今月紹介するコーヒー豆

 12月は、スポット的にコスタリカのコーヒー豆で、好気性発酵工程を含むイエローハニーを紹介することにしました。まめ蔵では、同じコスタリかのガンボア農園によるブラクハニーがありますが、イエローとかブラックにハニーと付いているためにハチミツをイメージされる方があります。しかしながら、ハチミツの味がする訳ではありません。中には、フレーバーにハチミツのようなといった表現を使うお店もあるようですが、ハニーと使用するようになった背景には、スペイン語を公用語として使用するコスタリカの言葉に由来します。 

ハニープロセスは、ミューシレージ(コーヒーの果肉の下にあるネチネチした部位、粘液質)を残して乾燥させる処理方法です。このミューシレージのことをmiel(ミエル)」と呼ぶそうです。そして、それがスペイン語では「ハチミツ」の意味も持ち、再度スペイン語から英語に直すと「ハニー」になったと言われます。一説には、バイヤーが「ハニーにすれば売れるんじゃね?」と言ったとか言わなかったとか。また、ミューシレージの残り方によってイエローだとかブラックといった表現を使い分けているものの、意外と適当だったりするそうです。 

今回紹介するラ・メサ農園は、コスタリカの主要生産地である、タラス、トレスリオス、セントラルバレー、ウェストバレー、オロシ、ブルンカ、トゥリアルバ7つ中の一つタラス地区にあります。近くにはガンボア農園もありますが、ガンボア農園のブラックハニーはカトゥーラという品種で、ラ・メサ農園のイエローハニーはティピカになります。さらに、イエローハニーと同時に好気性発酵の工程が加わっています。 

好気性発酵とは、果肉除去したウェットパーチメントを水とミューシレージを入れたタンク内で空気に触れた状態で発酵する工程を意図的に作ります。これによって通常のイエローハニーにはないレッドフルーツ系の熟度の高いフレーバーの印象を与えることができるといいます。ただし、フレーバーの感じ方には個人差があるため好みは分かれます。 

ちなみに、ラ・メサ農園は、La MesaThe Tableの意味があるそうです。このテーブルと名付けられた農園はその名前とは全く異なり、彼らが持っている農園の中でも最も急勾配の農園で、急勾配での過酷なコーヒー生産を皮肉りながらも、名前だけでも穏やかなものでありたいと名付けられたそうですよ。 

少量しか仕入れておりませんので、無くなり次第終了となります。