飲食店の廃業

お客様から、「今年1月、町内に開店したカフェが12月で閉店になるって知ってた?」と尋ねられました。調べてみると、確かに古民家をリノベーションしたオシャレなカフェが、instagramで閉店を知らせています。

飲食店経営は難易度が高く、1年以内に30%2年以内に50%3年以内に70%5年で80%以上が廃業してしまうといわれています。廃業する主な理由は、初期投資の大きさ、一度始めたらやり直しがきかない、運転資金不足、準備不足・計画・戦略が不十分、自分好みにこだわり過ぎる等々、ケースバイケースではあるものの、特に「喫茶店」という業種で見ると、そもそも儲からない分野なのです。

それが分かるのが総務省統計局のデータで、事業所数の最も多い「一般飲食店」の内訳を産業小分類別にみると、事業所数の構成比では、「喫茶店」が19.9%と最も多いにも関わらず、収入額の構成比では、「一般食堂」が17.3%と最も多く、次いで「日本料理店」が15.6 %、「中華料理店」が14.0%となっており、「喫茶店」は何と8.1%と低いのです。喫茶店の店舗数が多く、競争相手がいて収入額が少ないというのではなく、そもそも客単価が低いために儲かたない業種なのです。

コーヒー豆の豆売りを主とする珈琲屋についても同様で、過去のブログにも記しましたが、生豆商社のセミナーにおいて、大卒並みの収入のある人は全体の一割という話があります。実際に生豆を卸している商社の担当者としては、どれだけ売れば採算が取れるのか分かっているので、「なるほどな~」と感心しだいです。 

 飲食店経営は難易度が高いからこそ、事前準備が大切であり、ブームといった一過性の流れに乗るのではなく、長く続けられる仕組みづくりが必要になります。などど、いっている私と言えば、まめ蔵が8年経過を迎えようかといったところであり、いつ廃業の危機に陥るかも知れません。先ずは、精進!精進!なのです。