フイエマウンテン農園セミナー

 今夜はUCCコーヒーアカデミー主催のWebセミナー「ルワンダフイエマウンテン農園セミナー お手入れ編」です。現地のhrough a Cup 専属ツアーガイド Aloys (アロイス)氏によるルワンダとのオンラインにより現地の様子を、オンラインコーヒーツアー”Through a Cup”を運営する玉田侑希さんと疑似体験します。

 実は、玉田侑希さんは、20197JICA中部で行われた「コーヒーサロン」(主催:コーヒーサロン(東京大学 東洋文化研究所 池本研究室) 共催:JICA)の中で、青年海外協力隊として活動したルワンダのコーヒー農園でコーヒー生産者を対象に栽培の技術指導などの報告を聞いていました。彼女はその後、アラビカQグレーダーを取得し、JICA短期ボランティアとしてタイ・チェンマイの農業協働組合にて品質管理の活動を行いますが、コロナ禍で強制帰国となったのち、オンラインコーヒーツアー”Through a Cup”を運営しているのでした。

 Through a Cupを直訳すると「カップを通して」となりますが、彼女は「今日の一杯の向こう側」という表現をしており、一杯のコーヒーが私たちの手元に来るまでの様々なストーリーを、現地の生産者の言葉で届けようとしています。今回のWebセミナーでは、ルワンダの南部に位置するHuye (フイエ)郡のHuye Mountain Coffee(フイエマウンテンコーヒー)と中継を結び、収穫後のコーヒー農家さんがどのような作業をするのかがテーマになっています。

 この農園のある地域は、フイエ郡南部の鉄器で有名な丘陵地帯で、フイエの中でも幹線道路から離れた田舎に位置しますが、コーヒー生産意欲が高い農家が多い地域のようです。農家は小さい畑の中に豆やソルガム(もろこし)を栽培しながら生計を立てており、なかでもコーヒーは貴重な換金作物となっています。そんな農園の中をガイドのAloys (アロイス)氏が歩きながら、10年間成長したカットバックしたコーヒーノキを画面越しに紹介したり、選定の様子を実演してくれます。農園内を歩き回るのですが、けっこう斜面があって画面を見ながら自分自身が歩いているような気分になれました。 

 参加者からサビ病やポテト臭の原因となる害虫への対策、収穫作業での一人あたりの収穫量など、現地から直接声を聞ける体験は新鮮だし、インターネットを通じて世界との距離が縮まっていることを実感します。事前送付されたフイエのコーヒーを飲みながら、ほんのちょっとだけルワンダの農園に旅をした気分です。