■ ブログ 2014年10月

よだかの星

 宮沢賢治の作品に「よだかの星」という短編小説(童話)があります。1921年頃執筆されたと考えられる作品で、賢治が亡くなった翌年(1934年)に発表されているものです。あらすじは次のような内容です。
 『よだかは、美しいはちすずめやかわせみの兄でありながら、容姿が醜く不格好なゆえに鳥の仲間から嫌われ、鷹からも「たか」の名前を使うな「市蔵」にせよと改名を強要されて故郷を捨てます。同時に、自分が生きるためにたくさんの虫の命を食べるために奪っていることを嫌悪して、彼はついに生きることに絶望し、太陽へ向かって飛びながら、焼け死んでもいいからあなたの所へ行かせて下さいと願うのです。太陽に、お前は夜の鳥だから星に頼んでごらんと言われて、星々にその願いを叶えてもらおうとしますが、相手にされません。居場所を失い、命をかけて夜空を飛び続けたよだかは、いつしか青白く燃え上がる「よだかの星」となり、今でも夜空で燃える存在となるのでした。』

 「よだか(ヨダカ)」という野鳥を主人公としたこの作品は、賢治作品の中でも、とりわけ多くの人々に深い感銘を与えています。それは、この作品が人間ひとりひとりが持つかけがえのない尊厳を私たちに教えてくれることや、現代社会で問題となっている「差別やいじめ」を考えさせられることや、また環境問題と関連して「自然生態系の食物連鎖」のことが含まれていることなど、私たちが身につまされるテーマが、深く掘り下げられて描かれているからではないでしょうか。

 宮沢賢治は、作品中に登場する架空の理想郷に、岩手をモチーフとしてイーハトーブと名付けた多くの作品を作っています。3年前に妻と結婚25年の記念に訪れた岩手旅行で、記念館や美術館を訪れながら賢治の世界に浸ってきたことが思い出されます。そして、その年の12月には、美濃加茂市民ミュージアムで展示された、中山尚子(なかやま ひさこ)さんが「よだかの星」など、宮沢賢治の作品を題材に描かれたイラストを偶然見かけて魅了されたのでした。とても感動して妻に語りかけたことを覚えています。

 実は今回、縁あって中山尚子さんのお宅に訪問し、「よだかの星」を題材にした作品の中から、数点ジクレー版画にした物を店舗に展示しようということになりました。中山さんの作品に出合った頃は、珈琲自家焙煎店を始めようとは思ってもいなかったので、とてもご縁を感じるとともに、ご縁を繋いでいただいた方に感謝するばかりです。突然、中山さんのお宅に訪問することになった自分にも驚いたのですが、自然と背中を押していただいた不思議な感覚も驚きでした。

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コーヒー麻袋の活用 その3

 

 コーヒー麻袋を活用した店内のPOP用パネルを作るため、ホームセンターで木材を購入してDIY(Do It Yourself)です。釘を使用するのが面倒だったので、以前、椅子の布の張り替えに使用したホッチキス(家庭大工用)で、パチパチっと木枠にベニヤ板を貼り付けて、後はボンドが乾けばOKという手抜きで6枚作成しました。

 コーヒー麻袋は、産地によって麻の質や編み方もバラバラ、酷いのは生豆がこぼれちゃうんじゃないかと心配するような粗い網目もあります。デザインも元々分かればいいっていうくらいシンプルな文字だけの物から、イラストの入った物まで様々です。そこで今回は、ブラジル、エチオピア、グアテマラ、ケニア、コロンビア、ハワイコナを選んで作ってみました。店舗入り口の壁に飾る予定です。コーヒー専門店などでは、店内に生豆の入った麻袋を置いている所もありますが、小さな店なのでパネルという方法で展示します。

 コーヒーの麻袋の活用は、お客様に興味を持ってもらいたいという自分の想いなのですが、実際にお客様が何に興味を持つかとは乖離もあるかもしれません。それを感じたのが、ホームページにアップした動画の視聴回数に表れており、20余りのコーヒー関連動画の中で、自分が面白いと感じて作った実験のようなものではなく、コーヒー・ミルやパーコレーターといった道具の視聴回数が多いことに驚かされました。

 これから、来店いただくための仕組み作りを行っていきます。メンバーカードやメニュー構成、抽出器具の販売準備やコーヒーセミナー内容の検討など、店舗作りと並行して取り組まなければいけないことが、たくさんある中で、お客様目線を忘れないことが必要ですね。

