看護の現場

 12日に、西村康稔経済財政・再生相が記者会見で新型コロナウイルスの緊急事態宣言に関して、ランチを含めて極力外食を控えるよう呼び掛けたと思ったら、17日には、愛知県がこの日の感染者171人のうち、若者同士が会食したり、高齢者がモーニングなどの機会に複数人で会食したりして感染したケースが多いという。これでは、夜も昼もモーニングもダメじゃん!

飲食店の多くが悲鳴をあげている現状で、同業者の中にはモーニング自体を止めたところや、お一人様専用の形態に変更したところも出てきました。そもそも感染経路の多くが会話による飛沫感染なのですから、会話をしなければ良いのですが、お酒を飲みながら互いの愚痴をこぼし合ったり、コーヒーを飲みながら世間話をすることが飲食店へ行く目的の一つになっているため、完全に休業しなければ感染拡大を止められないのかもと思っています。

それだけ多くの人の感覚が昨年と比べて鈍感になっており、新型コロナウイルス感染防止に対する意識の低下が感じられるのは私だけでしょうか。今年に入ってからの土岐市内感染者数を見ても明らかで、クラスターになった場所が東濃三市の接待を伴う飲食店であり、「自分だけは大丈夫」といった甘い感覚を生み、家族や濃厚接触者となった人達への影響を考えていないことが気になります。

そうした新型コロナウイルスの患者を受け入れている医療機関からは、「医療崩壊」の声が上がり始めています。都内のある病院の院長は、「このままではトリアージ(命の選別)をせざるを得なくなります。それだけは、やりたくありません」といった声も上がっているなど、医療の現場は大変な状態です。これまで、医療機関に勤める人達への誹謗中傷に始まって、激励する映像やネオンサインなどもありましたが、現場から求められているものは本質的なものなのです。

そんな声を歌にしてyoutubeにアップしているのが嘉門タツオさんです。叔母が川嶋みどり氏で、その著書を読んで曲を作られました。それが、コロナ禍の看護の現状を歌った看護の現場」です。この歌に対し、看護師だけでなく、医療・介護業、ひいては日本全体の問題と考える方から多くの賛同があり、「拍手よりも早急に法整備を」、「使命感頼みだけではもう限界です」と声があがっています。

 

 自粛、自粛で窮屈な時代ですが、命には代えられないことを再度自覚すべき時かな。