本日のコーヒーは

「本日のコーヒーは〇〇〇」ですと、店頭のブラックボードに書き、テーブルの上にカードを立てていると、大多数の方が「本日のコーヒーで!」とか、「本日のお勧めで!」と注文されます。正直、そのコーヒーをお勧めしている訳ではなく、試飲の意味を持たせるために様々なコーヒーを提供することと、在庫のコーヒーを滞留しないよう消費する目的で行っています。

そんな昨日、「マスター!本日のコーヒーのコスタリカは、ワールドカップを意識しているの?」と質問され、「へー、そんな事を考える人もいるんだ!」と感心してしまいました。という訳で、明日のワールドカップのコスタリカ戦となる日曜日は、再び、コスタリカを本日のコーヒーにしてみます。もっとも、サッカーの熱狂的なファンでもない私には、とりあえずやっとこ、ってな具合だけです。お店によっては、「コスタリカのコーヒーをのんで日本チームを応援しよう!」なんて所もあるかもしれません。ただ、「相手をのんでかかる」は「飲む」ではなく「呑む」なので、意味合いは少し変わってきますが。

個人的には、対戦相手よりもOneLove』腕章の着用問題のほうが興味あります。OneLoveのキャンペーンは、2020年にオランダサッカー協会が始めたもので、腕章は虹色のハートのデザインに、ハートの中央には白で「1」、両脇には黒で「one」と「love」が描かれています。オランダサッカー協会によると、「誰もがそれぞれの立場、人種、性自認、性的志向に誇りを持つ」ことを示し、より幅広い社会正義への意識を高めるための腕章として、今回のワールドカップでは、オランダをはじめ、イングランド、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、スイス、ウェールズのキャプテンたちがこの腕章を巻くことになっていました。

 開催国のカタールは、移民労働者の人権問題や性的少数者(LGBTQ)の権利を巡りって批判にさらされていることもあり、FIFAから『OneLove』腕章の着用を禁止されてしまいましたが、今後、どのような展開を迎えるのでしょうか。FIFAは「政治的中立」というスタンスを繰り返し表明しており、独裁国家のカタールから金だけ取れれば波風立てたくないようにも見えますが、どうなんでしょう? 

 試合結果よりも、そちらの方が気になる店主でした。