「つくし」がやってきた

 昨晩、瑞浪市に住む姉夫婦が、畑の脇に生えていた「つくし」を持っててきてくれました。さっそく母親と私が新聞紙を広げ、つくしの袴を取り始めます。つくしの先端の胞子や袴に入っている胞子で、直ぐに指先が深緑色に染まり、洗っても中々落とすことが出来ません。そうして袴を取り除いた物は妻へバトンタッチし、料理してもらうことにしました。こうしいた面倒な作業ですが、春の風物詩である「つくし」がやってくることは大歓迎なのです。

 ご存知のとおり、「つくし」はシダ植物であるスギナの胞子茎です。日本だけに留まらず、ヨーロッパからアジアにかけてのユーラシア圏やその周辺の島々、北アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアの一部など、世界各地の温帯から亜寒帯の地域に広く分布しているようです。でも、「つくし」を食用とするのは日本と韓国だけのようですね。ミネラルやカルシウムが豊富に含まれていることは広く知られており、一部の国では薬用とされている他、農業でも土壌改良などに利用されているようです。そう考えると貴重な食文化かもしれません。