5.1を前に1.5(イチゴ)へ

 昨日は「昭和の日」でした。そして、今日は平成最後の日となり、明日の5月1日から令和が始まります。日本のように現在も「元号制度」を採用している国は他にないそうで、世界最初の元号である「建元」を作った中国でさえも使用していないとか。

 世間では、いつもの4月から5月に月替わりするだけなのに、お千代保稲荷の「月並祭」と呼ばれる夜通しの縁日のごとく、何だかお祭り騒ぎになっています。特別な日というのは再び繰り返すことのない、日々一日なのにと一人で思ってしまいます。

 そんな訳で、改元を控えた昨日は、90歳になる母親を久しぶりに連れだし、恵那市武並町にある馥郁(ふくいく)農園へイチゴ狩りに行ってきました。改元となる5.1をひっくり返し、1.5(イチゴ)と発想を変えて楽しむのも、このタイミングしか出来ないことですから。

 この農園では「章姫」と「紅ほっぺ」の二種類が味わえますが、「章姫」は特に大粒の物が多く、甘くてジューシーなイチゴが食べられます。午前中に出かけたこともあって、昼食を抜くほど腹いっぱいに食べることができました。ちなみに、私は35個、妻は29個、そして90歳になる母親は、悔しそうに「29個しか食べられなかった。」と言っていたくらいですから、美味しいことは確かです。

 そんな、改元とは無関係な普通の定休日を過ごしたものの、移動の際に流れるラジオからは改元にちなんだ話題を流し続けています。この改元、明治以降は天皇の代替わりの際に改元されていますが、89世紀には、天皇への珍しい亀の献上や、美しい雲の出現など慶事をきっかけに改元したようです。また、10世紀ごろからは、大きな災害などあった際に、災難が収まるようにと改元したんだとか。 

 今回の改元においては、大型連休を意図的に作ったり、改元特需を目論んだイベントが各地で多数行われていることなどを考えると、なんだか、経済を少しでも上向きにしたいと願いを込めて改元されたみたいで、過去の事例とあまり変わらない気がしてきました。本来の意味を考える時間を持ちながら、5月1日を迎えたいものです。