■ 2015年8月 ブログ

生かされて 生きてきた

 今日は、90歳になる叔母の葬儀のため臨時休業させてもらいました。これからも年に数回は、冠婚葬祭でお店を休むことになると思います。まあ、それだけ自分が年齢を重ねてきた証かもしれませんね。

 いつも思うのですが、葬儀という人の命に係わる場所に来ると、改めて命の使い方について考えさせられます。そんな気持ちにされられたのが、参列者に配られた喪主の挨拶状の裏表紙に、「生かされて 生きてきた」という文字が目に留まったからです。

 人の命は限りがあるのですが、「まだ、まだ。」と思いながら生きてはいるものの、その終わりは突然やってくるものです。十数年前にも突然の死に向き会うこととなり、まさに「生かされて 生きてきた」ことを実感した出来事がありました。だからこそ、自分の人生の終焉までには、生かされてきた事に対して感謝し、悔いのない生き方をしたいと強く思うようになったのです。その形が今のお店になっているのですが、未だに「生かされて 生きている」状態なので、少しぐらいは報いるような事をしなければと思うばかりです。

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小さな挑戦

 お店では、色んなコーヒー産地の味を楽しんでもらうため、「本日のコーヒー」として、日替わりで各地のコーヒーを紹介しています。よほどコーヒー好きでない限り、少し価格の高いコーヒーを選択されないのが実態ですから。

 コーヒーの産地ごとに味が違うことはなんとなく知ってはいるものの、自分の好みに合うのか?はたして美味しいのか?これが結構迷われるようで、決心したように、「挑戦してみます!」と答えていただける方も多くいらっしゃいます。そんな不快になるようなコーヒーはお出ししていませんので、安心して試してもらいたいのですが、聞きなれないコーヒーには抵抗があるようです。普段からコーヒーといえばブレンドが当たり前になっていると、特定の産地の味には不安になるのかも知れません。

 そうして試されたお客様に、「どうですか?」と尋ねると、「美味しいです!」と答えてもらうと紹介してよかったと思えます。このお店で小さな挑戦を続けてもらって、コーヒーに関心をもってもらいながら、少しずつ自分の口に入るコーヒーの事を知っていただくのも、自分の役割だと考えています。

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週の始まり

 サラリーマン時代は土曜・日曜が休みだったのが、今は月曜日が定休日のために、火曜日が新しい週の始まりとなりました。そんな生活にも慣れて、定休日に健康診断を受診したり、買い物にも出かけることができ、結構有意義に過ごすことができています。

 そんな訳で、週の始まりにはやるべきことが一杯です。では、今朝からお昼まで行った事を箇条書きしてみましょう。

1.7時20分にお店に着き、開店準備のためポットや器具などのセット。

2.ロールケーキ(今日はイチジク)を焼いて、カットしたもを保管ケースに入れます。(切れ端はつまみ食い)

3.プリンの仕込み。(常温に冷めたら冷蔵庫に)

4.エチオピアの豆を使ってコーヒーゼリーの仕込み。

5.マンデリンの豆を使ったアイスコーヒーの仕込み。

6.空き時間を使ってブラックボードに本日のコーヒーとデザートを記入。。

7.ツイッターに本日のコーヒーを入力。

 その間に、午前中に来店される常連さんのために、ゆで卵とパンを準備するのですが、メニューにも載せていませんので少しだけなんです。おかげで、午前中は意外と余裕をもって過ごしております。今日なんかは、昨日焙煎したコーヒー豆をハンドピックして袋に詰めもできました。

 慌ただしい週の始まりのようなのですが、私にとっては楽しいことの連続です。時々失敗もしながら、「美味しい!」といっていただけるお客様を想像し、次は何をしようかって考える時間に喜びを感じています。

 さ~て、シフォンケーキでも焼きますか!

