恵那駅までドライブ

 JR恵那駅に併設された明智鉄道の恵那駅で、「極楽」ゆきの切符を購入しました。改札口で駅員さんに「極楽まで一枚。」と言うと、「往復ですか?」と聞かれます。もちろん記念に購入するだけなので片道にのみとしましたが、結構、観光で利用する人が多いようです。

 手渡された切符は、懐かしさを感じる硬券と呼ばれるものです。これは、日本の明治の鉄道創業期より使用されていた厚紙で出来た切符のことで、ボール紙の素材で出来てきおり、厚さ0.7ミリ程のものです。いわゆるA型券(30×57.5mm)といわれるサイズで、切符としては一番身近な大きさです。57.5mmなんていう中途半端なサイズなのは、鉄道の技術が明治時代に海外より輸入された際、切符の印刷機も同じく輸入されたために、現在まで変わらず使用され、このA型券は世界の硬券の基本サイズとなっているようです。(私は鉄っちゃんではありませんが)

 購入した「極楽」ゆきの切符は、大切に財布の中にしまっておきます。万一の際に、三途の川を渡る時はに、渡し船の料金が必要らしいからです。一説によれば、渡し賃として六文が取られるそうです。江戸初期の貨幣価値では、六文は現代の3百円程度のお金だったと言われていますから、私の財布の中身でも充分お釣りがきそうです。

 これで、いつでも「極楽」ゆきが保証されたようなものですが、残念ながら、「極楽」ゆきの切符には改札鋏の鋏痕がありました。ということは、使用期限は本日までとなって、未来では使用不可となります。(分かりきったことですが)まあ、お遊びはそのくらいにして、隣の観光物産館「えなてらす」に向かいます。

 ここ「えなてらす」では、栗きんとんバイキングが行われており、恵那市内で販売されている栗きんとんが一つから買えます。今回は、神奈川県に住む娘たちへ6個の箱詰めを作って送ることにしました。選んだのは、長島中野の「菓子匠三久」、明智町の「大木菓子舗」、大井町の「銀の森」、大井町の「菊水堂」、岩村町の「松浦軒本店」、長島中野の「良平堂」の6個です。つぶつぶ感やさらさら感といった食感や、甘味の違いなどが店ごとに異なるため、楽しんでもらえればと思っています。 

 今日は秋空の下、人との接触を避けたドライブで一日を終えます。