新聞記事

 1月24日(日)の中日新聞東濃版に、私も活動している「土岐手話サークル竹の子」の記事が掲載されましたので、この記事全文を載せます。

 

コロナで活動縮小 灯は消さず

 県内の手話サークルで二番目に長い約半世紀の歴史がある土岐手話サークル竹の子(土岐市)が、新型コロナウイルスの感染拡大により活動の縮小に直面している。聴覚障害者への理解を深める講演や手話通訳などに取り組んでいるが、メンバーも徐々に高齢化。若い世代への引き継ぎの活動を地道に行い、ボランティアの灯をともし続けたいとしている。

聴覚障害者への理解と通訳 若い世代に「理念広めたい」

十九日に土岐市鶴里町の市濃南小学校で開かれた手話講座。サークルの小林路子さんと可知琴子さんが、六年生児童に「おはようございます」「ありがとうございます」といった簡単なあいさつのほか、誕生日を伝える数字の手話を教えた。

「大きな声で呼び掛けても振り向いてくれないときは、耳が不自由であるかもしれないと思って相手の見えるところまで回り込んでみて」。聴覚障害者に出会ったときの心構えを説くと、うなずく子どもたち。人気曲「パプリカ」を手話をしながら歌う練習を一緒に行った。

サークルは聴覚障害者の社会参加を促すため、手話を広めるという目的で、聴覚障害者やその家族などが一九七四年に結成した。現在は四十二人の会員が在籍。土岐市下石町の市の福祉施設ウエルフェア土岐と同市泉中窯町の泉公民館の二カ所で毎週一回例会を開き、講師を招いたり会員同士で手話を教え合ったりして手話を学んでいる。

土岐市や周辺の地域の学校や社会福祉施設を訪問して手話の講座などを開き、手話の普及活動にも取り組んでいる。市議会議員の立会演説会や青少年の作文朗読などの行事に依頼があれば手話通訳を行っている。

しかし、新型コロナウイルスの影響が影を落とす。市の施設が使えず、昨年四月以降は毎週二回の例会を開けていない。各種イベントも中止となり、活躍の機会も奪われた。事務局を務める水野政明さん(61)は「事前に準備ができる作文朗読会などが、手話通訳初心者にとって上達の第一歩。開催できないないとモチベーションを下げてしまう」と頭を抱える。

メンバーの年齢層は四十~七十代で、若い世代は皆無。一九八一年の国際障害者年には、福祉への意識が高まったこともあり百人を超え、看護学生なども参加していたが、以降は会員が減少。水野さんは、手話通訳の手助けが必要であった聴覚障害者もインターネットなどで情報を得られるようになり、地域のコミュニティーに参加しなくなったことも要因の一つとみる。

水野さんは「聴覚障害者と手話で会話しながら上達していく場が減っているのも、会員が減っている原因かもしれない」と想像する。サークルの活動目的は「手話を覚えるだけでなく、聴覚障害者への正しい理解を促すこと。この理念を広めていきたい」とサークルの活動の重要性を若い世代に伝えていくつもりだ。

 

この記事の取材を受けるため、まめ蔵のカウンター越しで一時間半、会長の自宅で会長夫婦が一時間程話をしました。多少の錯誤はあるものの、概ね好意的な内容となっており安心しました。

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コメント: 2
  • #1

    rakuso (日曜日, 24 1月 2021 18:32)

    こんばんは。今朝新聞で読みましたが、長く続けていることに感激しました。こんな一面もある君の生き方に改めて敬意を表します。何を糧に人は生きるか、なんてことも考えることが少しだけある私です。少しでも社会とどのようにかかわるか考えながら、できることから行動しようと考えさせられる新聞記事でした。ありがとう。

  • #2

    まめ蔵 (日曜日, 24 1月 2021 19:09)

    長く続けているとは言っても、間には仕事のためにブランクもあります。設立から多くの人達が関わって続けているからこそ存続しています。今回、たまたま事務局をしていることから取材の窓口になりましたが、若い世代に繋げることが難しい状態には変わりません。社会生活よりも個人の生活が優先される世の中で、いつまで続けていけるのかと危惧しています。恩師から「敬意を表します」なんていわれると、案外、お気楽にやっている私なので、いったいどんな顔をして良いのか困ってしまいますよ。新聞記事は大げさな部分もありますから。