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読書の秋

 読書の秋という訳ではないですが、現在公開中の映画「ふしぎな岬の物語」の原作である、「虹の岬の喫茶店」(森沢彰夫)を読んでみた。ストーリーは次のようものです。

 トンネルを抜けたら海が広がり、岬の先端に小さな喫茶店「岬カフェ」が現れる。店の前には見晴らしの良い位置に手作りの木のベンチと「案内犬」のコタロー。そして、とびきりのおいしいコーヒーを淹れてくれる初老の女性悦子さん。悦子さんの夫は32歳という若さで他界しており、夫が描いた絵、夕焼けに染まる海と虹の絵が喫茶店に飾られている。悦子さんは、どうしても絵の景色が見たくて、ここで喫茶店を営んでいるのだ。
 ピアノ弾きだった悦子さんは、喫茶店にやってくるお客さんの気持ちにぴったりくるような音楽を選曲して流してくれたりもする。
 妻を亡くしたばかりの4歳の娘を連れてやってきた父親には、「アメイジング・グレイス」を選曲し、卒業後の進路に悩む大学生には、彼の進路を決める女性との出逢いの場に相応しい、「ガールズ・オン・ザ・ビーチ」を、包丁を持った「研ぎ屋」の泥棒さんには、「ザ・プレイヤー」をプレゼント。そして、常連のお客さんタニさんが来るといつもかけてあげる曲は、タニさんからのリクエスト曲の「ラヴ・ミー・テンダー」だった。
 岬カフェに溢れる、淹れたてのコーヒーの香りとBGM、きらきら輝く虹の絵。その岬カフェで、ごく普通の人々が、ごく普通の生活をして、ごく普通の喜怒哀楽を繰り広げる物語です。だけど、その中で人々は自分のできる精一杯のことをして生きている様が、いくつかのストーリーを繋げていくのです。ちょっとホッコリする物語。

 ちなみに映画の方は、吉永小百合による、吉永小百合のための、吉永小百合が好きな人たちが作った映画です。「案内犬」のコタローはいませんし、少女の「ハッピーのどきどき、あるよ」が父親や悦子さんをハッピーにさせるのに、悦子さんの魔法の言葉「だいじょうぶ」にすり変わってしまうなど、ごく普通の人々の喜怒哀楽が、豪華俳優陣による、お祭り騒ぎになって全然ホッコリしませんでした。

 最後に気になったのが、物語のモデルとなった千葉県安房郡鋸南町にある「岬カフェ」が、観光地化してライダー達が立ち寄れないくらい普通でなくなったことや、映画で使用されていた「岬カフェ」の焙煎機が、自分が使用しようと思っている富士珈機の1k焙煎機だったことかな。

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紅葉の秋

 紅葉の秋を先取りすべく、長野県木曽郡上松町の赤沢自然休養林へ行ってきました。先日、店舗建築の契約を行った工務店の社長が「材木が好き」という繋がりではないのですが、この赤沢自然休養林は、青森ヒバ、秋田スギにならぶ、日本三大美林の木曽ヒノキの産地です。また、日本で初めてチェーンソーが使われた、「チェーンソー発祥の地」であり、森林浴発祥の地として、2006年4月、「森林セラピー基地・セラピーロード」の認定も受けています。いわば正真正銘の日本の森林なんです。忘れていました。ここは、江戸時代から、伊勢神宮の用材林として手厚く保護されていたこともあり、樹齢300年を超える巨木が多く残っているのです。こんなご利益ありそうな場所で森林浴を楽しんできました。

 この場所は、かつて木材の運搬に使用されていた森林鉄道が走っており、懐かしのディーゼル機関車に乗って樹齢300年の木曽ヒノキの林の中を駆け、渓流の美しい景色を楽しむこともできます。今年の運行は11月9日(日)までのようですから、お勧めの場所ですよ。

 この赤沢自然休養林へは、自宅から110km程とドライブにはちょうどよく、紅葉とは無縁の街から長野県に入ると、山並みの稜線近くが紅く染まり始めました。上松町のR19線から外れると、急に左右の山が黄色と紅のパッチワークが現れ、赤沢自然休養林の看板が見え始めるころには、紅葉のトンネルを抜けながらのドライブになります。好天に恵まれたせいもあり、到着する前から森林浴を楽しめます。

