寒川神社にて

神奈川県高座郡寒川町には「寒川神社」という、相模国一之宮(地域でもっとも社格の高いとされる神社)と称され、約1600年の歴史を持つ神社があります。朝廷や源頼朝などの武将や民間と幅広く信仰され、地相、方位、家相、日柄、厄年など由来する全ての災禍を取り除き、福徳開運をもたらす唯一の八方除守護神とされているそうです。

 日曜日に臨時休業したのは、この寒川神社で孫のお宮参りと、お食い初めを兼ねた行事に参加するためでした。あらかじめ娘夫婦が準備をしていてくれたこともあり、参集澱に集合するのみで、後は神社の担当者からの指示でスムーズに行事が進みました。規模の大きな神社は何と便利なものかと感心しきりです。

 それにしても、寒川神社は人気のようで、多くの参拝者が最寄駅から次から次へと降りて訪れます。私達夫婦にとって初めての場所でしたが、駅を降りると全ての人が神社へ向かって歩いていくので、道に迷う心配は要りませんでした。そして、お宮参り祈祷者専用の車で祈祷受付者の行列を横目に専用待合室を利用しこともあり、本来、正面入り口となる三の鳥居から参道、本殿へと向かわなかったため、余計に参拝者の多さに驚いたしだいです。

 本殿から参集澱へ参道を歩いて向かうのですが、境内の門に大きな「ねぶた」が飾られています。「ねぶた」といえば青森県です。違和感を覚えましたが、どうやら、厄よけを願う「迎春ねぶた」として12月下旬から223日まで飾り付けられているとのことです。幅9メートル、高さがおよそ3メートルの大きさで、国家安泰と五穀豊穣の神の瓊瓊杵尊と、安産の神の木花咲耶姫、それに木花咲耶姫の子どもの火遠理命が描かれていました。 

 普段、自分の行くところは自分で決めて向かうのですが、こうして娘夫婦の決めた場所に身を任せるように出かけると、思わぬ発見や驚きに出会うことができます。たまには良いもんだと思いながら寒川神社を後にしました。