病原体の世界

『コーヒーの科学』、『珈琲の世界史』、『ホーム・コーヒー・ロースティング』(共著)、『コーヒーおいしさの方程式』(共著)などの著者である旦部幸博氏が「病原体」の本を書かれたというので、amazonをポチッとして購入しました。題名は『最小にして人類最大の宿敵 病原体の世界 歴史をも動かすミクロの攻防』という長いもので、北川善紀氏との共著となっています。

 がんに関する遺伝子学、微生物学の研究者としての傍ら、コーヒーに関連する著書も多数執筆されているので愛読していましたが、本業の話も機会があれば聞いてみたいと思っていました。まえがきに、「コーヒーを飲みながら、ご一緒に病原体の世界を覗いてみましょう。」とあるので、読みながらコーヒーを飲み始めたものの、初めて聞く言葉が多いため、飲む量が増え続けてカフェイン過剰摂取が気になってくるのが難点です。

 病原体の本を読んでみたいと思ったのは、新型コロナウイルスによって2年以上に渡って生活様式が変わってしまったこともありますが、妻が感染管理の仕事に携わっていたことあり、何となく理解していたつもりの知識を見直したいと思ったからです。読み終わった後に本を妻へ渡したので、現在、読書中のようです。

 本の紹介文には、『宿主に寄生することに特化した構造や機能、生態などの高度な進化は、いずれも驚くほどうまくできたしくみで、なかなかエキサイティングな世界です。恐ろしいものであると同時に、その「見事な」までの病原体について知っておくことが、次なる病原体との戦いの備えになるかもしれません。』とありました。様々な噂や説が飛び交う中で、正しく知ることの大切さを感じたしだいです。 

 でも、危機感を煽ったり、一部を誇張して表現することのない、こうした真っ当な本は売れるんだろうか?なんて思ってしまいました。