プロセシングプログラム

 以前、昨年設けられた「コーヒーインストラクター3級検定」について触れましたが、最近になって、2017年に新設されたQプロセシングプログラム」というものの存在も知りました。何せ資格とは全く無縁なこともあって、そうした情報には甚だ疎いのです。しかし、このプログラムについては少し興味が湧きました。

 “PROCESSING(プロセシング”とは、プロセス、精製、生産処理ともよばれるコーヒーチェリーの中の種を取り出してから、乾燥処理までの様々な方法のことを指します。このプロセシングは生産地や品種と並んで、コーヒーの味覚に大きな影響を与えることもあって、中南米では色々な取り組みがなされています。

 このQプロセシングプログラム」は、米国のCQICoffee Quality Institute)が、コーヒーのプロセシングに関する理解を深め、コーヒー品質の向上や、精製の手順の標準化、生産者の競争力の強化などを目的に始まり、その中の初級編にあたる、「Qプロセシングコース(レベル1:ジェネラリスト)」の講習会が昨年神戸で開催されていました。

 初級編があるってことは当然、中級編や上級編がある訳で、中級(レベル2:プロフェッショナル)と上級(レベル3:エキスパート)は、実際に精製に関わる人や精製を学術的に研究する人のための内容で、産地での実地研修が含まれており、この動画で研修の様子を見ることができます。

 初級編のジェネラリストとは、ビジネスにおける広範囲の知識や技術、経験を有する人を指すことから、とりあえず業界の多くの人に「ジェネラリスト」という箔を付ける効果があるんでしょうか。でも、実際に中級・上級レベルに行く人は少なのでは?何せ日本語が通じないから。

 そんなことは抜きにして、コーヒーの味覚が大きく変わることを体験しているプロセシングの効果について、実際に産地で行われている工程を自分の目で確かめてみたいものです。日本語も十分使いこなせていないことを反省しつつ、動画を見ながら産地のことを想像しているのでした。今更、「若かったら、今頃・・・。」などといった事など思いませんが、この年になって興味が湧く事柄が増えていくことに、自分ながらも驚いています。