クッキーの補充

 先週はクッキーの在庫がソコソコあったこともあり、来週からボチボチと作ればいいと思っていました、ところが土曜日から急に売れ始め、気づけばクッキーの棚がほとんど空っぽになっています。「こりゃまずい!」と慌てて作り始め、なんとか商品棚らしくなりました。

 お店の売り上げに占めるクッキー類の割合は数パーセントにしかなりませんが、その金額を他の物で埋め合わせることは容易ではありません。立地的に限られた場所に店舗を構えている以上、多少なりとも客単価をあげる効果のあるクッキー類は欠かせませんし、唯一の「ついで買い」となる商品です。

 ある商品を購入された方に、「いまなら、〇〇が安くなっています!」とか、「一緒にポテトはいかがですか?」といった、ついで買いを促すことをマーケティング用語で「クロスセル」といいます。そのクロスセルを成功させるには、最初に購入された商品よりも安価な商品にすることで、ついで買いをしやすくなると言われています。

 けれど、そもそも、ついで買いを促すような言葉かけもしませんから、クロスセルなんて言えるものではありません。ましてや、クッキーをさらに売って売り上げアップを図ろうなどと、商魂たくましい訳でもなく、「家庭でコーヒーを飲む際のお供にどうぞ。」ってな気持ちで販売しており、商品数も少なく、時々入れ替えしている程度です。あくまでコーヒー豆がメインですから、クッキー類は脇役の存在なのです。

 そなんでいいのか?という考え方もありますが、クッキー類やケーキを作る最大の理由が「楽しいから!」なのです。形の無い物から作り上げる工程が楽しいですし、食べた方が「美味しかった。」と言ってもらえ嬉しくなるからです。そこに欲が加わると、「もっと売りたい」、「もっと売れるはずだ」、「なぜ売れないんだ」などど、本来の「楽しく」から遠ざかることが目に見えています。

 今のように、「あっ!売れちゃあったよ!急いで作らなきゃ!」といったペースが、自分には一番良いのだと思っています。

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コメント: 2
  • #1

    モック (木曜日, 07 3月 2019 19:09)

    はじめてコメントさせて頂きます。
    作り手としてはマスターの気持ちが良~く分かります(笑)
    プレッシャーがかかると嫌になります、楽しんでくださいね。

  • #2

    まめ蔵 (木曜日, 07 3月 2019 22:00)

    毎回、コーヒー豆と一緒にブラウニーを購入される方、マカダミアナッツ・クッキーを数個購入される方がいるので、そろそろ来店される時期だと分かると在庫補充をしておきます。けれど、全く見向きもされない時があったと思えば、御婦人がグループで来店された際、一人が手に取ると釣られて購入されるケースもあり、一喜一憂することになり、商品を売ることの難しさを感じます。だからこそ、楽しむことを大切にしながら作り続けています。