可睡斎と浜松餃子

総務省が26日も発表した2023年の家計調査で、浜松市の餃子の1世帯(2人以上)当たり年間支出額は4041円と、3年ぶりに日本一となり、宮崎市(3497円)が2位、宇都宮市(3200円)が3位と発表されました。そのニュース聞いていた妻が、「浜松餃子を食べてみたい!」と言い始めます。

 どうやら、2月1日に放送された「秘密のケンミンSHOW」で、静岡県内に41店舗を展開する静岡県最大のローカル餃子チェーン店、「五味八珍」が紹介されたことが影響したようです。看板メニューの餃子が1日に22万個製造するほど超人気商品のうえ、静岡キッズの餃子デビューは「五味八珍」が定番といった内容でした。「あんたは静岡キッズじゃないだろ!」と突っ込んだものの、スーパーに売られている浜松餃子とは違うはずだと譲りません。

 そんなある日、町内の窯元の方から、静岡県袋井市にある禅寺「秋葉総本殿 可睡斎(かすいさい)」で行われている、「可睡斎ひなまつり」の招待券をいただきました。可睡斎には秋葉山総本山の火防守護である秋葉三尺坊大権現が祀られていることから、火を扱う窯元として長年訪れているそうです。そんなこともあって、何かの縁だろうと思い、袋井市の「可睡斎ひなまつり」を見た後に、浜松餃子を食べに「五味八珍」袋井店に行くことにしたのです。

 高速道路を使って約1時間50分で可睡斎に到着します。平日ということもあって参拝される方も多くなく、ゆっくり山門をくぐると、そこには「一年安鯛みくじ」と書かれた、宝船の中に鯛の形をした置物のおみくじがあります。当初は「福釣りみくじ」として竹竿で釣り上げる仕組みになっていたようですが、不評なのか「一年安鯛みくじ」となっていました。ちなみに、妻が選んだ鯛は「小吉」でした。

読経の声が境内に響き渡る中、「ひとさすりで福を招き、ふたすりで徳を授かり、みさすりで満足を戴く」というおさすり大黒」のお腹をさすり、輪蔵堂の輪蔵を時計回りに一回転させ、「大蔵経」を読んだことと同じ功徳をもらいます。もう既に、ご利益だらけです。

御真殿から東の山を上っていくと、武田信玄に追われた家康が穴に隠れて難を逃れたという「出世六の字穴」を見た後、国登録有形文化財・瑞龍閣へ足を運び、目的の32段、1200体のおひな様が飾られている「可睡斎ひなまつり」会場に入りました。ここに飾られる人形たちは、供養のために納められたひな人形で、役目を終えたひな人形に新たな命を吹き込むことで、ものを大切にする心を育むとともに、日本の伝統文化に親しんでほしいという思いが込められているのだそうです。

そんな可睡斎を出た後に、第二の目的地である「五味八珍」袋井店で浜松餃子を食べます。放射線状に餃子が並び、中央にもやしが盛り付けられた浜松餃子は、タレがなくても十分美味しくボリューム満点です。欲張ってセットメニューを注文したため、お腹いっぱいで苦しくなります。二人とも浜松餃子には大満足です。ただし、餃子以外はイマイチでした。(あくまでも個人の感想です)

帰りに浜松フラワーパークへ立ち寄り散策し、久しぶりに車で遠出をした一日でした。