金属疲労

金属は強度が高いと言っても、負荷を繰り返し長期間に渡って受けていくうちに亀裂が生じたり、強度が落ちて破壊に至ることがあります。これを金属疲労と言いますが、まめ蔵の店舗に使用しているスイングドアの蝶番も、つい先日、金属疲労によって断裂してしまいました。

ちなみに、スイングドアとは自由蝶番(ヒンジ)を軸に、内・外、どちらへも開閉ができて且つ自然に閉まる扉のことです。厨房区画と客席を分ける際に使用されるもので、「自在扉」や「バタ戸」なんて呼び方もあります。とりあえず、二カ所の自由蝶番のうち一か所だけだったため、破損した蝶番を外してAmazonへ注文しておきました。(2,994円)

そして、昨日Amazonから届いた蝶番を取り付けようとしましたが、金具のサイズが同じでも、ネジ穴の位置がズレているためネジが入っていきません。仕方がないので、ホームセンターへ行って穴開けドリルを購入し、今朝、やっと取り付けが完了しました。金具はこうやって代替品を取り付ければ済むのですが、人間はそんな訳にはいきません。まあ、楽しいことだけを選択している私には今のところ無縁かも知れませんが、加齢という自然の劣化は避けられませんね。

金属疲労は困ったものですが、「勤続疲労」も厄介なものです。昨日、数か月ぶりに来店されたお客様は、その勤続疲労に悩んでおられました。2月以降来店されてなかったので、「転勤したのかと思ってた。」と話すと、「いやいや、管理者が変わって現場が厳しくなり、病んでしまった社員のカバーをしなければならず、中々足を運べなかったんです。」とのこと。

来店の度、意欲的に仕事へ取り組む姿勢を聞いていたのですが、今は、「このままでいいのか?」、「将来、管理者として転々とすることが自分のやりたいことなのか?」、「自分ならこんな感じでやるんだけれど。」など悩んでおられました。仕事が出来る人だけに会社へ勤務することの意味を考え直そうとしているようですが、仕事に疲労を感じている状態では良い考えは浮かばないものです。「とりあえず、もう一杯コーヒーを飲んでから。」、そういって試飲用のコーヒーを出しました。 

話を聞くだけしか出来ませんが、いつものように元気に挨拶して帰って行く姿を見て、「また、来てくれるかな?」と期待しつつ、コーヒーカップを洗うのでした。