ちょっと前の雑誌ですが

2015年4月発行と、ちょっと前の雑誌なのですが、『食の探究 (別冊日経サイエンス205)』、にコーヒーの記事があるというので読んでみました。内容は、食欲と味覚、健康の観点から食生活を考える「味覚とダイエット」、美味の科学的な背景に迫る「おいしさのサイエンス」、持続可能な食糧供給への提案「食糧供給の課題」、農産物をめぐる環境問題を取り上げた「農作物クライシス」の4テーマで食の最前線を紹介すというものです。

 その中で、【Chapter 2】おいしさのサイエンスで取り上げられたのが、「科学で味わうコーヒーの魅力」と題した、イリカフェ社会長であるErnesto Illyによるコーヒーの味と香りはどのようにして生まれるのかを、イリーらしくエスプレッソを通して解説されているものでした。訳者による補助説明「訳者ノート」で分かりやすくガイドされており、松屋式のペーパドリップしかしていない私も、今後はエスプレッソに挑戦してみようかと思ってしまいました。

Chapter 4】農作物クライシスでは、「コーヒーを救え」としたフリーランスライターのH.ロズナーによる、「さび病」に関する遺伝的多様性を強化する試みについての内容です。コーヒーに限らず、農産物には病害虫対策は欠かせないものであり、その術として品種改良や遺伝子組み換えが行われて、強い除草剤に耐性を持つ品種が作られてきたものの、今では、その除草剤に対する耐性を持つスーパー雑草も現れてきたそうです。 

6年前の雑誌なのに古さを感じさせないのは、それから大きな変革も起きず未だに「さび病」対策が話題となり、コーヒーの味覚について様々なウンチクが巷に溢れているからでしょうか。ついでに私が気になった記事は、「食欲の暴走 なぜ食べるのをやめられないのか」と「どっちで太る?カロリーか炭水化物か」でした。夏痩せしない理由は運動不足だと分かってはいるものの、他に原因はないものかと探してしまいました。