珈琲酵母?

 お客様から小さなパンをいただきました。愛知県新城市作手高里に20131月にオープンした、自然酵母パンと自家焙煎コーヒーの店、「自然酵母パン Raisin(レザン)」のパン・ド・カフェオレです。石窯で焼いたというパンの一塊をわざわざ手渡してくれた理由が、国産小麦と自家製ヨーグルト酵母のパンに珈琲ミルクジャムが入っているからです。そして、このパン屋さんでは珈琲酵母を使用したパンもあるというのです。

 お客様の中にもパン作りをされる方があり、熟成レーズン酵母やヨーグルト酵母といった酵母を使用したパンがあることは知っていました。今回、初めて珈琲酵母のパンの存在を知りました。でも、珈琲って生豆?焙煎豆?っどうやって酵母を作るの?知りたくなって調べてみます。

 色々な作り方があるようですが、概ね同じで、焙煎したコーヒー豆をミル挽いたコーヒー粉に甜菜糖やきび砂糖と少量の小麦、そして水を加えるものです。ミルで挽かなくても出来るようですが、表面積が増えるので挽いた状態の方が作りやすいようです。ビンなどに先ほどの材料を入れ、蓋を開けたり、蓋を閉めて振ったりを繰り返します。基本は常温でかまわないようですが、温度変化が起こらないように注意しながら二週間経過すると、小さな気泡が出てきて、かすかにアルコールの香りがしたら茶こしなどで漉して酵母液(エキス)が完成らしいです。

 一般的なイースト菌は、パン作りをしやすいように野生酵母の中から、発酵力の強い酵母菌だけを集めて培養したものです。そのため、天然酵母は発酵時間も長くかかるために一度にたくさんパンが焼けまえせんが、イースト菌と違い、独特の風味や深い味わいが楽しめるといいます。今回いただいた自然酵母のパンは、噛みごたえのある食感で、中に入っている珈琲ミルクもコーヒーの香りがします。 

 珈琲屋をしているおかげで、コーヒーにまつわる情報をお客様が持ってきてくれます。初めて知った珈琲酵母のパンの存在も、今後どこかで食べる機会があるかもしれません。でも、200℃近くに熱せられた焙煎豆に、コーヒー由来の酵母菌が残っているんでしょうかね?そんなことを思いながらパンを食しております。