カタクリの群生地へ

 定休日の今日は、妻と共に可児川下流域自然公園のカタクリ群生地を見に行ってきました。今週の25日(土)・26日(日)にカタクリまつりが開催されるますが、観光協会の開花状況を覗くと見頃なっており、鳩吹山の北斜面約7,000平方メートルが、約10万株の淡い紫色の花で覆いつくされていました。

 カタクリの生態は実にひたむきで、応援したくなるような生き方をしています。ブナ林などの落葉樹林の林床で、冬の間は落ち葉の下で寒さにじっと耐え、まだ樹木が目覚める前の早春に芽を出して葉を出し花を咲かせます。春が深まり周囲の草木や樹木に葉が覆い茂り光が差さなくなると、葉を落として再び土の中で眠りにつくのです。そして体力を温存しながらじっと春を待つという、まさに早春限定の草花なのです。

 また、種から花が咲くまでに最短でも7年もかかり、1年目は芽を出すのみで地上部は枯れ、2年目~6年目は春に葉を1枚だけ出すのみ、7年目にして、ようやく葉を2枚出して花を咲かせます。その間、球根に栄養をためて花を咲かせる準備をするのですが、時には人間によって球根を奪われ、片栗粉になってしまいます。

 ただし、大量生産され市場に流通している大半の片栗粉は、ジャガイモ(馬鈴薯)から製造される馬鈴薯デンプンです。馬鈴薯粉であることから、英語ではポテトスターチ(Potato starch)とか、ポテトフラワー(Potato flour)と呼ばれております。

 この辺の表記に関しては、片栗から作ったものではないのに片栗粉としており、表示違反にならないのか疑問が残るところですが、片栗粉はそれ全体が商品名、既に一般に広く定着した商標なんだとか。片栗の粉ではなく「片栗粉」と言う名前の澱粉粉であり、原材料にきちんとした表記が有るなら不当表示には当たらないそうです。 

 例年よりも早く咲いたカタクリの花を見ながら、花粉症も早く終わってくれないかと願う店主です。