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セカンドライフで起業

 開業するにあたっては、幾つかの開業セミナーを受講しましたが、退職者を対象にしたセカンドライフ起業について特化した内容のものはありませんでした。

 今日は、毎回視聴している動画共有サービス、Ustream(ユーストリーム)の「週間ばらちゃん・金曜日」が、「セカンドライフで起業」というテーマだったので、改めて見ていました。なお、この番組は西尾市の特定非営利活動法人NPOママネット代表の榊原正利さんがUst240(ユースト西尾)の番組で放送しているものです。

 番組の中では、シニア層の起業の割合について、中小企業白書によると、創業時における創業者の年齢は、50歳以上の方が最も多く、全体の約4割を占めているにも関わらず、そうしたセカンドライフ起業向けの支援事業が少ない事を挙げいました。特に興味を引いたものはシニア層の起業の注意点です。
■定年退職後の起業で注意すべきことは
・自分の実力、身の丈に合った事業を
・大きな利益をもとめることより事業を楽しむこと
・家族を含めて、周りに迷惑をかけないこと
・生活資金まで手をつけない
・大きな投資は考えない
・絶対に再起不能の失敗をしない
 だから、利益を上げることよりも赤字を出さないようにして、やりがいや生きがいとして起業を位置づけることを勧めます。

・・・なるほど。なるほど。自分の考え方と同じであることに安心するとともに、健康で生涯働ける事業にするべく、今後も工夫しながら取り組んで行きたいと思ったのでした。

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昼食

 お店ではランチは行っていません。一人で焙煎やケーキ、クッキー作りを行っているので、ランチまで手が回らないというのが現実ですし、食事は他に美味しいお店が沢山あるので、そちらにお任せというのが本音です。お客様から、「ケーキやクッキーも自分で作っているんですか?」って聞かれることも多いのですが、作ることが楽しいんですからいいんです。

 そんな訳で昼食はいつも弁当なのです。妻と結婚して以来ず~と弁当を食べていたのですが、退職後2年間のブランクがあり、お店を始めたことで弁当生活が再スタートしました。長年食べ慣れた昼食の量もあって、愛妻弁当には感謝しきれません。ただ、短時間に食べるので、妻からは「作り甲斐がない!早く食べ過ぎ!」と嫌味の一つ二つも言われますが、それくらいは余裕で耐えられますね。

 そんな弁当ですが、最近では娘が作ってくれる時があります。今日も娘の弁当を食べながら、ニヤニヤしながら口に頬張っていました。娘を持つ父親にとっては誰でも、自分の弁当を娘が作ってくれることは夢のようなことではないでしょうか?娘が家を出るまでの短い時間かも知れませんが、時々作ってくれる弁当を楽しんでいるこの頃です。ごちそうさまでした。

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グリーンコーヒー

 お客様から、「グリーンコーヒーって知ってます?」と尋ねられました。何?何?と思いながら、「グリーンビーンズというのはコーヒー生豆の事を言いまして、こんな物ですよ。」そう答えると、お客様は生豆の匂いを嗅ぎながら、「これを抽出するらしいんですよ。」と言われます。お客様と顔を見合わせながら、・・・・?

 そこで、早速ウィキペディアで調べてみると、「グリーンコーヒーとは、コーヒー生豆のこと。または、焙煎せずに生豆のまま成分を抽出した飲み物。」とあります。要は、過熱で化学変化を起こしやすいクロロゲン酸を特殊な方法で抽出したサプリメントや、極浅煎りしてクロロゲン酸の化学変化を抑えたコーヒーなどをいうのだそうです。肥満大国アメリカの一部セレブから流行したようで、数年前からも日本でも販売されている模様です。

 「健康」って言葉には魔力があるようで、人を盲目的にさせてしまいますね。大手飲料メーカーなどもグリーンコーヒー配合の飲料を販売しているようですが、嗜好品であるコーヒーをそうやって楽しむ人がどれだけいるんでしょうかね。サプリメントで思い出すのは、サラリーマン時代に出会ったご婦人です。午前中にお宅に訪問すると、「サプリメントの○○○、○○○、○○○、それとプロテイン、ビタミン○も。これだけ飲むと朝ごはんが食べられないワ。ホッホッホッ~」とおっしゃった言葉です。

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先ずは、やってみる

 先週1週間にわたり、グアテマラ・ウィークとしてグアテマラの6か所の農園を紹介しました。珈琲屋らしいイベントとしてやってはみたものの、いろいろな反省点もあります。しかし、小規模な店舗で行うには色々課題もありますが、初めてのイベントを通して、やるべき手順や煩雑な作業も具体的に経験することがでたことは成果です。何よりも自分が楽しめたことが一番でしょうか。思いつきであっても、先ずは悩んでいないで、やってみるこが大切だと改めて感じました。

