疫病退散を祈願

 今日は、閉店後に妻と母親を連れ出し、町内にある八剣神社の「夏越の祓い」である「茅(ち)の輪くぐり」に行ってきました。旧暦の6月末に行われる「茅(ち)の輪くぐり」は、半年分のケガレを落とす行事で、この後の半年の健康と厄除けを祈願するものです。今年は、新型コロナウイルスの影響もあり、「アマビエ」の絵も境内に貼られるなど、疫病退散の願いも込められています。 

 感染対策もあって、氏子さんが近くでお世話することもなく、説明の看板を見ながら各自で行いますが、左足からくぐることを忘れたり、「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(の)ぶというなり」と唱えながらくぐり抜けることも失念していました。「まあ、こんな感じでいいんじゃないの?」と、適当さが我が家らしく、笑いながら季節の行事を済ませたのでした。 

 こうした祈願でコロナが収束すれば良いのですが、現実は、今日も東京都で新たに確認された新型コロナウイルスへの感染者は60人だったといいます。先月4日の87人以来となる60人超えとなり、60人のうち39人は感染経路がわかっておらず、また全体のおよそ半数にあたる31人は夜の繁華街で接待を伴う飲食店の関係者だということです。こうした状況がいずれは地方にも波及するのではないかと危惧します。 

 また、テレビニュースによれば、国内で初めて新型コロナウイルス患者の治療にあたった神奈川・相模原市の相模原協同病院が、患者受け入れによる風評被害により来院者が激減し、病院消滅の可能性もあるとのこと。これまでに感染者約50人を治療してきましたが、45月で5億円以上の減収となっており、職員全員分のボーナスがカットされたようです。現場の医療従事者が恐怖と緊張の中で治療を行っており、いわれのない差別や劣悪な環境下で働いても、ボーナスカットや職場の存続を心配しなければならない現状を知ると、医療現場への芸能人の感謝の言葉や、青いライトアップも単なる自己満足に思えてきます。 

正直者がバカを見る世の中は、コロナ渦を経験しても変わらないのかもしれませんね。