土岐ペトログラフ巨石群

世の中には科学的に解明されてなくて、何だか良くわからないけれど、不思議な物体がいくつか存在します。その一つに「ペトログラフ」があり、土岐市内には「土岐ペトログラフ巨石群」という場所があるというのです。

 ペトログラフとは、人間の歴史の内で文字をもたず、文字による史料が残されることのなかった先史時代、岩に刻まれた文様や絵画などのことをいいます。英語ではPetro(岩石)graph(文字・文様)と表記します。日本では主に漢字が伝来する前の時代に刻まれたものを指すので、漢字伝来以降の文字は「碑文」や「碑(いしぶみ)」と呼ばれて区別がされているとか。

 この土岐ペトログラフ巨石群を目指すため、2014年に楯 滋夫氏(土岐市泉町大富)が書かれた「古代からのメッセージ ペットログラフ」という資料を見ながら、国道21号線から右にそれて細い道へ抜け、通称「常林寺湖」というわれる常林寺防災ダム湖へ向かいます。車一台程の道を進むと車を駐めるスペースがあり、その周辺には大きな岩が露出した中を小川が流れ、水は常林寺湖に注いでいました。

 ここには、人や魚に見える切り込みが入った岩があるそうですが、散策しながら見て回っても、それらしき岩は見当たりません。その代わり、大きく割れた岩にしめ縄が巻かれ、「一刀石」と書かれた立て看板のある岩が見に止まります。一刀岩といえば、漫画・アニメ「鬼滅の刃」に登場する岩で、ここから3km程離れた鬼岩公園にも紹介されていたことを思い出します。そもそも私は「鬼滅の刃」を観たこともなく、全く興味もないのですが、聖地巡礼とかで観光客が来るんだろうかと眺めておりました。 

 その後も辺りを歩いてペトログラフを探しますが、結局分からずじまいでした。岩に切れ込みや線が入ったものが人なのか、魚なのか、無理やり見えなくもないのですが、果たして人によって掘られたものか、自然に出来た後なのか、謎のまま帰路に着いたのでした。