お雛めぐり

 節分が過ぎると次は雛祭りとなりますが、我が家は旧暦で飾っているため、毎年3月中旬頃から慌てて飾っています。片付けるのもズルズルと先延ばしとなるため、雛人形を後ろ向きにして「娘が嫁に行けなくなる」という迷信を避けてきました。幸いにも娘二人は無事嫁に行ったこともあって、今年はどうするのでしょうか?
 ちなみに、この東濃地方でも以前訪れた岩村町を含め、各地でひなまつりのイベントが行われるようです。
■あぎの里のひなまつり・つるしかざり
開催日:2月27日(水)~3月3日(日)
場所:阿木川湖畔 中の島公園ふれあいの里
■いわむら城下町のひなまつり
開催日:3月1日(金)~4月3日(水)
場所:岩村町本通り
■中津川のつるしひなまつり
2月27日(水)~3月3日(日)
東美濃ふれあいセンター
■大正村 おひなまつり
開催日:2月3日(日)~4月15日(月)
場所:日本大正村
 そこで、少し早めの雛祭りを見ようと向かった先は、東濃地区ではなく瀬戸市です。「焼き物」、そして「せともの」の街としても知られている愛知県瀬戸市では、「陶のまち瀬戸のお雛めぐり」が、2月2日(土)から3月3日(日)まで開催されているからです。
 このイベントでは、大小、そして形もさまざまな手作りの「お雛さま」が瀬戸のあちらこちらで飾られます。メイン会場となる瀬戸蔵へ訪れると、高さ約4mにもおよぶ巨大なピラミッド型のひな壇、その名も「ひなミッド」が目を引きます。1つ1つ手作りで作られた雛人形は、瀬戸らしく陶磁器やガラスで作られた繊細な作品の他、学生や一般の方々が絵付けをした作品が並びます。そして、頂上に並ぶお雛様は、様々なポケモンのデザインを担当したデザイナー「にしだ あつこ」さんの作品が飾られていました。
 瀬戸蔵で変わり雛や地元作家の作品を見た後、記念橋を渡って銀座通り商店街を歩きます。狭いアーケード街を歩いていると、昭和のノスタルジックを感じさせる映画の世界に入り込んだようで、あちらこちらい飾られている雛人形を見ながら、タイムスリップした気分になります。
 そんな商店街を抜けると近代的な商業施設「パルティせと」が見えます。この施設では、古布の”長~い”吊るし雛が天井から展示され、その下では、不要となった雛人形を再利用して、古き良き瀬戸の街の風景を再現したエコな作品である「福よせ雛」が飾られています。瀬戸市出身の藤井聡太七段の応援福よせ雛や、瀬戸の焼き物にまつわる光景を再現した作品等をを楽しむことができました。
 まだ多くの場所で展示や体験ができるようになっていましたが、午後の予定もあって帰路に着いたのでした。