もうヒガンバナが!

今朝、自宅のリビングの窓から庭を見ると、ヒガンバナの花芽が何本も出ているのを見つけました。先日までは何も無かった所に突如、アスパラガスのようにニョキニョキで姿を現し、先端には苞が見られ、数日中には赤い花の蕾が顔を出すことでしょう。そして、お彼岸前には放射状に広がる花を咲かせます。確実に秋を迎えていますね。

朝ドラの牧野万太郎は、「雑草という名の草はない。草花には、そこで生きる理由がある。」と言っているとおり、ヒガンバナの根は河原の土手や田んぼや畑の畦道をしっかりと固めてくれ、雑草を駆逐してくれることから、農家が田んぼや畑の畦道に植えていました。さらには、球根の有毒性や臭いによる効果で、モグラやネズミの被害にあわないといいます。

ヒガンバナの球根には、リコリス属(ヒガンバナ属)の植物に見られる、強い毒性のある「リコリン」という物質が含まれており、人間が誤食すると死に至る場合もあるそうで、子供の頃から球根には毒があることは知っていました。ところが最近になって調べてみると、そのように強い毒を持つにも関わらず、飢饉や戦争などで食料が不足した時の食糧とされた時代もあったようです。江戸時代頃まで、根茎を数日間水にさらして毒抜きをし、でんぷんだけを取り出して非常食にしていたようです。(試しませんが) 

 日中は最高気温が30℃を超える日が続き、まだまだ残暑厳しいですが、確実に季節が変化していることを実感した朝でした。