 今日は、そんな思いつきで葡萄のゼリーを試作してみたのです。画像のような葡萄の実を入れたゼリーで、赤ブドウと白ブドウのジュースを二層にして作ったもので、一つのカップで二種類のゼリーが楽しめるというアイデアだったのですが、実際に作って食べてみると、スプーンで食べる時には二種類が混ざってしまい、何を食べているのか分からない、ただ甘いだけのゼリーになってしまいました。さすが素人の浅はかさというところでしょうか。失敗作を食べながら一人で笑ってしまいました。原価も高い割には美味しくない出来栄えに、正直笑って誤魔化すぐらいしかできないですから。

 そんな失敗にもメゲないで、これからも「先ずは、やってみる」を実践していきます。だって、その方が楽しいではないですか!

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口コミ

 開店時に作ったショップカード300枚がそろそろ無くなりそうなので、200枚を追加で作成依頼しました。来週早々にも配達されますが、残り数枚となりちょっと心配です。考えてみたら、開業前の周知用に作成したショップカードを含めると500枚になる訳で、果たしてどの程度PR効果があるのか検証してみる必要があるのかもしれませんね。

 開店に当たって、友人知人への案内状やプレオープンのみで、チラシの新聞折り込みや地元タウン誌にも広告掲載しませんでした。それは当初からの考え方に基づくものなのですが、自家焙煎店という目新しさを狙うのではなく、町内に一軒や二軒は存在する「町のパン屋さん」のように、「町の珈琲屋さん」として長く利用してもらいたいという想いがあったからです。「美味しい珈琲屋さんができたよ」という口コミが徐々に広がることを期待しているのですが、考えてみれば甘い考えなのかもしれません。

・ランチをやってないし、タバコも吸えない。喫茶店でもカフェでもない。

・9時からやってるけど、モーニングって言葉も出ていない。

・へんなオジサンが一人でやってる。

・でも、コーヒーは「美味しい」らしい。

 こんな情報はPRしづらいので、実際に来店された方の感想を伝えてもらうのが一番良いということで、「口コミ」だけで案内しています。もちろんホームページもあるのですが、「見ると聞くとでは大違い」なんてのはよくある話です。こちらは自分に課した宿題ノートと考えて、新しい事に取り組んだり、日々の記録を行う場所だと割り切っています。ホームページで人が呼べるほど甘くわないのですから。

 

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絵手紙

 「今日一日が 幸せの一日で ありますように」今日、一枚の絵手紙が配達されました。差出人は私が約14年前に初めて絵手紙を教えてもらった方です。何気ない一言と素朴な絵が心を引きつける絵手紙の魅力にハマって、これまで何枚もの絵手紙を書いてきましたが、最近はお店の事ばかり考えて、絵手紙を書く時間が取れず、年賀状ぐらいになってしまいました。でも、こうして絵手紙をもらうと、やっぱりホッとしますね。

 「幸せ」の定義は人それぞれですが、現在の私は毎日「幸せ」を感じながら生活しています。日々焙煎し、ケーキやクッキーを作りながら、お客様が「美味しいネ」って会話される小さな声をカウンター越しに聞きながら、一人でガッツポーズをしているんです。そんな感覚を失わないように、これからも毎日お客様の笑顔を想像しながら、焙煎とお菓子作りをしていきたいと思うのでした。

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グアテマラ・ウィーク

 火曜日からグアテマラ・ウィークとして、グアテマラの8エリアの中から6エリアを選び、6か所の農園を紹介しています。

 一般的に、「グアテマラはこんな感じの味がする」ってなことを言うのですが、実際には農園ごとに栽培品種が異なったり、複数の品種が混ざっている場合など、同じグアテマラで栽培された物でも、栽培環境や栽培品種ごとに味が変わって当然なのです。単に、「グアテマラのコーヒーは」などと括ってしまうのは、日本のイメージを「フジヤマ、ゲイシャ」といっている外国人と同じになってしまいます。

