歴史を知る

 昨晩は手話サークルの初級担当講師でした。毎月1回担当することになっているのでテキストの流れに沿って学習しますが、今回は趣向を変えて「ろうあ運動の歴史」です。ろうあ運動なんて言うと随分堅苦しく感じますが、いまでは当たり前だと思っている、自動車運転免許獲得、民法11条改正、手話通訳の制度化の経緯について知ることです。

 移動手段としてのオートバイや自家用車が運転できる事、労働者であれば利用できる住宅ローンで家が持てる事、病院で自分の症状が伝えられる事、これら普通の人が出来たことが認められなかった時代や、認められるまでの様々な出来事を通して現在の制度を理解してもらいました。

 自分が手話サークルに入った頃が、まさに大きく変わろうとしている時だったので、手元にその頃活動していた資料が残っていたこともあって、少しでも共感してもらえれば、今後の学習意欲にも繋がるのではないかと思ったからです。過去やその歴史的背景を知ることは、今を正しく知ることになります。

 コーヒーについても、カップの中のコーヒーだけではなく、産地の地理や歴史、そして文化についても知りなさいと教えてくれた人がいます。それが、カフェ・バッハの店主である田口護氏でした。まだ開業準備中の時、UCC神戸本社で行われた、「カフェを100年続けるために」というコーヒーセミナーの中での言葉でした。

 その言葉がきっかで、それまで産地や品種、精製方法による味覚特性の違いや、どうやってコーヒーを売るのかしか頭になかったものが、産地の事について知りたいと思うようになったのです。さらに、そうした情報をお客様にも伝えたいとも考えるようになりました。それが、当初作成したホームページの骨格になったのです。

 まだまだ知りたいことが山ほどあり、自分の知識や経験の無さに呆れる日々ですが、現在や過去についての好奇心だけは持ち続けたいものです。