水仙トイレ

今朝、トイレに行くと、妻から「水仙を見た?」と聞かれます。当然、窓際に置かれた水仙の花など見る訳もなく、「見てない。」と答えると、予想通り不機嫌になりました。とっさに、「これが本当の水仙トイレや~。」と返したものの、失笑に終わったのでありました。

昨日から2月に入り、庭の水仙も徐々に開花が始まったようで、咲いた水仙の切り花をトイレに飾ったようですが、背を向けるトイレでは視界に入らないのですよ。せめて洗面台にでもあればと思った朝でありました。それにしても、水仙は春を告げる花と親しまれているだけあって、ちゃんと季節を見極めて咲くものです。

水仙の「仙」は「仙人」を表しています。仙人とは山奥で修行して不老長寿や千里眼、瞬間移動などの神通力を身に付けた人のことで、昔から中国には仙人と呼ばれる人が多く居たといわれています。中国古典「天子神解章」には、「在人之人仙,在天曰天仙,在地曰地仙,在水曰水仙,能通化之曰神仙。故神仙之道有五,其学之门则一焉」(仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙。)とあります。 

水仙の名前は、この古典にある仙人の階級の一つ水中に在る仙人の「水仙」を、音読みしたものとのこと。水仙の花は水辺に育ち、寿命が長く、清らかな花であることから仙人との共通点が多いことから付いたようですが、今週から腰痛に苦しむ私は仙人にあやかりたいと思っております。どこからか、「修業が足らん!」との声が聞こえてきそうですが。