今年最後の営業日

『生まめを まめに焙煎し 楽しく まめに暮らす』。今年も、この目標に向かって珈琲屋をしてきましたが、毎日焙煎をしながら楽しく暮らした一年になりました。本当に感謝するばかりです。

特に、12月は焙煎をする機会が増えるため、焙煎とハンドピックを繰り返しながら、いつもより多くのお客様と触れ合うことが出来ます。年末だということで、数か月に一度くらいコーヒー豆を買いに来る方や、何年かぶりに大きくなった子供さんと一緒に来店される方など、思いがけない出会いもあり楽しい日々です。そんな喜びに浸りながら、今年も、この一年をデータで振り返ってみようと思います。

先ずは、開業から今年までの「年間の売上と来店客の推移」を見てみます。有難いことに、開業から前年の売上を上回る状態が続いています。理想としている大きな上下の変動がない、持続可能な低空飛行がベストだと思っている私にとっては、上出来な状態となっています。ただ、この間には来店客数の変動が大きくあり、必ずしも理想の状態ではないのですが。

どんな店であれ、必要なところは利用され、必要でないところは利用されなくなります。たとえ新型コロナウイルス感染が流行したからといっても、人は必要なところへは行くので、これも例外ではありません。必要でないと感じた方があったからこそ、コロナ禍は来店客数が減少したのでしょう。

今年はコロナ禍が終わったかかのように、マスコミや政治が喧伝したこともあり、春先には過去最高の来店客数を記録しましたが、夏以降は徐々に例年並みに戻り始めました。結果的にコロナ禍前を上回る来店客数となりましたが、その上昇率と比べて売上額は伸びていません。理由は、巣篭り需要によるコーヒー豆の販売額が減少したためであり、「コーヒー豆の販売額推移」をみても明らかです。

そんな売上の減少を少しだけ下支えしたのが、ロールケーキといったスイーツの販売です。「スイーツの販売額推移」をみれば、過去最高の販売額となっています。スイーツを食べる方は当然コーヒーも飲まれる訳で、結果的に客単価を上昇させることに繋がる効果があるのです。スイーツは原価率が高い商品のために利益は低くなるものの、集客効果もあり、その中でコーヒー豆の販売に結び付くお客様を生み出すこともあります。品数を増やすことは難しいのですが、必ず一定数は準備したい商品です。 

来年は10年目を迎える年となります。コーヒーを取り巻く環境や、国内外の政治経済は相変わらず混乱しています。だからこそ、まめ蔵で美味しいコーヒーを提供できるようになりたいと思いながら2023年を閉じるとします。多くの方々に感謝!感謝!