苗木城跡へ

 お店に居ると、お客様から近隣の観光スポットや、最近話題となっている場所を教えてもらいます。今日は、そんな話題のスポットの一つである、中津川市の「苗木城跡」へ行ってきました。
 苗木城跡は、2017年4月6日(城の日)に公益財団法人日本城郭協会によって、「続日本100名城」に選ばれました。そんなこともあってか、岐阜県が2007年に制定した、「みんなでつくろう観光王国飛騨・美濃条例」の“岐阜の宝もの”にも、2017年9月に「岩村城跡と岩村城下町」、「苗木城跡」、「美濃金山城跡」の3つの城を「ひがしみのの山城」として一体的に認定されています。
 そういったPR効果の影響か、中津川市は2018年9月中旬から10月下旬にかけて、本丸西側0.21ヘクタールに生える約120本の雑木を伐採し、城山大橋などから城郭を形成する巨岩や石垣が望めるようになりました。そして、木曽川に面した南側の雑木の伐採も行われ、1871(明治4)年の廃城前の城郭姿を観察できるようになってきました。
 実際に駐車場から歩き始めると、岐阜のマチュピチュ、天空の城と噂されるだけあって、山の上で巨岩と石垣が交り合う景観は絶景です。そして、石垣が交じり合う道を通って山頂まで登ると、その巨岩の上に展望台としての天守台が作られています。岩に掘られた実際の穴を利用して当時の構造を再現したものですが、この巧みな技術は見ごたえ抜群です。こうした岩に穴をあけ、柱を立て、そこに本丸を築いた建築方法は、京都の清水寺や鳥取の三仏寺投入堂と同じだそうです。
 山頂からの眺めは、恵那山の堂々たる姿、木曽川の流れ、そして中津川市街地と、絶景が楽しめることもあり、昨年は8万人を超える人が登城したそうです。近くまで路線バスの駅がないため、北恵那交通の季節限定直行路線バスが運行されるなど、これからさらに人気が出そうです。