予行演習

 女優・有村架純が主演を務める映画『コーヒーが冷めないうちに』が、本日9月21日に劇場公開されました。同映画の原作小説である、川口俊和氏の『コーヒーが冷めないうちに』(サンマーク出版)が、週間1万部を売り上げ、最新ランキングで首位を獲得したようですが、本の帯にあるような「4回泣けます」どころか一度も泣けなかった私は、原作よりも映像になれば少しでも泣かしてくれるのではないかと期待し、近いうちに観にいこうと考えています。
 そこで、期待外れで泣けなかったことを考え、予行演習に『世界から猫が消えたなら』(監督:永井聡 原作:川村元気)を鑑賞し、涙腺を少しでも緩くしたいと努力したのえす。さらには、『コーヒーが冷めないうちに』の主題歌となっている、JUDY AND MARYの元ボーカリストのYUKIが歌う「トロイメライ」をYouTubeで聴き準備断端といったところです。
 でも、『世界から猫が消えたなら』の選択ミスのあって、気持ちを盛り上げるには少し足りなかったのかも。ちなみに、この映画の内容はこんな感じ、「ある日、余命いくばくもないごく平凡な30歳の郵便配達員(佐藤健)の前に、自分と同じ容姿を持つ悪魔(佐藤健)が出現する。その悪魔は、彼の身の回りの大切なものと引き換えに一日の命をくれるというのだ。次々と電話や映画や時計などが消えていく中、彼は初恋の女性(宮崎あおい)と再会し、共に過ごした日々を振り返る。」っていうものなのです。
 伝えたいことはわかるのですが、編集とストーリー構成がゴチャゴチャしてて、現在の話なのか過去の話なのかゴチャゴチャしてるし、いきなり舞台がアルゼンチンに飛んだり、いったい誰の死を扱っているのかもゴチャゴチャしてます。
 そんな中にも、世界から映画が消える直前の濱田岳の演技で、「あいつに映画を選んでやることが俺の役目なのに、見つからない、さっきから探してるのに見つからない」そういいながらDVDの棚を引っ掻き回すシーンが良かった。お互いに映画が好きで、タツヤ(濱田岳)がいつも主人公(佐藤健)に観るべき映画を選んであげていた。だから、映画は無限にあるから、俺たちの関係も終わらないと思ってたのに、突然死期が近いと言われ、最後に観るべき映画教えてよと取り乱す様子が妙にリアルに感じたのです。
 さて、いつ『コーヒーが冷めないうちに』を観に行こうかな。