祝500回

 「まめ蔵」を始める前、どんなお店にしようか?どんな仕組みにしようか?かなり長い時間をかけて考えてきました。同時に、自分がこれまで経験したことのない分野であるため、何でも見て、経験してやろうと、あらゆる機会を通じてコーヒーやお店づくりを学ぶ場へ足を運びました。

 そもそもコーヒーについての知識もないことから、一からコーヒーの歴史や産地ついて学び、抽出方法もエスプレッソ、サイフォン、ペーパードリップと学べるところを必死に探し、東京、大阪、神戸、名古屋と週末を使って出かけたものです。そこで同じ夢を持っている人から新たな情報を得ながら、さらに時間を見つけてはコーヒーに関するイベントにも行くことになります。 

 そうやって、抽出方法をペーパードリップに決めてから、さらに台形ドリッパー、円錐形ドリッパー、ウェーブドリッパー、金枠ドリッパーと、それぞれ本家本元といわれる場所に赴き、実際に話を聞きながら体験します。そんな中で出会ったのが、西尾市の珈琲屋さん「フレーバーコーヒー」でした。といっても、実店舗ではなくYouTubeという動画の中で、「週刊フレーバー」という動画チャンネルです。 

 201118日に「まじめな珈琲教室」から開始され、珈琲の焙煎や松屋式抽出方法の解説、時には哲学を語り、数々の実験を通してコーヒーの魅力を発信してくれています。その楽しさに魅了され、過去の動画を全て見ながら、実際に同じ実験をして検証をしてみたものです。結果的に現在、お店で抽出する方法も松屋式にしている訳で、特定の師匠や先生といったものを持たない私ですが、大変大きな影響を受けた存在です。 

 そんな「週刊フレーバー」が放送500回を迎えるのが昨日の夜でした。もっとも厳密には500回以上も放送されており、500回というのも曖昧な部分もありますが、私にとっては記念となる放送回であったのです。でも、どうやら特別な企画もなく、いつもどおりグダグダとやり過ごそうとしているようだったため、放送500回を意識して花を贈っときました。なにはともあれ「おめでとうございます!」

 ひとつだけ残念なのは、フレーバーのホームページに「お気楽珈琲稼業」と付してきたのを、「こだわり珈琲稼業」に替えてしまったことです。私もお気楽に珈琲屋をやろうと思ったのに、何か梯子を外されたようで、とまどっております。 

 とりあえず、お祝いの気持ちで、いつもどおり翌朝に録画を見ながら開店準備をしております。