いただいたコーヒー豆

 お店にいると、お客様から色々な物が差し入れされます。お菓子であったり、旅の土産であったり、拾った栗等々、その中で一番多いのが他店のコーヒー豆です。「この店を知ってる?」ってな感じで渡されますが、知ってはいるものの実際に訪れたことがない場合もあり、ありがたく試飲させていただいています。

 今回も同様に、名古屋市天白区にある寄鷺館(きりょうかん)のコーヒー豆でした。このお店は1975年7月に開店後、1978年11月に自家焙煎を開始したそうで、かれこれ43年間もコーヒー豆を焙煎していることになり、私にとっては大先輩となります。一度は訪れたいと思っていたものの、定休日が同じ月曜日のため、半ば諦めていたところに差し入れいただき、ただただ感謝するばかりです。

 頂いたのは「モカ」と「スマトラ」です。買ったばかりだというのにテカテカと黒光りする深煎りの豆で、このままペーパードリップするよりもネルで淹れた方が良いと思い、松屋式のネルを取り出し淹れてみます。注湯温度は75度と低めにし、ゆっくり淹れてカップに注いで飲み比べです。嗅覚と味覚で二杯のコーヒーを楽しんだ後、ちょうど来店された方へ、お裾分けでデミタスカップに注ぎます。深煎りのコーヒーに慣れていないうえに、いきなり(説明したものの)他店のコーヒーを飲ませてしまい、反応はイマイチのようでした。

 珈琲屋に他店のコーヒー豆を持ち込むなんて!と思う方もあるでしょうが、私は一向に構わないと考えています。自分が提供するコーヒー豆がすべてではないですし、私自身も色々な店のコーヒーを飲んでみたいと思っています。それに、コーヒー豆を持参された方が冷やかしで渡されていないことも理解していますから。これからも歓迎いたします。