 森林鉄道は往復料金800円と少々お高目です。片道料金の設定がないので二人分1600円を支払い、通行手形のようなヒノキの切符をもらい乗車します。車窓の右には奥入瀬渓流をちょっと思い出させる渓流が流れています。(水量が違いすぎます)左には紅葉と木曽ヒノキの森を目にしながら、僅か10分弱のディーゼル機関車の旅は終了となりました。帰路は、7つの森林浴コースの中から渓流沿いのルートを選んで紅葉を楽しみながらの散策をしましたが、冬眠前のクマが出るらしく、所々にクマを驚かせるための鉄製ハンマーとレールの一部がぶら下げてあり、「キーン!」と鳴らしながら歩く様は、リアルに怖いアトラクションといったところです。

 落ち葉を踏みながらの散策で癒された一日でした。

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「あなた達はコーヒーが好きですか」

 コーヒーの焙煎と抽出を学ぶために、いくつかのセミナーに通いましたが、ある東京でのセミナーでのこと、講師である社長から冒頭「あなた達はコーヒーが好きですか?」と尋ねられました。参加者の多くが「そうです!」と答えると、「コーヒーが好きではなく、コーヒーを売るのが好きでなければいけません。」と諭されました。このセミナー参加者の多くが開業を目指しているので、この言葉には少なからずも衝撃でした。商売として行うからには、サスティナブル(持続可能な)を追求しなけけばならず、趣味の延長ではないことを見つめなおす機会になりました。

 ここまでは良かったのですが、この講師(社長)が同業他社の批判をしたり、ハンドピックを行わない、自分の焙煎所では直火式焙煎機でコーヒー豆を販売しているにもかかわらず、受講者へは自社製の半熱風式焙煎機を勧めるなど、興醒めする部分もありました。

 改めて自分に問い直してみると、「コーヒーが好きです。そして、コーヒーを販売することも、コーヒーを知ってもらうことも好きです。」という答えになります。これまで、このホームページを作成してきた中で、お客様にコーヒーについてもっと知ってもらおうと、動画や、歴史、クイズ、産地情報などを作成していく中で、これまで自分が多くのセミナーで学んだ過程よりも、具体的に表現する際に学んだことの方が多いことに気づかされました。インプットよりもアウトプットする時にこそ、学べるということです。

 同時に、その際に感じたことは、好きでなければ続かないという事実です。珈琲屋は決して儲かる仕事ではありません。チェーン展開や多店舗して薄利多売でなければ収益性は上がりません。コンビニ・コーヒーが台頭し、コメダが来れば喫茶店が潰れると噂される時代のなかで、新規に開業するためには、好きだからこそ出せるアイデアや努力、継続性があると思うのです。

 こんな事を考えたのは、工務店の社長が「材木が好き」というのを何度も聞いたからです。工務店の社員の方や設計士からも「社長は材木が好きですから」と、会うたび聞いていたので、以前の言葉「あなた達はコーヒーが好きですか?」と繋がったのかもしれません。諺に『好きこそ物の上手なれ』というのがあります。誰でも好きでやっていることは一生懸命になるし、それに関して勉強したり工夫したりするので、自然に上達するものであると。まだ始めてもいなにのに滑稽かもしれませんが、「コーヒーが好き」と言い続けられるようになりたいものです。

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コーヒー麻袋の活用 その2

 

 コーヒー麻袋の活用をしたいと思い、前回トイレマットを作成しましたが、今回は、トイレットペーパー等の小物入れと、観葉植物の鉢の装飾を作ってみました。次回は、店舗入口に飾る麻袋のパネルを作ろうと思っています。

 ところで、麻袋のことを「ドンゴロス」と呼ばれていることをご存知でしょうか。「ドンタコス」じゃないですよ。「ドンタコス」はお菓子で、「ドンゴロス」です。ドンゴロスの語源はヒンディ語のdungaree(ダンガリー)をローマ字読みして、だんだん変化してドンゴロスになったようです。
 ダンガリーは麻布のことではなく、デニムに似た綿布で、カジュアルなシャツやスカートなどにも使いますが、戦後の綿布がないときに、当時安価でふんだんにあった麻を編んで作ったことから、麻袋のこともドンゴロスと言うようになったようです。もともとは旧制中学校の制服や軍服が「ドンゴロス布」という目の粗い綿布で作られていたようです。ところが敗戦となり、綿布のない時代にドンゴロスで作られた袋と見た目が同じ麻袋もドンゴロスといわれるようになり、いつのまにかドンゴロスといえば麻袋のことになっていったようです。ちなみに、銀行で取扱う大量の硬貨を入れる袋もドンゴロスと言っています。

 コーヒー生豆は全て麻袋で運ばれているかと言うと、ブルーマウンテンだけは樽に詰めて運ばれます。時々コーヒー専門店で、ブルーマウンテンの樽がインテリアとして使用されていますが、ほとんどが展示用に作られているもので、実際にブルーマウンテンの豆が入っていたものではありません。ジャマイカでは、あの樽にこだわりがあるようですが、本来は通気性の良い麻袋がいいんだそうです。

