雛巡り

現在のひなまつりは、一般的には新暦の33日に行われていますが、東濃地方では旧暦の43日に行うところが多く、我が家でも3月上旬ごろにお雛様を飾っています。そこで、明智鉄道沿いに明智・岩村・阿木と一足早くお雛様を巡る「雛巡り」へと向かうことにしました。

 先ずは最初に、既に25日(日)から行われている、恵那市明智町の「日本大正村おひなまつり」です。大正ロマン館や明智文化センター、大正村資料館で、ひな人形約千体がずらりと並んでいるところを見に行きます。大正村では、大正ロマン館と大正村資料館で亀山正己土びなコレクションの展示があり、明智文化センターロビーでは大型段飾り展が見られます。子供の頃に見た記憶のある土雛に懐かしさを覚えました。

 続いて、恵那市岩村城下町本通りで行われる「いわむら城下町のひなまつり 」を見に行きます。開催期間は31日から43日までで、35日に桝形特設ステージでオープニングイベントが開催される前なのですが、重要伝統的建造物群に指定された歴史の町並み約100箇所(家の軒先やギャラリーなど)には、既にお雛様が展示されています。そんな街並みを散策しながら、かんから屋で「かんから餅」を土産に買うのが岩村に来た際の恒例なのです。

 最後に向かったのは、中津川阿木にある「中の島公園ふれあいの里」で、31日から35日まで開催される「あぎの里のひなまつり つるしかざり」です。ここも岩村と同様に開催期間前でしたが、準備中のところを覗くと「どうぞご覧になってください。」と案内されたので、遠慮なく独り占めして見てきました。ここは、阿木地区の公民館講座として始まった「つるしかざりつくり」をきっかけに、サークル活動として「つるし雛」や花や生き物、食べ物などいろんなものも作られ飾られています。会場となるホール全体に飾られた「つるしかざり」は圧巻の美しさでした。 

 昔懐かしい土雛をはじめ、自宅に眠っていた雛人形が町並みを彩った光景も良いのですが、お母さんが着物をほどいてお雛様を縫って作った、素朴なお雛様飾りの「つるし雛」は、一つ一つに、お母さんの思いや願いがこもっており、より美しく感じたしだいです。