手話カフェ

岐阜市には、今から41年前(1982年)に旗揚げした「岐阜ろう劇団いぶき」があります。この時期は、日本各地でろう劇団が旗揚げされる草創期でもあり、岐阜県と滋賀県の境にそびえる伊吹山と、新しい息吹になぞらえて「いぶき」と名が付けられたそうです。

そんな「岐阜ろう劇団いぶき」の代表である河合依子さんが、岐阜市神田町3-3 加藤石原ビル二階にある「喫茶 星時」に出向いたのは、ここで演劇の公演があると聞いたからです。それ以来、度々この店に足を運んでいました。

店主の樋口尚敬さんは、築60年近く経過した雑居ビルをリノベーションしたアトリエビル「カンダマチノート」を気に入り、6年前、二階にカフェを開いており、店内の小さな黒板には、演劇やヨガ、写真など幅広いジャンルのイベント書き込まれています。そして、その横の本棚には文化芸術に関する本が沢山あり、なんだか文化を楽しむ秘密基地のような感じです。

そうした店の雰囲気に河合さんが気に入り、店主に「手話カフェ」の話を持ちかけたそうです。そして、今年3月から第二日曜日の18002100に始まりました。「手話カフェ」の時間帯は、キッチンには樋口さんが立ち、注文を取ったり、飲み物を運んだりするホールスタッフをするのは河合さんのほか、劇団仲間の奥田しのぶさんや土田靖代さんが行っているそうです。そして、2030からは手話講座が行われ、絵本の読み聞かせなどを披露するんだとか。

先日開催された「手話カフェ」には、なんと45名もの参加者があり、座席数17席では足らず、折りたたみ椅子を準備して対応されたようで、今後の運営の在り方を模索されている様子です。最近の手話ブーム的なものもあるかもしれませんが、中心となって活動されている河合さんや奥田さんらの人柄によるところが大きいと思われます。 

 そんな「岐阜ろう劇団いぶき」の公演が930日(土)14:00より、土岐市から近い可児市文化創造センターで行われます。演目は「市民鑑賞会 手話狂言の魅力を知ろう」です。久しぶりに見てみたいのですが、9月には臨時休業日を一杯入れたので、今回は諦めるとしますか。