地図看板広告

先日、調理室でクッキー生地を作成中、「すいませ~ん。」との声にカウンターへ出てみると、ワイシャツを着た一人の中年男性が立っていました。すると、地図看板を手に持ち、「社長さ~ん!」といって近づいてくるので、「ウチはソレやらないから!」と素っ気なく返事をしてお帰り願ったしだいです。

所謂、町内地図看板を公民館近くに設置し、地図に掲載した会社から広告料をもらうという商売です。ちなみに、公民館には設置できないので、公民館近くの民家に「町内の方のためですから。」などといって掲示しているんですが。その広告料も3,000円から4,000円程度で、高くも安くもないといった価格設定で、「まあ、載せといてもらうか。」といった会社が何社かあるようです。

開業以来、タウン誌等にも掲載していないので、こうした広告媒体には全く関心がありません。むしろ、地図看板に広告媒体としての価値が存在するんだろうか?という疑問しかありません。そもそも、実際に掲出されている地図看板を見ても、地図としての要件が備わっていないいような直線的で、大雑把な書き方ですから、これを見て行きたい場所へ辿り着けるか怪しいものです。

一応、営業にやってきたのは東京都内に本社を置く〇〇企画で、岐阜市にも営業所がある会社でした。ホームページを見てみると、『ご利用になる皆様へ 「身近で便利な道案内のお手伝い」、事業主様へ 「集客力を高めるための広告製作のお手伝い」』謳っていますが、こうした地図看板は時代に合わなくなっていると思われ、正直、「今でも営業してるんだ!」という驚きでした。 

 スマホやPCで情報を得るのが普通になっている今日ですが、今回のような地図看板広告、新聞広告、情報誌・カタログ、交通広告、ポスティングといったアナログ広告は未だに健在です。一見して効果の薄いものだと感じてしまいますが、存在し続けるからには、それなりの効果があるのでしょうね。「見つけた感のある店」を目指す私としては、今後も目立たぬようにしていきますが。