 そんな当たり前なことを知ってほしくてグアテマラ・ウィークを行っているのですが、それ以上に、自分がグアテマラのコーヒーを知りたいという欲求があるからです。産地を国単位で捉えるのではなく、農園など、より小さい単位で捉え、栽培品種・生産方法にこだわった安心で上質な生産者の顔が見えるコーヒーを実際にのんでみたい。ただ、それだけなのかも知れません。

 今回は、そうした農園ごとの違いを体感してもらうため、100gごとの袋に分けて販売していますが、新しい味に挑戦する方はまだまだ少ないようです。やはり一番楽しんでいるのは私自身のようですね。

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売木村へ行ってきました

 定休日に妻が夏休みを取ってくれたので、かねてから行きたかった長野県売木村へ行ってきました。

 売木村へ行く目的は、愛知県碧南市に住んでいた友人が売木村へ移住したので、現在の様子を見に行くことと、多治見市から移住された方がブルーベリー園「花の谷」をやっておられると聞いたので、ブルーベリー狩りを初めて経験してみようというものです。

 自宅から売木村へは恵那市上矢作町を通って約1時間半の移動時間となります。朝8時から出発したので、途中に休憩時間を取らなかったためか意外に早く着くことができました。平谷村から売木村への峠から眺める景色は、まさに陸の孤島に入る予感がして別世界に入る入口を思わせる雰囲気が漂います。

 売木村は、その地形から寒暖の差が大きくて、野菜や果物のを甘くさせる条件が整っており、道の両側にはトウモロコシ畑がたくさんあります。村の物産店で購入しましたが、ものすごく甘かったので「久しぶりに美味しいのが食べれた」と妻と喜びました。

 ブルーベリー狩りも、スーパーに出ている物とは比べものにならない程甘く、広い園内を散策しながら、初めての経験を充分楽しむことができました。受付横の温度計を見ると28℃を指しており、連日の38℃を10℃も下回る快適な環境に大満足です。

 その後、移住した友人と待ち合わせて、夢の舞台となる場所を案内してもらい、将来の構想を聞きながら現在一人で住んでいる別荘地へ向かいました。別荘というより、バンガローを大きくした感じです。以前、ブログで「開業することは冒険ではなく挑戦だ」と書いたことがありましたが、彼の場合は、大人の「トムソーヤの冒険」みたいというのが的を得ていると思います。妻と顔を見合わせて、「二人にはムリだわ!」って意見が合いました。

 ブルーベリー狩りという新しい楽しみと同時に、友人の夢舞台がどのように変化していくのか、これから毎年見に行くであろう売木村が楽しみの一つになりました。食事に後に「うるぎ温泉 こまどりの湯」で汗を流し、帰路の途中で上矢作の「澄ヶ瀬ヤナ」でアユと五平餅をお土産に購入して、ヤナの雰囲気を家に持ち帰って有意義な定休日は終了です。(でも疲れたな~)

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臨時休業

 開業してから3カ月が経過しました。本当にあっという間で、いろいろ心配していたことも何となく乗り越えている現状にホッとしています。ただ、慣れない事の連続なので、やり残しなども多く、臨時休業を作って埋めていこうと考えていたのですが、結果として開業から3か月間は1日のみだけとなりますした。

 そんな中で、昨日は妻の実家の墓参りのために臨時休業としましたが、事前に色々な方法でお知らせしても、充分な案内ができていないことに反省しきりです。できるだけ臨時休業を少なくしたいのですが、冠婚葬祭や諸行事などで休む必要が出てくるため、9月のお知らせを早めに行いと思います。

 実は、9月にはどうしても臨時休業しなければならない事が多くなってしまいました。

9月9日(水):新規開業者対象の食品衛生責任者講習会のため

9月15日(火):妻と1年ぶりの旅行のため

9月20日(日):甥の結婚式出席のため

 こうなると、定休日を営業日に変更したいぐらいですが、仕入れや焙煎、クッキーの製造などを集中して行う時間がとれないので、う~ん。仕方がないですね~。

 

 

 

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コーヒーの飲み頃

 コーヒーの飲み頃というより、コーヒー豆は焙煎してから、いつが飲み頃になるのかというのが正しい表現になります。というのも、お客様から賞味期限について尋ねられることがあるので、そこらへんを説明しておきたかったのです。

