ホタルを見に行く

 普段、お客様から地域のイベント情報や穴場の紹介をしてもらっています。今回は、コーヒー豆を購入されている方が、「鶴里ホタルの里づくりの会」のメンバーだったこともあり、お誘いをうけていたことと、来店される鶴里町のお客様から「ぼちぼち見頃だよ。」と教えてもらったので、昨晩はホタルを見に行ったのでした。 

鶴里町のホタルは、もちろん自然に生息しているのですが、ここまで数を増やすために10年以上前から、「鶴里ホタルの里づくりの会」や「鶴里公民館」の方が中心となり、ホタルの幼虫を約8ヶ月の間、水槽で飼育する里親を地元の小学生などに手伝ってもらっています。エサとなるカワニナ(巻貝の仲間)をホタルの幼虫に与えたりして、大事に育てられ成長した幼虫は、3月に川に放して、やがてサナギから成虫となって、この時期に川面に幻想的な光を放つのです。 

 そうした、鶴里公民館職員やホタルの里づくりの会員が一生懸命育てたホタルが幻想的に飛び交うことを願って、これで三度目の訪問となりますが、前回までは期待以上の光景は見られませんでした。昨晩も、午後7時過ぎに鶴里公民館に着き、入口に掲示してあるホタル情報を見ます。一番数多く見ることが出来る柿野温泉付近の妻木川付近の情報欄を見ると、61日から観測された2匹から、10日には32匹と増え、梅雨入りした雨の期間が途切れた15日には200匹、16日は250匹と増えています。そして、掲示板の隅には「ピークは・・・たぶん6/1520頃か?」、「6/15 ①②ほぼピーク!!」とコメントされており、17日に訪れた私は期待が大きくなります。 

 掲示板を覗き込んで見ていたら、公民館の人が「ホタルが飛び始めるのは8時頃だから。」と言われ、まだ40分以上早く着いてしまったことを後悔しながらも、「ホタル小径」と呼ばれる散策道へ向かいます。暗くなるまでしばらく歩いていると、『ほう ほう ほたる こい あっちの水は にがいぞ こっちの水は あまいぞ ほう ほう ほたる こい』とわらべ歌を歌う親子の声が聞こえます。3歳前後の女の子の手を握った親子が、夕涼みがてら散歩をしていたのです。なんと平和な!ザッツ・田舎!微笑ましく川の茂みを眺めています。 

 そして、夜8時近くになると急にホタルが光りだし、あちらこちらで飛び交います。なんとかして幻想的な光景を収めたいとカメラを向けますが、暗闇しか映すことしか出来ず、記憶に留める事しか出来ませんでした。その中でも、ホタルと確認できるのは唯一、一匹のホタルの輝きでした。 

 例年、この時期に「ホタルまつり」が開催されますが、昨年は豚コレラの影響でシシナベの無料配布が中止となり、今年はコロナ渦でホタルまつり自体が中止となってしまいました。でも、まつりに集まる人よりも、川面に集まるホタルをたくさん見ることが出来、大満足の夜となったのです。 

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コメント: 2
  • #1

    あべちゃん (土曜日, 20 6月 2020 07:06)

    伊野川のホタル
    平成会のおやじさん達の
    努力の賜物
    今年は、例年になく
    たくさん飛んでましたよ�

  • #2

    まめ蔵 (土曜日, 20 6月 2020 08:13)

    街のホタルもいいけど、のどかな田舎のホタルは際限なく飛んでいいものです。子供の頃の景色を思い出させてくれます。