4種のチョコレート

昨日、お客様から「お土産です。」といって渡されたのが、「明治 ザ・チョコレート」でした。チョコレートの原料であるカカオの原産国がブラジル、ペルー、ベネズエラ、ドミニカと4種類ありました。3月のブログでも「カカオとコーヒー」というタイトルで触れましたが、異なる植物であってもカカオとコーヒーには共通点があったりします。

カカオ豆はアオイ科、一方、コーヒー豆はアカネ科になります。しかし、栽培地域はどちらも熱帯・亜熱帯地域であり、主な原産国はアフリカや南アメリカなどの南半球の発展途上国の地域が中心であることが共通し、コーヒーの木も、チョコレートの原料となるカカオの木も、降水量や土壌、気温などの育成条件が必要であることも似ています。

カカオが育つのは、北緯、南緯それぞれ20度に囲まれたエリアで、「カカオベルト」と呼ばれ、コーヒーが育つのは、北緯、南緯それぞれ25度の間にあり「コーヒーベルト」と呼ばれて、〇〇ベルトなんて言い方も似ています。

また、チョコレートとコーヒーも原料となるのは果実の「種子」からできており、その種子を焙煎して作られています。特にカカオは乾燥前の発酵という過程が大切です。コーヒーにおいても精製過程での発酵に注力するところもあります。そんな種子から作られることもあって、チョコレートでは「豆から一本のチョコレートまで」(Bean to Bar)、コーヒーでは、「種から一杯のコーヒーまで」(From Seed to Cup)なんて言われることもあります。

 いただいたチョコレートのパッケージには次のような説明が、

■ブラジル 世界有数の熱帯雨林が広がる、ブラジル。大きなくちばしの鳥トゥッカーノなど、個性的な動植物が有名です。大自然が育てたカカオは、フルーティな香り。柑橘のように爽やかな酸味が楽しめます。

■ペルー 空高くそびえるアンデス山脈が連なった、ペルー。可愛らしいアルパカモ有名です。寒暖の差が育んだカカオは、フローラルな香りが特長。ふくよかな味わいと、心地よい渋みが広がります。

■ベネズエラ 大自然が広がる、ベネズエラ。世界最後の秘境とされるカナイマ国立公園が有名です。太陽が降りそそぐ、豊かな大地が育てたカカオ。その特長は、ナッティな香り。芳ばしいコクと旨味が広がります。

■ドミニカ 美しいカリブ海に浮かぶ、ドミニカ共和国。色鮮やかな花々が咲くリゾート地は、カカオの産地としても有名です。その特長は、スパイシーな香り。シナモンのように感じ、重厚な酸味も楽しめます。 

 なるほど、確かにカカオの原産国ごとの特徴が味わえます。エチオピアとコロンビアのコーヒーを飲みながら食べ比べをしているので、口の中はまるで万国博覧会状態です。同時に、カカオ70%のチョコレートからは、カカオ畑で蔓延する極度の貧困、児童労働、強制労働、不公平な貿易等の苦みもしっかり感じられました。