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店舗工事契約しました

 今日、10月20日の大安の日、店舗工事の契約のため工務店へ訪問しました。土地探しから始まって、けっこうな時間が掛かりましたが、確実に前に向かって進んでいます。この工務店さんの皆さんとも、同級生の設計士との関係で繋がることができました。そして、地鎮祭を行ってもらう八幡神社も、神主さんが高校の先輩で、奥さんが同級生というご縁です。そして、お店を始めれば多くの方々とご縁ができることでしょう。そうしたご縁を大切にしながら、これからも人生を楽しんでいければいいなと考えています。

 これから具体的に進んでいくことになると思いますが、地鎮祭については11月13日の大安となりました。地鎮祭は我が家を建てた時以来なのですが、妻がアルバムを取り出して見せてくれました。黄色く変色した写真が16年前とは思えない遠い昔のようです。建築中の家のまえにいる子供たちが小さくて、時間の経過を感じさせます。同じように、このお店も、そんな時がくるんでしょうかね。今回の契約に際して一番嬉しかったのが、妻からの「契約おめでとう」というメールでした。感謝しても、しきれません。本当に、ありがたいかぎりです。

 今回、工務店が一宮市にあるということで、市内の自家焙煎店を見て廻りました。一宮といえば「モーニング」といわれるほど有名なので、コーヒーも期待していましたが、どうも違ったようです。

 店名は出せませんが、最初に自家焙煎の喫茶店を2か所へ行きました。それぞれ焙煎機があり、多くのお客さんでにぎわっています。雰囲気は一般的な喫茶店という感じなのですが、コーヒーが美味しくないのです。残念ながらカップを飲み干すことができませんでした。

 続いて珈琲豆売りのお店を2か所へ行きました。一つ目は、「BASE COFFE」という比較的新しいお店です。カフェ・スペースもあり、本日のコーヒーのコスタリカを飲みましたが、中米のコーヒーらしさ溢れる味で、美味しくいただきました。5kg焙煎機と200gのディズカバリー焙煎機が置いてあり、無垢の材木を使った店内が明るい印象を与えてくれます。もう一つは、一宮駅近くのにある「SOUTH LAND 南地」です。ここも豆売り中心ですが、カフェ・スペースがあります。入口横に3kg焙煎機があり、遠赤外線を出す装置が加えられた年代物です。聞けば30年前から営業されているそうで、そのころには自家焙煎の店は皆無だったそうです。他の店のコーヒーが不味かったと話すと、一宮はモーニーングがメインなので、コーヒーはどこも美味しくないのだとか。

 自宅に帰ってから「SOUTH LAND」のホームページを見ると、「Our Philosophy(私たちの哲学)」に店主の強い思いが出ていました。『美味しい珈琲かどうかという問題ではなく、飲める珈琲かどうかということなのです。』確かに、最初のコーヒーは飲めませんでした!

今回も、有意義な自家焙煎店巡りになりました。

 

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食欲の秋

 

 食欲の秋ということで、 秋の味覚を楽しむために、恵那市の第三セクター「明知鉄道」の名物企画「きのこ列車」に行ってきました。というより、妻の実家とその兄弟夫婦から誘われた訳でして、私たち家族も便乗したのでありました。
 この「キノコ列車」は、7種類ある同鉄道の食堂車の中でも一番の人気だそうで、始発の恵那駅から終点明智駅までの間、車内でキノコづくしの料理を楽しみ、復路はフリー切符による乗り降り自由の旅を楽しむという趣向です。料理に使われるキノコはマツタケ、ロージ、マイタケ、シメジなど5種類以上、地元産が多いらしいです。片道25キロの鉄道の旅を楽しみながら、起伏に富んだ田園と森の中をゆっくりと走るミニ旅となりました。

 いつもは30名が定員なのですが、今回は希望者がおおいようで、3両の特別列車です。私たちは真ん中の2両目に乗車し、さっそく料理に目をやります。

『明智鉄道きのこ列車の献立』

・季節の前菜盛り合わせ(長芋の蒲焼・枝豆・甘芋レモン煮・いなご)

