一日市場八幡神社

 多治見市、土岐市、瑞浪市の市の花は「ききょう」であり、多治見市の市章も「ききょう」をデザインしたものです。これらは、この地方が、鎌倉・室町時代にかけて源氏の一族である土岐氏が支配し、その家紋として「ききょう」が使われていた事に由来します。そこで、先日取り上げた、「明智光秀ゆかりの地 岐阜県」のパンフレットに登場した、「一日市場八幡神社」を訪れてみました。
 県道352号線の瑞浪駅裏を走ると、一日市場T字交差点の北に八幡神社があります。道路沿いの塀の上に「 土岐氏一日市場館跡」の看板が目に止まり、その奥に神社の鳥居が見えます。ここは、明智光秀を輩出した美濃源氏・土岐一族が土岐郡に土着した際に最初に居館を構えた場所として伝えられており、八幡神社の境内には、土岐一族であったとされる明智光秀の像が建てられています。
 この像は、明智光秀を研究する「瑞浪明智光秀公顕彰会」によって、平成18年に設置されました。また、最近のニュースでは、瑞浪市の郷土史研究団体「美濃源氏フォーラム」が、鎌倉幕府の御家人として東濃西部を治めた土岐光衡のブロンズ像を、8月をめどに八幡神社に設置すると発表しています。
 なんだか、大河ドラマの放送前に観光客を呼び込むような物を作ろうとの魂胆が見え隠れしますが、確かに、この場所に立つと小高くなった場所から土岐川や街の中心部が見え、地形的にみても館があった可能性は高いと言われていることにもうなずけます。
 館跡は八幡神社の境内になっていて、当時の面影はどこにもありませんが、目をつむって当時の光景を想像しみるも、なかなかイメージが湧きません。それよりも、観光客を呼び込んでも駐車場をどうするのだろうかと思ってしまいます。