 スーパー等で販売されているコーヒー豆には賞味期限表示があり、これについては「コーヒー豆の賞味期限」のブログで説明しているとおり、意外と長い期間が設定されています。しかし、美味しく飲める期間というのは実際のところ短いものです。多くの自家焙煎店では新鮮さを売りにしているので、比較的に焙煎してから間もない物が提供されていますが、コーヒーの飲み頃については色々な考え方があるようです。もちろんコーヒーは嗜好品ですから、それぞれの好みもあり、ホームページを調べると概ね次のような意見に分かれます。

A店:飲み頃は、1日~2週間ほどでしょうか。

B店:私は焙煎した翌日、または翌々日くらいの豆が、一番好きです。何とも言えない芳醇な香りがして、クラクラっときますね。

C店:焙煎後1週間(香り、風味が出やすい)から3週間(コクが出やすい)となります。

D店:焙煎後数日たってからうま味を増し、5日目くらいから飲み頃に入っていきます。

E店:焙煎してから3日後から2週間が美味しい期間です。

F店:焙煎してから1週間から10日目位で一番美味しいところがやってきます。

 6つの店の違いはあるものの、焙煎から数日経過してから3週間くらいが美味しく飲める期間ということでしょうか。そうなると焙煎したては美味しくないかというと、焙煎したてのコーヒー豆は、たくさんの炭酸ガスを含んでおり、そのまま淹れてもアッサリとした味になるとか、強い香りはありませんが、とても透明感のある味わいが楽しめます。「ピュアな味わい」ってところでしょうか。など、好意的な評価もあります。

 実際に自分が毎日飲んでみて、焙煎したてから1カ月間ほど飲み比べて感じることは、確かに味わいに違いがあり、そえぞれの良さがあるということです。ただし、1か月以上経過した豆は味に抜けた感じがあり、物足りなさを感じる時があります。この飲み頃については、豆のまま保存した場合であって、挽いた豆にについては「コーヒーと炭酸ガス」の実験のとおり、比べものにならないほど香りが抜けてしまいます。

 お店では、当日焙煎した豆のコーヒーを試飲用としてお出しすることがあるのですが、めったに飲む機会がないと思いますから、是非ご自身でお確かめください。いずれにしても、焙煎からの日数を知る必要があるため、お店のパッケージには「焙煎日」が明記してあります。大阪の某店では「焙煎時間」まで記載するこだわりの店主もいますよ。

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ホテル・ルワンダ

 コーヒーを通して色々な事を学び成長できる、

と考えた事が珈琲屋を選択した理由の一つにあります。これまでに多くのセミナーや珈琲屋さんに行って、経験したり感じたりしたことであり、今まで気づかなかったことや知らなかった事実に恥ずかしくなる時もありました。

 その中で、2年前にJICA中部「なごや地球ひろば」で行われた、『ルワンダ・コーヒー、涙を越えて』のセミナーに参加した時も強くそう感じたのです。

  ルワンダ・コーヒーについては、ホームページで紹介していますが、ルワンダ共和国は、アフリカのビクトリア湖西方に位置する内陸国で、面積2万6千平方キロメートル、人口1千万人の小さな国です。1994年に起こったルワンダ虐殺では、国民の約1割にあたる百万人が殺されたと言われています。その様子は映画「ホテル・ルワンダ」で日本でも紹介されたのですが、約20年前の出来事にも関わらず私は全く記憶にありませんでした。ニュースで流れていたのでしょうが

遠い国の事で関心が無かったのかもしれません。

 簡単に映画の内容を紹介すると、1994年、ルワンダで勃発したルワンダ虐殺によりフツ族過激派が同族の穏健派やツチ族を100万人以上虐殺するという状況の中、1200名以上の難民を自分が働いていたホテルに匿ったホテルマン、ポール・ルセサバギナの実話を基にした物語です。フツ族の過激派はツチ族反乱軍によって排除されるまでのおよそ100日間に約100万人の人々を殺害したのですから、想像を絶する出来事です。映画の中では虐殺シーンは抑えてありますが、国連軍の無力さや事態が大きくならない限り周辺国は誰も助けはしないことも描かれており、平和ボケした日本人には理解できないのかも。

 映画のエンドロールに流れる曲が印象的でした。

『 ルワンダ ルワンダ ルワンダ

子供たちが泣いている 聞こえるか?

