を持っていた珈琲店を見て回ったりといった、有意義な時間の使い方が上手くできません。

 今日は、そんな作業をしている間にちょっと多治見の修道院へ行ってきました。この修道院は虎渓公園のある虎渓山のふもとにあり、修道院の周りに桜が囲むように咲いている所です。日常の風景とは違った空間を感じられ、なんだか芸術的な面も持っているので好きな場所です。ま~、美術館に出かけたと思って気分転換を図ったことにしておきましょう。

 自分の興味を持ったことにドンドン進めるような、貪欲な休日の過ごし方がしたいものです。

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ちょっと夜桜見物

 店を閉めた後に買い物に出かけ、ちょっと土岐川沿いの桜並木を見物にいきました。土岐川沿いの桜は、土岐市内の中でも開花時期が早く、既に満開となっており、街路灯が無いので残念なのですが、土手に立ち並ぶ桜並木が薄暗い中でも華やかさを出していました。

 定休日が月曜日なので、週末の日曜は繁忙日と同時に、休みの前日となるため疲れのピークとなります。けれど、今日はカウンターに何人ものお客様を接客することができ、コーヒーについての色々な話で盛り上がったおかげで、少しだけ疲れを忘れさせる時間が持てました。

 カウンターに座られる方は常連さんばかりではなく、普段テーブル席を利用される方も、コーヒーを淹れる様子を見たい時とか、コーヒーの話をしたい時など、ある程度期待を持って座られます。そんな時には、ついついサービス精神が働いてしまって、幾つか試飲をお勧めしたり、コーヒーの淹れ方の説明を始めてしまうのです。妻からは、「それほど興味があって質問される訳でないので、話しすぎないように。」とクギを指されているのですが、今回は満足して聞いていただけたようです、話が盛り上がりました。

 コーヒーを自分で淹れる方の中には、コーヒーメーカーを使う方や、ドリップポットで淹れる方、コーヒープレスやマキネッタで淹れる方もいます。色々な楽しみ方があるのですが、一般的なペーパドリップの仕組みや注意点をアドバイスさせていただくことで、家庭で淹れるコーヒーの楽しみが増えることを期待し、それぞれのコーヒータイムが幸せの時間となるよう、少しだけお手伝いできたような気分になれます。

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