ぶらり自家焙煎店(瀬戸)

以前、瀬戸市からコーヒー豆を買いにみえるお客様から、「新しい珈琲屋さんが何軒かできたけど、なかなか自分の好きな豆がないの。」と言われていました。その時は余り気にも留めていませんでしたが、ちょうど、藤井聡太八冠が王将戦第二局で勝利したというニュースを見たので、久しぶりに瀬戸市へぶらりと出かけ、自家焙煎店を巡ることにしたのです。

 先ず、最初に向かった店は、瀬戸赤津ICから東拝戸町へ入った場所にある①「七○ コーヒー ロースター」(瀬戸市東拝戸町75)です。2019年の春にオープンようですが、以前は日進市の方でお店を構えていたようです。倉庫の一角を改装して店舗にされていますが、一歩中に入ると、Avantgarde DUOスピーカーが目に留まります。店内で流れる音楽はジャズのコンピュレーションアルバムCDを普通のスピーカーで流していましたが、壁にはジャズのLPレコードが並んでいたので、きっとレコード再生の時にはすっごいスピーカーから曲が流れるんでしょうね。ちなみに、ここではエチピア・イルガチャフのナチュラルを飲みました。

 そこから瀬戸市の中心街へ向かい、「せと銀座通り商店街」に20224月にオープンした②「little flower coffee」へ行きます。寂れた商店街には似つかわしくない明るい店内では、奥に立派なプロバット社の「Probat PIII」が鎮座しております。いかにも今風な店は、TRUNK COFFEEで働いていた方が始めたそうです。ここではケニアを飲みました。ここの商店街は藤井総太八冠でいつも話題になる場所で、商店街の中には将棋の駒を模した商品もいくつか並んでいます。

 そこから歩いて向かった先は、「せと末広町商店街」に20222月にオープンした③「Seto Coffee」です。ここではエチオピア・イルガチャフ・ドゥメルソのナチュラルを飲みます。七○ コーヒー ロースター」と同様のハイローストです。店主が瀬戸市内の珈琲屋さんの話をしてくれ、「瀬戸市がコーヒーの街になればいい。」と夢を語ってくれます。瀬戸市出身らしく、瀬戸焼きそばの話で盛り上がり、焼きそば「一笑」の移転先を教えてもらって、久しぶりに瀬戸焼きそばを頬張りました。

 最後に、最近オープンした店ではないのですが、Seto Coffee」の店主が勧めてくれた④「Vousho Coffee factory(ボウショコーヒーファクトリー)」(瀬戸市銀杏木町1)へ行きます。珈琲の香りに包まれながら自分の時間をのんびりと過ごせるスペースをコンセプトに、店主お気に入りのサブカル系コレクションを展示している自家焙煎珈琲&ギャラリーです。もっとも、外観が店舗に見えないので入るのに勇気が必要。2階のギャラリースペースでは、絵画、やきもの、写真などの展示会が毎月行われているようですが、店主の座る椅子の近くには周りに似つかわしくないリュックが吊るしてあります。不思議に思って尋ねると、「アメリカにバッグパッカーとして行っていたから。」とのこと。ユニークな雰囲気の店でしたが、ここで飲んだブレンドが一番美味しく感じました。

 今回、瀬戸市内の珈琲屋4店舗を巡りましたが、どこも個性的な店とあって、まめ蔵が特徴のない店だと気付かせてくれます。でも、それが良いんだと思っている私です。