東濃弁

 『東濃地方が舞台のNHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」は2日、放送が始まった。「あの橋だ」「あの店だ」。女優永野芽郁さん演じるヒロイン楡野鈴愛(すずめ)の生まれ故郷「東美濃市梟(ふくろう)町」という設定でロケ撮影も行われた岐阜県恵那市岩村町では、普段見慣れた景色がドラマの舞台として映し出されるたびに住民たちが沸いた。』(岐阜新聞web版2018.4.3)

 このドラマが土岐市を含む東濃地域を舞台に撮影されたこともあって、この土岐市に関わる場所もあるようで、「あの学校は〇〇高校やて。」などの会話も店内で聞かれます。または、ドラマの中で登場した美濃タクシーについて、「美濃なんて名前やと違和感覚えるわ。美濃と東美濃は大違いやて。」といったクレームまで。さらに、方言指導している地元出身の俳優までも気に入らないようで、「同じ町の酒井敏也の方がいい。」だとか、「何なら神無月(芸人)でもええ、二人とも土岐市の観光大使やっとるから。」とかなり脱線気味です。

 確かに、「東濃」といえば中央線沿線の多治見から中津川までを意味し、「東美濃」となると、可児市や下呂市手前の加茂郡白川町まで範囲が広がるため、言葉の表現方法によっては、「どっちなの?」と思ってしまうかもしれません。でも、あくまでもドラマの設定上の話であり、リアルな再現ドラマではないのですから、多少現実と異なることがあっても気にする必要はないように思います。

 東濃弁についても、土岐市と中津川市では結構イントネーションが違ったりするので、多少の違和感もドラマの世界だと思えばいいのかもしれません。ちなみに、地元下石町で製陶業を行っている「宮公製陶所」のホームページには、以前から東濃弁用語集が掲載されています。「ワシ一人では方言か標準語かわっからへん言葉がぎょうさあるので、近所の母ちゃんらあに聞いて、バージョンアップを試みとります。」といった、緩い感じで朝ドラを楽しみたいものです。