鬼は外!

今日23日は節分です。「季節を分ける」ことを意味していると言われる節分ですが、季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられており、それを追い払うための悪霊払いの一つが「豆まき」なんだとか。元々は中国の風習が伝わってきたもので、昔、京都に鬼が出た際、毘沙門天(びしゃもんてん)という神様のお告げで、豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治できたというお話から節分には豆をまくようになったという説があります。

また、西日本の地域では、昔から節分に鰯(いわし)の頭を ひいらぎの枝に刺して、家の門などに飾る 「節分いわし」又は「柊いわし」の風習があり、我が家でも子供の頃から行っており、今朝も玄関と裏口に飾り付けておきました。鬼がいわしの臭いと 「鬼の目突き」と言われる柊(ひいらぎ)のトゲを見て逃げ出すんだそうです。

 古くから日本に伝わる鬼伝説ですが、それは単なる怪物の一つではなく、人の怨霊、伝説上の神、妖怪、宗教上の存在などさまざまな形でイメージされます。ところが、岐阜県郡上市にある「念興寺」には、「鬼の首」と呼ばれる、頭部より2本の角の生えた頭蓋骨が安置されています。950年ごろ、藤原高光が天皇の命令で瓢ヶ岳(ふくべがたけ)で討伐したものだと伝えられていますが、その正体は本物の鬼なのか正体不明のままとのこと。 

 まあ、鬼の正体はいろいろあれど、この世で一番怖いものは人間自身ではないでしょうか。人間の中に潜む欲望や怨念、嫉妬などが表に出たとき、鬼の姿へと変わっていくのだと思います。そんな姿にならないよう、「鬼は外!福は内!」、ついでに「腰痛去れ!」。