柑橘類

 お客様から柑橘類をいただきました。見ての通り5種類もあり、色々な味を楽しめそうです。中には名前も知らなかったスイートスプリングなんてのもあり、「青っぽいけど甘いよ!」といった物から、「マドンナは皮が薄いからオレンジのようにカットして食べて!」と念入りな説明つきです。頂き物のお裾分けらしいので気兼ねなく頂戴し、家に帰って妻と共に食べ比べる事にします。

 同じ柑橘類でも見た目や大きさ、色合いが異なるように、酸味や甘味の違いに明らかな特徴があります。また、みかんと一言で言っても、人によっては「有田」、「愛媛」、「熊本」、いや「蒲郡の青島みかん」と随分と好みが違ったりします。コーヒーを見てもアラビカ種とカネフォラ種と大きな違いがあるうえに、アラビカ種の中にも栽培品種は、ブルボン、ティピカ、カトゥーラ、カツアイ、パカマラ、ムンドノーボ、マラジコッペと思いつくまま出してもこれだけある訳です。

 柑橘類は果肉を食べて楽しむものですが、コーヒーはコーヒーの実の種を焙煎し、さらに抽出して楽しむのですから、柑橘類のように大きな違いなどないと思われがちですが、実際に飲み比べると明らかな違いがあったりするから面白いのです。ましてやみかんと同様に、同じ品種でも産地で少しずつ違ってくるから色々試したくなるのです。

 そんなことを思いながら、コーヒー豆の商品棚に並んだ産地ごとのコーヒーが、日々売れていく品が違っていることに納得してみるのでした。