・赤魚の白醤油焼き

・ロージの生姜醤油あえ

・松茸のフライ・舞茸の天ぷら・ししとうの天ぷら

・地元蒟蒻の煮つけ・煮豆・青菜・たまご巻き

・こも豆腐煮付け・しめじ・そなの煮付け

・雑きのこ煮付け

・いくちの酢の物・みょうがの酢の物

・松茸の土瓶蒸し

・きのこ御飯

・自家製漬物

・季節の果物

以上が「キノコ列車」のお品書きです。

 持参した缶ビール片手にいただきましたが、高級料亭と違って素朴な味わいで、列車のミニ旅を味わいながらの食事には充分すぎる料理でした。

 車中では、ガイド役の若い女性の車掌さんが、料理の説明と道中の観光ガイドを行って観光バスの雰囲気も味わえます。(さすがに、歌は無いですが)車窓には自分には見慣れた田舎の風景が流れていきますが、途中には岩村の日本一の田園風景、極楽寺のお地蔵さん、案山子コンクール作品の等を眺めて明智駅で食堂列車の旅は終了です。

 ビールとキノコ料理でお腹いっぱいになったので、折り返しに岩村駅で途中下車し、岩村駅前を散策して軽い運動です。久しぶりに岩村の町並みを歩きましたが、チョットしたピクニック気分です。晴天に恵まれてのミニ旅行は、食欲の秋を堪能する一日となりました。

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コーヒー麻袋の活用

 

 自家焙煎店としての特徴を出すため、コーヒー麻袋を何か活用できないかと以前から考えていました。元々コーヒー豆は生豆の状態で輸入され、大手メーカーや地域の焙煎メーカーが焙煎し、喫茶店やカフェに卸しています。 

 メーカーでは、大量のコーヒーを同じような味覚で販売するため、ブレンドという技術を使用して味覚の調整を行うため、ほとんどのお店では「ブレンドコーヒー」と表示されているんです。実際には上の麻袋のように、コロンビア、ブラジル、エチオピア、インドネシアなどの国々から輸入された豆を混ぜて(ブレンド)いるのですが、それぞれの国のコーヒー豆には味覚特性があり、美味しいと思えるコーヒーを味わうこともないのが実情です。

 コーヒーを選択して味わう経験をしてもらいたいため、自家焙煎店を始めるのですが、お店に届く生豆の麻袋を活用することで、焙煎されたコーヒー豆だけでなく、生産国にも目を向けてほしいと思っているのです。そこで、今回、コーヒー麻袋を活用して、左上のようなトイレ・マットを作ってみました。

 実は、コーヒー麻袋をネット検索している際、画像を見たのでパクッたんです。こんな使い方もあるんだと感心し、天日干しした麻袋を自宅のトイレ・マットから型紙を作って、ミシンを使って縫ってみました。多少目を覆いたくなるような出来ではありますが、その大雑把さに味があると勝手に思い込んでいるしだいです。

 

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芸術の秋

 台風19号の過ぎ去った後、朝夕の寒さが気になり、秋を感じる季節になりました。そんな訳で、芸術の秋よろしく、セラミックパークMINOで行われている、国際陶磁器フェスティバル美濃に行ってきました。このイベントは、1986年に第1回を開催後、3年に1度開催されるトリエンナーレとして継続的に開催され、2014年の開催で第10回を迎えます。陶磁器のデザイン・文化の国際的な交流を通じて、更なる陶磁器産業の発展と文化の高揚を目的として「土と炎の国際交流」をテーマに開催されています。

 私は地元ということで、初回から毎回見に行っていますが、正直盛り上がりがなくなっている感が否めません。メイン会場が総合体育館からセラミックパークMINOに移ったのもあるかもしれませんが、平面的な展示スペースになってしまって、ワクワク感がありません。イベントカレンダーを見ると、各地で秋に行われる行事も併記されていますが、このイベントとのつながりが読み取れませんでした。

 もう一つは、イラストレーターらによる展覧会、「第5回トライ・アーツ・クラブ展『童話と名曲の世界』」を瑞浪市地域交流センター「ときわ」で見てきました。10月30日まで行われる6人展で、今回で5回目となり、テーマは2つ、宮沢賢治の童話をテーマにした作品と、クラシックの名曲をテーマにした作品が並びます。色鉛筆や、アクリル、CGアートなど、
それぞれの作家さんが得意とする技法で描いた作品17点が展示されています。

 個人的には、中山尚子さんのイラストが好きなので、今回も楽しみに見てきました。4年ほど前に見た「宮沢賢治の世界」のイラストが気に入り、その後も何度か中山さんの作品を見てきましたが、やっぱり、やさしく奥深い愛情を感じる作品は素晴らしかった。お店に飾りたいんですが、オギソ画材の店主に聞いたら、「高っかいよ!」と脅されたので、チャリティ販売されていた葉書を購入して我慢してきました。 

