日常を書き留めるブログ

 コーヒー豆を扱う店をしていることもあり、馴染みのお客様から「自分で焙煎してみた。」とか、「旅先で買ってきた。」、「こんなの知ってる?」といって色々なコーヒー豆をいただくことがあります。「ウチはコーヒー豆、売ってんだぞ!」って気分を害する店主もいるようですが、私は「面白そう!」といって何でも受け入れております。“来る者拒まず、去る者追わず”の主義なので、試して飲んでしまうのです。

 今回も、銀座にあるカフェパウリスタのコーヒー豆を「感想聞かせて。」といって渡されました。カフェパウリスタですから、当然のごとくブラジルのコーヒー豆です。サンパウロ州にあるサン・アントニオ農園のもので、有機表示はないものの、全農園農薬不使用で栽培されていると記載されていました。

 それでは淹れてみようと、15gのコーヒー豆を計ってみますが欠点豆が目に入ってしまいます。他の一般流通品と同じく大型機械で焙煎されているのですから気にしなくともと思ったのですが、やはり気になってしまうので、未熟豆や欠け豆を取り除いたら12gになってしまいました。不足分を加えて松屋式で抽出します。当然、注湯しても膨らみません。浅目の中煎りブラジルとしては、「こんなもんだろ。」というのが飲んだ感想です。

 こんなクダラナイ日常を書き綴っているブログです。日々の出来事や体験したこと、コーヒーについて思ったことなどを手すき時間に記録するのも、老後に「あんなこともあったな~。」と読み返すためだったりするのが主な目的です。そして、もうひとつには、自分がセカンドライフとして珈琲屋を開業する過程で、多くの新規開業された方のブログを参考にしたからです。

 サラリーマン時代の仕事と全く異なる業種を新たに始めるに当たり、同じように新規開業された方の情報は大変有意義であったので、自分が始める際には準備段階から記録しようと決めていたのです。そして、できるだけリアルな内容にするため、実数は公表できないものの、販売推移や割合もグラフにしてブログで取り上げています。そのため、「恥をかけないぞ!」っていう、自分への意識付けにもなるのです。 

 先日、「ブログ読んでいます。お店に来るのは少ないんですが。」というお客様が、帰りがけに声をかけてくれました。将来はカフェをしてみたいと話してくれました。そんな方のためにも、できるだけリアルなことを書き留めていくつもりです。スイーツのように甘くなく、コーヒーのように苦い現実も伝えていきます。そして、商売として豊かにはならないものの、心豊かなセカンドライフを送る姿も。