米国がアメリカ合衆国なら なぜアフリカは“アフリカ合衆国”になれない?

英国が連合王国なら なぜアフリカは王国を集めて“アフリカ連合王国”になれない?』

 日本を取り巻く近隣諸国、中国、韓国、ロシアなどを見ても、上記のような歌詞が他人事のように思えないのは私だけではないなずです。原爆の日を迎えてそんな事を考えてみるのでした。

 ちなみに、ルワンダのコーヒーはお店では取り扱っていません。生産量が少ないために年間を通じて提供できないと思ったからです。けれど、輸入量は日本が一番多いので期間限定で扱おうと計画しています。ルワンダ・コーヒーを飲みながら平和について考えるってのもいいではないですか。

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ハナミズキ

 ハナミズキというと、一青窈の代表曲である「ハナミズキ」と、その曲をモチーフにした、新垣結衣と生田斗真主演の純愛ラブストーリー映画を思い出します。そして、昨年のブログ「ハナミズキの街路樹」で紹介したような知識はあったので、店舗前に植えられることに違和感なく、3本の木が成長するように、お店も成長させたいとも思っていました。

 ところが、3本の木の中の真ん中が枯れてしまったのです。ほぼ同じ場所に同時に植えたのにどうしたことか?ハナミズキは、水木と言うだけあって、水を欲しがる木なので、頻繁に水を与えてきましたが、原因はよくわかりません。自分自身が植物に関心が無かったので、これから調べてみようと思っています。大苗を植えなおすと言っても時期は2月から3月なので、いましばらくは様子をみてみます。

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リトル・フォレスト

 岩手県奥州市衣川区大森地区を舞台にした「リトル・フォレスト」(五十嵐大介:講談社)は、朝ドラの「あまちゃん」に出演した橋本愛主演で映画になりましたが、橋本愛がどう頑張っても田舎の風景に合わないので、原作の漫画の方が好きですね。

 「リトル・フォレスト」は小森という集落を舞台にし、主人公の日常を「日々の食事」というキーワードで淡々と展開していく連作物です。雪降る冬の寒さ、まとわりつく夏の暑さに耐えながら、手間ひまかけて作った食材を味わう、まさにスローフードの醍醐味が作者独特の淡いタッチで描かれており、子どもの頃の風景や妻の実家での暮らしぶりに近いところもあってか、「こんな暮らしに戻ってもいいのかな?」って思えてしまいます。田舎暮らしを始めた友人も、こんな暮らしがしたいのかも知れません。

 作品の中に時々ドキッとする言葉が出てきて、思わず自分の行動を振り返ってしまうこともあるのですが、一番気に入ったのは、家を出て行った母親から届いた手紙の内容です。これから読み返すこともあるかもしれないと思い、ちょっと長くなりますが全文を記録しておきます。 

 母の手紙『何かにつまずいて それまでの自分を振り返ってみる度に わたしって いつも同じ様な事でつまずいているなって いっしょうけんめい 歩いてきたつもりなのに 同じ場所をぐるぐる円を描いて戻って来ただけな気がして 落ち込んで・・・』『・・・でも わたしは経験を積んだんだから それが失敗にしろ成功にしろ 全く同じ場所って事はないよね じゃあ“円”じゃなくて“らせん”だって思った』『一方向から見たら同じ場所をぐるぐるに見えても きっと 少しずつは上がってるか下がってるかしてるはず それなら 少しはマシかな・・・』『ううん それよりも人間は“らせん”そのものかもしれない 同じ場所で ぐるぐる回りながら それでも何かある度に 上にも下にも伸びていくし 横にだって・・・』『わたしが描く円もしだいに 大きくふくらんで そうやって少しずつ“らせん”は きっと大きくなっている そう考えたら わたし もう少し がんばれるって思った』

 四季を通じて同じことを延々と続ける田舎暮らしを指しているようですが、私たちの日常生活でも同じことが言えるのではないかと感じました。あたりまえのことを続けることの難しさ、人と違ったことをすることにこそ価値があると勘違いしている多くの人々がいる時代に、ちょっと立ち止まって自分を見つめる時間を作れたような気分です。

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