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関刃物まつり

 

 昨日新聞を見ていた妻が、「関の刃物まつり面白そう!新しい包丁も欲しいし。」ということで、本日関市まで出かけてきました。関市は700有余年の伝統を持つ刃物のまちです。フェザーをはじめ、刃物の名店45店舗が、全長1,000mの本町通りに集結して、刃物大廉売市が行われ、市内各地で、古式日本刀鍛錬や刀剣研磨等外装技術の実演、居合道の据え物斬りや抜刀術の実演、刀剣展、アウトドアナイフショーなど刃物のまちならではの催しが、10月11日と12日に行われました。

 今回は初めての刃物まつりということで、メイン会場となる本町通り商店街へ向かい、妻の欲しがっていた新しい包丁を探して散策します。会場中心付近のステージでは、地元ミュージシャンの歌声が流れ、ウサギをモチーフに、耳はハサミ、新たな発展を表現した新芽のしっぽの関市のイメージキャラクター「関*はもみん」が来場者を歓迎していました。

 妻が気に入った包丁を見つけ、値引きしてもらった良い気分のまま歩くと、マーフィー岡田さんの実演販売をやってました。以前から欲しいと言っていたピーラーの実演販売だったので、こちらもめでたくお買い上げになりました。実演販売でさらにテンションがアップしたのか、続いて、草刈り鎌、竹切りノコギリと購入し、最後はパン切り包丁と楽しくお買い物を締めくくりました。

 帰りの車の中で、「今日は楽しかったけど、買いすぎちゃったから、明日からの食費節約しなきゃ。」と言っておりました。食事が質素になるのはちょっと淋しいですが、久しぶりに楽しそうにしている妻の様子を見ていると、自分も気分が良くなりますね。

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もう一度開けたくなる扉

 いよいよ店舗建設の契約を来週行うことになりました。店舗用の用地探しから始まって、具体的な建設予定まで進めることができ、少しづ実感がわいてきす。これから具体的な材料や色合いなどを決めてのですが、珈琲屋らしく何か特徴のあるものと考えたのが、入口の扉のノブをコーヒー豆の形にしたいというものです。そこで、同級生の鍛冶屋さんに出かけました。

 コーヒー豆の形をしたノブは珈琲専門店には時々見られるのですが、同級生の彼曰く、「うん、分かった。以前にもパン屋さんのドアに、フランスパンの形のノブを作ったことがあるから。」と、意外にもあっさり快諾してくれました。

 彼が最近手がけた作品には、魔女が住んでいるような洋館のアパートや、おとぎ話に出てきそうなパン屋さんがあり、非日常の世界観の建物ばかりでしたが、その中でフランスパンのノブを作ったお店のイラストを見せながら、「もう一度、開けたくなる扉になっている」と言ったことです。単なるお店に入るための扉ではなく、お客様にとって夢の扉のような期待感を持たせる扉でなくてはならないと、教えてくれました。う~ん、納得!

 業種は異なりますが、お客様が入る扉は同じです、期待を裏切るような扉にはしたくないですし、期待を超えるような自信もないと、正直な気持ちが出てしまいます。急に彼の言葉が重圧に感じちゃいました。

 ともあれ、先ずは、期待を裏切らないところからスタートです。小手先で奇抜さを狙うよりも、きちんとサービスできるお店にすることが基本ですから、そのために準備を怠らないようにしたいと考えたしだいです。

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新たな豆を焙煎してみた

 これまでコーヒー豆の購入は、2つの商社から購入していました。その中で色々な豆を試してお店で使用するつもりでしたが、SCAJの展示会で別の商社に興味を持ったので、今回、その商社から5種類の豆を試すことにしました。味覚比較するため、焙煎度合をシティとフルシティの中間ぐらいに合わせ、100g中の欠点豆の数を記録し、それぞれハンドドリップして飲み比べしました。

 産地ごとに栽培環境や精製方法、品種が異なります。味覚にはっきり表れるので本当におもしろいですね。この面白さをお客様にもお知らせしたいし、それぞれの産地に興味を持ってもらえるような工夫が必要だと、いつも思っています。例えば、カフェ・コロンビアでは8つの地域ごとに味覚の違いを説明していますが、本当に違うのか飲み比べる試飲会を開くとかね。それならグアテマラも出来そうだし。色々アイデアが出てきます。

 コーヒーがお米やミカンのように、産地や品種にこだわって楽しめることが当たり前になれば、毎日飲むコーヒーが味わい深いものになるのにな~。

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皆既月食

 

