持続可能な低空飛行

2月は思いのほか忙しく、体力的にも精神的にも疲れてしまいました。月末にデータを見てみると、なんと12月よりも来店客数と売上額が多くてビックリです。いわゆる「二八(にっぱち)」といって2月は売上が落ち込むと言われる時期なのに、なんでそうなるのか不思議でなりません。正直、異常値とも言える数字に驚いたと同時に、その反動が心配になってきます。

 経済産業省でも「経済解析室ひと言解説集」の中で、「二八」について過去に取り上げており、「小売業の活動が2月に落ち込むということは確かなようです。2月は日数が少ないので、活動量が2/30.4=6.5%程度落ち込むのは当然といえば当然です。一方、8月に前後の月に比べて落ち込むかというと、そういう傾向は読み取れません。飲食料品小売業では、寧ろ8月の販売量が多くなっています。小売業全体で言えば、2月の落ち込みや12月の盛り上がりが特徴的で、8月の水準は寧ろ平均的です。」と書かれており、やはり2月の増加は不思議です。

 そんな心配を他所に、3月に入ると例年のペースに戻ってきているような気配です。余計な心配だったかもしれませんが、未だに2月の疲れが抜けきれておらず、どこか元気が出てきません。そこで、定休日に向かった先が焼肉の店です。一人焼肉ができる店で、ホルモンの盛り合わせを注文しました。そうそう、ついでにホルモンの唐揚げも。ガッツリ食べて元気を出そうという魂胆です。

 時々、「忙しいのはいいじゃないか!」とか、「そんな贅沢言ってるのはお前だけだ!」と、忙しい状態に困った顔している私を叱るお客様がいらっしゃいます。しかし、「生まめを まめに焙煎し 楽しく まめに暮らす」を目標にしている私としては、「生まめを まめに焙煎」できるのは良いものの、「楽しく まめに暮らす」が出来なければ本末転倒だと思っているので、持続可能なくらいがちょうどいいのです。(また叱られそうですが)

 それに、一番危惧しているのが、一人で全てやっているスタイルなので、キャパオーバーになってしまうと、品質が落ちる結果になることです。人間は基本的に欲張りで怠け者の生き物なので、環境が整えばそんな行動を取ってしまうものです。だからこそ、「あれ?美味しくないぞ。」、「期待していたものと違うんじゃないの?」などとならないためには、自分が出来る範囲でやらなければいけないのです。 

 持続可能なレベルで低空飛行を続けることが、私にとってはベストだと思っています。朝ドラみたいに、「舞いあがれ!」を夢見ていないのです。