詐欺サイトにはご注意を

 ケーキ作りをしていると、急に作動しなくなった調理器具。いろいろ作動環境を変えて試したり、内部を覗いても原因が分かりません。開業前から使用している機器なので、ある程度の使用頻度を考えれば故障しても不思議ではありませんでした。修理した場合の費用を調べるため同様の故障となったケースでは、思いのほか高くつくことが分り買い換えることにします。なにせケーキ作りには必要不可欠で、便利な道具なのです。

 そこで、ネットで注文しようと検索すると、予想どおりの価格帯が大半で、少しでもお値打ち品がないか探すと、「ありゃ!半額以下じゃないの!」と驚かせるサイトを見つけます。これなら随分節約できると申し込み、「代金支払いは代引きで、」と進めていくと先払いしかありません。頭の隅に「もしや?」と思いながら注文してみました。すると、注文確認のメールには「送金先は別途連絡する」とあります。その後届いたメールには、その送金先口座が郵便局のみであったり、口座名義人が個人名ということもあって、代金の支払いを止めて再度通販サイトを確認しました。

 すると、怪しい点が次々と出てきます。

・会社概要に記された住所の郵便番号が東京都なのに神奈川県の番号っぽい(実際にない番号)。

・電話番号が東京都内なのに03から始まらない。

・会社の住所地をGoogleのストリートビューでみると、細い路地の住宅地で会社らしきものがない。

・会社名を検索しても全く別の会社しか検索できない。

 さらに、サイトをよく見ると、関連商品のバナー広告が画面の四隅あるものの、全てリンク機能がなくて単なる飾りとなっていたり、URLが「http」のままでした。

 近年は、大手通販サイトをはじめ、URLが従来の「http」から「https」に変更されています。httpsの「s」はSecure、つまり安全に取引ができるサイトということを証明しており、https化されたサイトにおけるやり取りは、全て暗号化されています。また、https化されたサイトは、ブラウザのアドレスバーに南京錠のアイコンが表示されるため、ほとんどの通販業者が消費者への安全性のアピールのためにhttps化を完了しています。そのため、httpのままのサイトは、通販詐欺サイトか、安全性に対して関心がない通販業者ということになるため、注意が必要なのです。

 そんな怪しいサイトであることが判明したので、代金を送金しないだけでなく、登録した個人情報をデタラメな内容に書き換え、安心できるサイトから代金引換で注文し直したのでした。概ねこうしたサイトの管理者は外国人が多いため、支払いさえしなければ被害を受けることはないのですが、個人情報を書き換えたと言っても悪用されないとは限りません。もっともクレジットカード番号がスキミングされた訳ではないので、まずは一安心といったところです。何かコンタクトをとってきたらブログのネタにでもしましょうか。

 とりあえず、「詐欺サイトにはご注意を」といったところです。