 満月が地球の影に入り、暗くなる皆既月食が今日の午後7時25分ごろから始まりました。家のベランダからデジカメで撮影しましたが、肝心な皆既月食近くには肉眼でうっすら見えても、デジカメには何も映りません。さすがチープなカメラです。8時45分ごろから部分月食が始まり、19時24分にはほぼ隠れました。その後には雲が邪魔をして見ることが出来ません。今回のように、全国で皆既月食が起きるのは2011年12月10日以来だそうです。なお、国立天文台によると、国内で見られる次回の皆既月食は来年4月4日だとか。

 皆既食の月が「赤銅色」になるのは、太陽光が地球の大気で屈折し、波長の長い赤い光だけがかすかに月面を照らすためらしいですね。高校生の時に手作り天体望遠鏡を作ったのを思い出します。レンズを研磨剤で磨いて、何かの薬でコーティングし、塩化ビニールの筒にはめ込んで、手作り木製三脚で月を覗いたことが懐かしいです。ぼんやり大きく見えた月に感動した記憶があります。

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クッキーの包装

 土岐市の道の駅「どんぶり会館」から望む御嶽山には、山頂付近から噴煙が上がっています。多数の犠牲者を出した噴火から11日を経過し、行方不明者の救出作業が行われている様子を見ると胸が痛いですね。私自身は御嶽山に登ったことはありませんが、スキーで何度も出かけたいたこともあり、親しみのある山です。以前に噴火した際には、スキー場へ向かう道が蛇行して、姿の変わった御嶽山を垣間見たのですが、今回のように多数の犠牲者が出ると、他人ごとではない気持ちになります。ちょうど、御嶽山よく見えるポイントの道の駅には、入れ替わり、車を止めて噴火する山を心配そうに見ています。行方不明者だけでも見つかるといいですね。

 ところで、クッキーの包装方法を改善してみました。これまで厚手の色付き袋に入れていたものを、透明の袋に変更して中身が見えるようにしました。味気ないので、リボンを巻いて内容品の表示シールを貼ってみました。妻からは「安っぽい」と批判され、子供からは「かわいい」と言われて板挟みですが、もう少し工夫してみましょうか。

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コーヒーを知りたい

 SCAJのイベントに出かけた際に、コーヒー生産国のセミナーを聴講したり、展示ブースで生産国ブースのコーヒーを試飲しながら、初めて聞く産地名や農園の写真を見るにつけ、「もっとコーヒーの事が知りたい」と強く思いました。

 帰宅して本棚の中から「コーヒー―その賢い買い方、選び方、焙煎、粉砕、抽出、そしてコーヒー全ての楽しみ方」を取り出して、自分が見聞きした産地をも見返しました。そして、ネット検索を使って、生産国の大使館やJICAの資料、珈琲屋さんのホームページをチェックしながら、コーヒー生産国19か国の情報をホームページにアップすることにしたのです。

 こうした目に見える形にすることで、各生産国の状況や歴史や文化に基づいたコーヒー作りが、なんとなく見えてきた気がしました。国をあげてコーヒーの品質向上するところ、大規模プランテーションから小規模農家まで、様々な場所や状況でコーヒーが生産されているます。同時に、開発援助といった名目で環境破壊が起きている事実や、同時に環境を守りながら生産されていることも再認識できました。

 こうして知りたいという気持ちが大きくなると、やっぱり産地に行きたくなります。しばらくは行くことが出来ませんが、将来の夢がまた一つ増えました。

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岐阜市の自家焙煎店巡り

 今日は、妻が午後から岐阜市で研修会があるというので、運転手をかってでて、研修時間中に岐阜市内の自家焙煎店を巡ることにしました。これまで、近隣の地区と愛知県の自家焙煎店を中心に巡ってきましたが、東濃地区から岐阜市は名古屋よりも遠く感じるので避けていたんです。

 先ず最初は、「山田珈琲」です。ここは、豆売り専門だけあって品ぞろえが豊富です。ビンに入れて量り売りするのではなく、全て計量された袋に入れて販売されています。試飲にボリビアのコーヒーを飲みましたが、店員さんに「ボリビアってどこですかね?」って尋ねましたが、「ちょっと待ってください」なんて言われちゃいました。確かに生産量が少ないですしね。ボリビアはコーヒーからコカインの原料になるコカの栽培に切り替わる農家が増えているらしく、将来は飲めなくなっちゃうんじゃないかな。

 次は、岐阜大学近くにある「せせらぎの風」です。ご夫婦で営まれており、奥さんの手作りケーキが美味しいです。マンデリンを飲みましたが、すっきりした苦味でコクがありました。店内にはフジローヤルの3kか5kの焙煎機が小窓越しに見えます。

 続いて「カフェ・カーダモン」。住宅街に淡いピンクのお店が建っています。店内に1k焙煎機が置いてあり、随分使われている感じでした。ここではシフォンケーキのハーフのセットをいただきました。コーヒーはブレンドです。自分がシフォンケーキを作っているので、メニューにあるとついつい注文してしまいます。

 岐阜市駅方面に向かって玉宮商店街にある「カフェ・カルトン」へ、エチオピアのイリガチャフェG1を注文。マスターから「中煎りですが」と声がかかります。確かに苦味は少なく、モカ独特の香りと酸味を楽しむことができます。店舗は狭いですが、コーヒー好きが集まる場所という感じがしました。

 玉宮商店街から車で数分のところにあるのが「さむ」です。ここは、豆売りがメインですが、カフェスペースもありました。年季の入ったディートリッヒの焙煎機がド~ンとあり、大きな商店街ということもあってか、次々にお客様が来店されます。そんな訳で、ここでは見学のみです。

 最後に、「珈琲ひぐち」の北一色店です。新しいだけあって清潔感があり、若い店員さんの接客も気持ちいいものでした。隣にある焙煎室は覗けませんでしたが、明るい店内でブラジルのパッセイオを美味しくいただきながら、妻を迎えに行く時間の調整です。

 気づいたら、朝と昼を合わせて7杯のコーヒーを飲んだことになります。でも、今回巡ったお店のコーヒーは全て美味しく飲ませていただきました。そして、豆売り店以外のお店では、すべてトイレに入って清潔さや備品などをチェックさせてもらいました。お店の雰囲気とトイレの様子はかなりリンクします。トイレの整理整頓具合や清潔さが、そのまま店内に通じます。

 その点では、妻とランチに入ったイタリアン風カフェはひどかった。店名は言えませんが、トイレは小物や造花がいっぱいで、それにホコリも被ってます。店内に入ってもオーダーは取りに来ないし、スープカレーとパスタが出てくるのが40分後、そして不味いという具合でした。そんな店にしないよう肝に銘じるのでした。 

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栗の渋皮煮

 地元の産直市場で瑞浪産の栗を見つけました。ここ、東濃地方では、中津川産の栗が有名で、栗きんとんの原材料として多く使用されています。けれど、価格的には今回購入した瑞浪産の栗は3割程安かったので、渋皮煮にしてみることにしました。

・栗を熱湯で数分茹でた後、そのまま2時間程そのままにして鬼皮を柔らかくします。

・鬼皮の一部にナイフ等でキズを付けると、手でも鬼皮を剥けます。

・渋皮の付いた栗を重曹を入れた水で茹でた後に水洗いします。これを3回繰り返します。

・重曹を抜くために水で2回軽く茹でて洗います。

・砂糖を加えて煮た後にそのまま冷まします。

 こんな感じで、出来上がった栗の渋皮煮をビン詰めにして熱処理し、保存しますが、一部は栗のパウンドケーキにしようと思っています。昨年も同様に作ってパウンドケーキにしました。評判が良かったので今回も挑戦です。この様子を見ていた娘が、「その栗を使って何か作ってみようかな」と言ってましたから、この渋皮煮も意外に早く無くなるのかもしれません。こうして、お菓子を通して子供とつながることができる家庭ってのも、けっこういいもんだと思うのでした。

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10月1日は「コーヒーの日」

 10月1日は「コーヒーの日」です。知ってる人は少ないですよね。なぜそういうことになったのかというと、コーヒー国際協定によって新年度は10月からとなっており、それで新年の到来をお祝いする意味合いと、日本でのコーヒーの消費量が秋冬季に増えることから、1983年に全日本コーヒー協会が定めました。

 コーヒー年度が10月にはじまるのは、世界一のコーヒー生産国、ブラジルの生産状況に関係しています。ブラジルのコーヒーの生産量は、世界の全生産量の約30パーセント。そのためこの国の収穫高や品質は、世界のコーヒー市場の動向に大きな影響を及ぼしています。そんな事情から、毎年9月にほぼすべての収穫を終えるブラジルのコーヒー栽培のサイクルに合わされてコーヒー年度が決められているのです。

 コーヒーの日が近いということから、通っているお店からDMが届いたり、メールでのイベント案内を受信しています。一年に1度のイベントとして色々企画されているようです。私も来年は楽しい企画を考えなければと思います。 

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